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2004.09.02

■ガヴァルニの圏谷(後編)

 ハイキング当日は雲一つない快晴の下、滝の真下まで往復した。インフォメーションのおばさんがいい加減で、1時間行って1時間帰ってくるだけ、とつまらなそうに言っておしまい。地元のおじさんとのおしゃべりに夢中だし、「それ以上聞くなよ」という雰囲気。実際、ごく簡易な地図にもそのルートが載っている。間違いではないのだろう。でも、それだと昼前に帰って来るじゃないか。だったら午後から山岳ドライブでもしようと気楽に出かけたのだが・・・

 せっかくピレネーまで来て2時間のハイキングというのも味気ないので、色気を出して景色がいいと書いてある別ルートを取ることにした。それでも往復3時間とある。体力のなさ、休憩などを考慮に入れても、5時間もあれば十分だろう。
 実際、滝と正対する高原へ上がるあたりまでは、生涯にそう何度も体験できないほどの素晴らしいハイキングだった。簡単な昼食もそこでとった。その時はまだ体力もあり、息子とふたりで滝と反対方向に歩いてスペイン国境を目指したりもした。結局、思ったより遠そうで諦めたが、イタリア人のパーティーが「ミニトレック」だと言ってスペインを目指して行くのを見送った。

 高原を降りたあたりでやや疲れが出てきた。滝へ近づきたい一心で歩を進める。途中、すれ違う人に、「まだ遠いんですか」と聞くと「いや、もうすぐだよ。でも、cascade は遠いよ」とからかう調子で言われた。カスカードって何だったっけ? たぶん、峠とかコルとかカールの上部とかそういう意味だろう。そこまで行く気はない。滝まで行ければいいのだ・・・
 滝に近い一軒宿のホテル兼レストランに着いたときには、かなり疲労していた。が、ここまで来たからには、すぐ先の滝を目指さざるを得ない。そうでなくても、もともとそのつもりだ。だが・・・
 景色が巨大すぎて目測が当てにならない。こんな気持ちになるのはグランドキャニオン以来だ。すぐそこの滝へ行くのに、たっぷり1時間以上はかかったと思う。何しろ落差422mの滝、行った甲斐はあった。

 長くなるのでこの辺でケリをつけよう。

2時間のコース :村はずれから一軒宿までの往復ルート
3時間のコース :高原へ上がり、一軒宿まで行かずに帰るルート
カスカードの意味:滝
一軒宿から滝往復:所要2時間以上?
われわれのルート:反対側の村はずれ → 高原 → 一軒宿 → 滝 → 一軒宿 → 戻る

 結局、ホテルへ戻ったのは夜の7時を過ぎてから(幸い、ヨーロッパの夏は9時でも明るい)。総ハイキング時間は10時間!となってしまった。疲労困憊。しかし、それを後悔しないだけのスケールと美しさは堪能できたからよしとしよう。
(何が「昼から山岳ドライブ」だよ・・・)

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