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2006.12.31

★中掃除

 何だかんだで大晦日。まったく何の実感もないけれど、あと2時間足らずでお正月、新年を迎えるということになる。

 今年は思い切って大掃除・・・と思ったが、家族総出で夕方までかけても、とても大掃除にはならない。まあ、障子も先日2枚だけ張り替えたし、それなりにがんばったので中掃除といったところか。

 とりあえず、風呂場は見違えるように綺麗になった。リビングと続きの和室の電灯を掃除した。窓ガラスも拭いた。

 そして・・・

 やっと、目の前からスーツケースが消えてくれた...

 大晦日が舞台の『THE 有頂天ホテル』(三谷幸喜)を見ながら、自宅で年が入れ替わる。

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2006.12.30

★京都・嵯峨野にて

 今年最後の仕事(になることを祈る)で京都、嵯峨野へ。

 仕事はともかく、畏友?がおいしいお昼を案内してくださった。私と同じく、たまのおいしいランチが活力の源らしい。曰く、「超絶」鴨なんばと「壮絶」ビーフカツサンド。

 それにしても、鴨なんばの後にビーフカツサンドを食べ、さらにフレンチトーストに「極上」コーヒーまで・・・ サンドとフレンチトーストは3人で分けたとはいえ、久々に満腹感を味わった。

 どれもおいしかったし、高価な鴨なんばをご馳走になってしまった。ありがとうございました。

 ビーフカツサンドを食べたのは生涯で2度目だ。初めては、15年前のボストン。8年ぶり、やっと2度目の海外旅行で初めてのアメリカだった。
 アメリカとは思えぬ凄絶なまでのおいしさで、あれが和牛でないとはとても信じられない(もしかして和牛だったのかな・・・ まさかね)。

 京都・嵯峨野のビーフカツは、もちろん和牛だろう。贅沢なメニューだ。

 あれ? ボストンで食べたのは、ビーフステーキサンドイッチだったという気がしてきた。うん、たぶんそうだ。
 でも、今となっては確かめようがない。当時はデジカメなんてなかったし、もちろん、食べ物を写真に撮る趣味もなかった。

 そう、あれからもう15年なのだ・・・

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★防振双眼鏡

 初めて手にした防振双眼鏡。キヤノンの双眼鏡も初めてだ。Canon 10X42 L IS WP。10倍で対物有効径42ミリ、Luxury Lens, Image Stabilizer, Water Proof である。

 届いてまず思ったのは、予想したことだったが、「重い、でかい」。ちょっと使うと、「持ちにくい」が加わる。ふつうに持つと、ピントノブまで指が届かない。
 これまで持っていた同じ 10X42 のダハプリズム双眼鏡と比べると、その巨大さがわかる。今までむしろ大きいと思っていた双眼鏡が、コンパクト機に見えるほどだ。

 通常、双眼鏡は8倍以下が推奨される。それを超えると手振れが問題になってくるからだ。手持ちの上限は10倍。それ以上の倍率の手持ち前提双眼鏡はまともなメーカならふつうは作らない。

 私はふだん10倍を愛用していて、鳥を見ている限りは手振れもほとんど気にならなかった。防振双眼鏡が届いて手近なものをいろいろ見ていても、それほど感動したということもない。この程度の差なら、防振でなくても・・・とも考え、ちょっと後悔が芽生えそうになったりもした。
 ただ、いつも手振れに悩まされている息子が非常に感動していたので、とりあえず後悔はせずにすんだ。

 しかし、月や星を見ると、防振のありがたさが身に沁みる。むしろ、「なくてはならない」という感じだ。

 そして・・・

 昨日、兼六園で少しだが鳥見に使ってみた。結果、鳥見にもやはり非常に有効であることがわかった。
 大袈裟にいえば、「自分は今まで鳥の何を見ていたんだろう」という感じだ。双眼鏡で覗いて、種名を同定すればそれで満足。もちろん、その美しさや可愛さを愛でないわけではないが、防振で見ると別世界である。

 見慣れているはずのシジュウカラ・ヒヨドリ・トビ・カラス・スズメ・カルガモ・・・
 こんな羽根模様でこんな色合いでこんな仕草なのか、ということが、文字通り目から鱗、という感じで見て取れるのである。対象が立体的に浮き上がって見えるような気もする。これからの鳥見がこれまでとは違ったものになるという予感さえした。

 心配した重さだが、2時間ほど首からぶら下げている分には苦にならなかった。操作性も、慣れてくるとそんなに悪くはない。ピントノブに常時指が届くような持ち方をすれば短い指でも大丈夫だ。
 防振スイッチもよくできていて、スイッチロック・自動オフなど、かゆいところに手が届いている。
 しかし、大きさ重さは諦めるとして、せっかく防振なのだから12倍でも良かったのではないかとは思う。

 ネットショップで安く買ったとはいえ、これまで光学機器に払った金額の最高値を更新した。これからの小型軽量化が気になるが、おそらくいい買い物をしたと思いたい。

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2006.12.29

★雪を求めて

20061229Kenrokuen
 昨夜の予報を聞いて、北部で大雪になりそうだと知った。今年はどこへも行く予定がなかったのだが、急遽日帰りで兼六園(石川県金沢市)を目指すことにした。

 帰省ラッシュと重なるのではないかと心配したが、ウェブで調べると過去の実績としては渋滞していないらしい。
 ただ、下に書いたとおり、自宅ですら気温零度で近所は雪化粧を始めていた。雪の影響が問題だが、雪を求めて走るのだから仕方がない。

 結局、行き帰りとも大した渋滞にも遭わずに帰って来られた。もっとも、帰路は琵琶湖の北で北陸自動車道を降り、湖西を南下した。

 息子が何年も前から兼六園に行きたい兼六園に行きたいと繰り返していたのだ。何でそんな変な趣味があるのか真剣に聞いていなかったが、何でも、マーブルチョコを買ったときに付いてきたシールが兼六園を描いた絵で、それが綺麗だったから行きたかったのだという。

 兼六園といえば雪景色。私も雪の兼六園を見たことはないので、この際、一度経験しておくのも悪くない。

 途中、余呉湖あたりからは猛吹雪という感じだったのだが、日本海側へ出てしまうと雪がないので拍子抜けした。小松市はほとんど無雪。
 しかし、荒れた冬の日本海を見るのは久しぶりだ。1度だけだが、波が岩に打ち寄せて5メートルほども立ち上がっているのも見た。

 金沢市内にもほとんど雪がない。せっかくここまで来たのに・・・と意気消沈していたのだが、やはりそこは兼六園、なぜか兼六園にはそれなりの雪があるのだった。
 市街地からものの100メートルほどしか離れていないのにどうしてなんだろう?

 帰り道、夕食をとあてにしていたキッチン四季望雁もお休み。前者は電話に出ず、後者は店まで行ったが営業していなかった。しかたなくラーメンを食べる。
 お昼は金沢らしい?落ち着いた料亭風のお店だったので、まあよしとするか。

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★Première Neige

 朝7時。快晴。気温0℃

 7時半。初雪、薄化粧・・・

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2006.12.28

★初めての冬

 近くの郵便局まで年賀状を出しに行った。手にはもちろん、買ったばかりの防振双眼鏡。すぐそこだからと、コートも着ずに手袋もなしで出かけたのだが・・・

 寒い、というより痛い。まず手と耳。そのうち顔まで痛くなってきた。今年初めての冬である。

 この2日間、家から一歩も出ず、お気に入りの床暖房の上でぬくぬくとしていた身にはちょっとこたえた。こうしていても、キーボードの上を滑る手がいつもの精彩を欠いている ^^;

 星見に防振の効果はてきめんだ。かじかんだ手で持っていても、静止した点光源に見える。フレアも色収差もほとんどなく、これまで見たことのないような星の姿が鑑賞できる。光学系にも手抜きはなさそうである。

 オリオン座の帯と剣、ベテルギウスの赤が見事だ。

 もしかしてオリオン大星雲も・・・と思ったが、光害激しい住宅地で半月の日とあっては見つけられなかった。そもそも、闇夜の平原でも10倍の双眼鏡で見えるのかどうかは知らないが。

 もちろん、鳥見用にと買ったのだが、星見にこそ威力を発揮しそうである。この冬はちょっと星でも覗いてみるか。寒いけど。

 後記:家にある適当な温度計で測ったら外気温は2℃だった。

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★年賀状完了

 まだ28日だというのに、もう年賀状を書いてしまった。もしかするとこんなことは初めてではないか。

 休暇を取って職場には行かず、家でごちゃごちゃやっているのが功を奏したらしい。大物の仕事のうち一つも、先方の都合で遅延していて、それに関しては当面することがない。もしかすると例によって正月にやるハメになるかもしれないが・・・

 例年だと、年賀状は、31日に出すとか年を越してしまうとか、もうやけくそになって来たのにだけ返事を出すとかになってしまうのに、この勤勉ぶりはどうだ(笑)

 それでも、今年も残すところあと3日。何ら変わらぬ日常でも、新年はやってくる。

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2006.12.27

★思いがけぬ買い物

 ひょんなことから、キヤノンが新しい防振双眼鏡を発売したのを知った。「新しい」と言っても、発売されてからもう1年半以上経つ。アンテナを張っていないので存在を知らなかったのだ。

 何でもそうだが、凝り出すととんでもないことになる。わたしはもともとそれほど凝り性ではないので、ツァイスやスワロフスキなどの双眼鏡には手を出さないできた。おそらく今後も手は出さない。違いのわからない男にとっては、ただ高価なだけだ。デザインにちょっと惹かれるものはあるけれど。

 防振双眼鏡はそうではない。違いのわからない人などいない。双眼鏡を持ったときに必ず起こる手振れの問題をほぼ解消してくれるので、誰の目にもその効果ははっきりとわかるのだ。

 だが、無骨なデザインと重さが許せず、見向きもしないできた。双眼鏡に電池を使うのも許せない。防振性能に寄りかかって光学系に手を抜いているような気もする(根拠はありません)。

 ところが、キヤノンの新製品は妙に物欲をくすぐるのだ。写真で見たデザインがけっこう気に入ったのが大きい。高級レンズを使い、光学系にも手抜きのないことをうたっている。問題は値段と重さだけのように見える。

 ネットでいろいろ調べ、評判がいいことを知った。手持ちの双眼鏡の重さを量ってみた。安く売っているところはないか探してみた。「即納」と書いてある店が、一番安かった(それもかなり)。結局、それが効いたのかもしれない。

 いったんは買うのをやめて、少なくとも保留にしようと思ったのだが、いつも手振れに悩まされているという息子がやたらに欲しがる。息子のためにも、というような言い訳ができれば、もはや止めるものもない。デジタル一眼レフもウェーブミュージックシステムも買わないことに決めたのだから、その代わりにこれを買おう。誕生日もクリスマスも何も買わなかったし・・・

 「午後1時までの注文なら即日発送します」と書いてあったが、もう夕方。別に次の日に注文しても違いはないかもしれない。だが、なにしろ年末。タイミングを逃すとずっと遅くなってしまう可能性がある。夕方出かける前に慌ただしく注文した。4時過ぎのことだ。
 夜にメールをチェックすると、5時半にはもう発送したという。これはひょっとしたら・・・と期待していると、今日の午前9時半にはご到着である。宅急便万歳。
 家人はそのスピードに驚き、「世の中、何かが狂っている」という。私だって普段ならそう思うが、今日は狂っていることに感謝したい。

 こんな高価なものをこんな風に衝動買いしたのはもしかすると初めてかもしれない。存在を知ってから購入まで数時間。さて、後悔することにならないだろうか・・・

 あ、単眼鏡ならツァイスのを持ってたぞ。

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2006.12.25

★片付かぬ日々

 今年の予定もほぼ終了、あといくつか大物を抱えているとはいえ、定例業務は先送りすることに決めた。なのにやっぱりいろいろ気にかかってぜんぜん開放的な気分になれない。
 本当なら、できることはがんばって年内に片付けてしまってすっきりしようと思うのが正しい労働者なのだろう。開放されないのは自業自得かもしれない。

 ベトナムに持っていったスーツケースが、まだリビングの横に転がっている。帰国してからそろそろ1か月になろうかというのに、まだ片付けていないのだ。

 決して忙しすぎて暇がないというわけではない。昨日はバードウォッチングに出かけていたし、夕食も作った。夜中に息子へのプレゼントを買いに出たりもした。

 だが、片付かぬスーツケースに象徴されるように、何だか日々が片付いていかない。気持ちに余裕がないと、エントロピーは次第に増大していって、どんどん事態は悪化していく。

 これでも清潔好きだし掃除は嫌いではないから、家の掃除はほぼ引き受けているのだ。食器洗いもする。でも、そういうものは何とかこなしつつも、スーツケースを動かしたりよけたりしながら掃除機をかける日々が続いている。

 なぜだか自分でもよくわからない。

 大掃除、というのを、今の家に越してからしたことがない。いや、前の家だって、その前の家だって、した記憶がない。意図してそうしたわけではないが、いよいよどうしようもなく大掃除が必要になるころには、次の家に引っ越してきたような気がする。

 思えば、年の瀬に大掃除をするというのは、エントロピーの増大を食い止め、いったんリセットする生活の知恵だったのだろう。
 文字通り盆も正月もない(というよりは盆も正月も単なる休暇だと考えるような)生活をしていると、おおまかには辻褄をあわせられても、だんだんと細部から破綻していき、ついには混沌の中にいてその混沌がわからないような状態に陥っていく。

 先日、着ているものがくたびれてきたことを書いた
 今日、外国人と話をしていて、唐突に「正月にはおろしたての下着を身につける伝統がある」ことを思い出した。「あった」というべきなのかもしれない。そんなことをした記憶がないのに、その「伝統」を知っているのはどうしてなんだろう?
 聞いている方は笑っていたが、あれも生活をいったんリセットする知恵なのだろうと思う。昔の正月はみんな揃って一つ年を取る日でもあった。

 これも先日、今これを書いているノートパソコンの挙動が微妙におかしくなってきたので(たとえばデジカメで撮った写真が徐々に!? 取り込めなくなっていく。立ち上げたときに自動的には無線LANにつながらない)、システムを入れ直した。ハードディスクの初期化まではしなかったが、見違えるように素直に動くようになった。

 幸い?この年末年始はどこにも出かける予定がない。この際、真面目に大掃除をしていったんリセットをかけてみるのも悪くない。

 だがその前に、とりあえず先月からそこにあるスーツケースを片付けなければならない。果たして年を越すまでに私の目の前から消えているだろうか。

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2006.12.24

★プレゼントもケーキもなしのイブ

 クリスマス・イブなのに、物好きが集まってバードウォッチング。

 久しぶりにプレゼントもケーキもなしのイブに同情したか(誰が?)、待望のアカゲラを見ることができた。

 キツツキという名の鳥はいない。
 よく目にするのは日本最小のキツツキであるコゲラ。次に目にするのは大型で緑色のアオゲラ
 だが、ふつうの人がまず思い浮かべるであろう典型的なキツツキと言っていいアカゲラは、ほとんど幻の鳥である。私は今日まで目にしたことがなかった。

 バードウォッチングをやっていると、絶滅危惧種とされる鳥すらけっこう目にする機会があるのに、ありふれたキツツキであるはずのアカゲラには滅多にお目にかかれない。初めて「かすった」のが、3か月ほどまえだったか、箕面に行っていたときに他の人が目にしたというのを聞いた経験である。

 今日も、 20人以上の参加者のうち、はっきり目にしたのは数人。その一人になったのだから、幸運と言うべきなのだろう。

 帰ってきて、ハーゲンダッツのリッチミルク(おいしい)を食べて休憩。
 スパゲティペスカトーレ・カキのオリーブオイル炒め・イカの刺身の夕食。ぜんぶ私が作りました ^^; せめてものクリスマスディナー?である。
 デザートはいちご。


 さて、しかし、実質的なプレゼントなしのクリスマス・イブ。小学校6年生まではまだサンタクロースを信じていた息子も、もはや中学2年生になり、さすがに信じてはいないようだ。だが、信じているフリをしていれば何かくれると思っている様子がありあり。

 ほんとに何も用意してないんだけど、どうしよう? 夜も更けてくるし、明日は仕事だ。

 これから魔法のようにプレゼントを用意して枕元に置いたとしても、前から買ってたと思うんだろうなあ・・・

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2006.12.22

★鳥だ! 飛行機だ! いや・・・

 とんでもないおじさんがいたものだ。鳥のように飛びたいといって、ものすごいものを発明してしまった。

 折りたたみ式の小さな翼にジェットエンジンを4つつけたものを背負い、時速100ノット(約185キロ)で空を飛ぶというのだ。わがセスナ172の巡航スピードと同じである。

 テレビで見た飛んでいる姿は、まさにスーパーマンか007。こんなものが現実になる日がこんなに早く来るとは・・・

 でも、それほど話題になっていないのはどうしてなんだろう?

 みんなこういうことに興味がないからなのか。それとも、なんでモーターハングライダーやモーターパラグライダーではだめなのか、今ひとつ判然としないからか。

==以下、後記==

 YouTube に飛行の動画があがっているのを教えていただきました。是非ご覧ください(見るときに大きめの音が出るので注意)。
 また、このおじさんのサイトもあるそうです。

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2006.12.21

★いたずら電話2件で懲役2年

 消防署にウソの通報をして業務を混乱させたトラック運転手に懲役2年の実刑判決が言い渡されたという。

 ニュースを聞く限り、いたずら電話2件だけだ。それで2年間の刑務所暮らし。

 もっとも、うち1件は、トンネルで多重衝突事故が起こり車が炎上しているという通報で、消防車数十台やヘリコプターまで出動したというから、被害規模が考慮されたのだろう。

 これを読んでいらっしゃる方々には無用な教訓だと思うが、やはり言わずにはいられない。軽い気持ちでいたずら電話をかけるのはやめましょう・・・

※もちろん、控訴審があればどうなるかはわかりません。

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2006.12.20

★また墜落

 たまに飛行機の話題を書くと、また墜落の話になる。何度目だろう。悲しいことだ。

 カリフォルニア州サンノゼで日本人3人が乗った小型機が訓練中に墜落したという。けっこう有名な飛行学校の機体だ。

 報道によると、スピン(きりもみ)しながら地面に垂直に突っ込んでいったということだから、おそらくは訓練中に回復不能なスピンに陥ったのだろうと思う。

 スピンを体験したのは1回だけだ。もちろん訓練中のことである。体がぐるぐる回転しながら真下にある地面がものすごい速さで近づいてくる。そうなったときの回復訓練をするわけだ。
 確か日本ではスピンの訓練が禁止されていたと思うのだが、アメリカではふつうなのだろうか。私でもやらされたくらいなのだから。

 飛行機の種類にもよるが、ふつうの小型機の場合、よほどのことがない限り、誤ってスピンに陥るなどということはない。だから、訓練の時には、必死に操縦して無理矢理スピン状態に持ち込むことになる。

 だが、実際のところ、自分がスピンに入れたとか回復操作をしたとかいう記憶がない。おそらくは教官による「スピン体験」だったのだと思う。あまり恐怖感はなく、変に冷静に速度計を見ていて、VNE(Never Exceed Speed = 絶対に超えてはいけないスピード)を超えていたのをはっきりと覚えている。時速に換算すれば 300 km/h 近く出ていたことになろうか。

 幸い、そのまま地面に激突ということにはならず、無事に回復した。後で教官に「VNE を超えてましたね」というと認めたがらなかったので、やはり本当は超えてはいけないのだろう。機体が空中分解しなくてよかった。

 教官も命がかかっているのだし飛行機も教官の財産なのだから無理はしていないだろうとのんきに考えていたのだが、そうでもなかったのかな。
 日本で訓練していたときの教官なら、まず間違いなく、スピンのデモをやったり VNE を超えたりはしないだろうと思う。

 今回の事故の原因はまったく不明だ。目撃者の証言を信じるなら、「スピンしながら地面にほぼ垂直に突っ込んでいった」という事実があるだけである。
 だが、もしスピン訓練中の事故だとするなら、シミュレータが使えず実機訓練しかしない小型機の場合、くれぐれも危険のないように気をつけねばならないと思う。

 飛行というのは自然が相手だ。「いつもはこれぐらい大丈夫だ」という経験則が通用しない。むしろベテランこそ、そのことを肝に銘じなければならないだろう。

 ・・・というようなことを考えていると、今度は滋賀県の大津で小型機が墜落か?というニュースが飛び込んできた。実際に墜落したところを見た人がいるわけではなく、機体もまだ見つかっていないらしい。誤報であることを祈りたい。

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★育てられ方?

 愛知県岡崎市で8件も相次いでいたホームレス襲撃・強盗殺人事件にからんで、中学2年生の少年らが近く逮捕・補導されるらしい。3件については犯行を認めているという。
 別の強盗容疑で取り調べ中だったというのだから情けない。

 何とか犯人がつかまえられないものかと祈っていたから、容疑者の検挙はひとまず喜ばしい。
 だが、それにしても、この、どうにも許し難い、腹の底から怒りが湧いてくるような事件の容疑者が中学2年生だとは。ひとりは13歳だから、逮捕の対象にすらならない年齢だ。

 私の息子も同じ中学2年生。自分の子どもを見ている限り、そんな身の毛もよだつような犯行はほとんど想像すらできない。

 背後に主犯格と見られる28歳の男がいるというが、それにしても、容疑者の中学2年生の子どもたちが犯人だとすれば、一体どんな風に育てられてきたのだろう。どんな風に育てたら、わずか13歳や14歳でこれほどおぞましい犯罪をおかせるようになれるのだろう。

 そういう問題ではないのかもしれない。だが、ほんとうにおぞましいのはその育てられ方なんじゃないかという疑念が拭えない。

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★グッドナイト&グッドラック

 1950年代前半、全米を席捲したマッカーシズム(赤狩り)批判に立ち上がったエドワード・R・マローらCBSの面々を描き、マスコミや報道のあり方を問う映画。
 事情に疎いためやや把握しにくい面もあったが、必見だろう。1954年のテレビ局の様子も活写されている。

 映画の本筋とは別に、タバコの扱いが興味深い。肺ガンのため、57歳の若さでマローが命を落としたのもうなずける。

 監督はジョージ・クルーニー(出演もしている)。一本気な女たらしというばかりではないんですね ^^;

(Good Night, and Good Luck. 2005 U.S.A., France, U.K., Japan)

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2006.12.18

★国連かよ

 下のエントリを読み返していて急に思い出した。

 以前、ER(緊急救命室)を見ていたとき、患者の一人が「何だよここは。国連かよ」とぼやいていたのだ。
 舞台になっているシカゴの病院のスタッフにさまざまな出身・国籍の人があふれていたからである。

 それはもちろん、ネガティブな文脈なのだが、逆のことを経験したことがある。

 以前、アメリカに行ったとき、ニューヨークやロサンゼルスやエルパソなんかで、あまりにもいろんな種類の人がいて、自分の存在が全然目立たなくなって心地よかったのだ。

 ボストンでは、通勤電車の白人の中ですごく目立ってしまい、何だか居心地の悪い思いをした。
 それが、黒人やら白人やらヒスパニックやら先住民やらメスティーソやらアジア系やらが一見無秩序に蝟集している場所にいると、自分もその中に埋没してしまい、いわば居心地のいい匿名性が得られるのだ。

 ヘアスタイルやファッションも実にさまざま。どんな人がどんな格好をしていようがだれも気にしない。もしかすると、摩邪(まちゃまちゃ)がステージ衣装でその場にいても、だれも注目しないのではないかと思えるほどだ。

 匿名性は、みんなが同じような人種・民族で同じような格好をしていても得られる。
 だが、そこは心地よいだろうか。

 おそらくは、心地よい人もいるのだろう。しかし、私にはそれが居心地悪い。世の中に居心地のいい場所がもっともっと増えて欲しいと思う。

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2006.12.16

★同じ人間?

 久しぶりに多国籍パーティに出てきた。

 アジア各国、中米・南米、アフリカ、イラクも。

 昔学校で、「人間がいかに多様であり得るか」を知り「相互理解可能性」を認識することの必要性と重要性を教えられ、それはその通りだし今でもそうだと思うのだが、フィリピン人の家でホンジュラス人やケニア人、ミャンマー人やイラク人などと5時間以上も過ごしていると、そんなことを忘れそうになる。

 まったく何の違和感もなく、みんな同じ人間だとしか思えないのだ。今日集まった18人に関しては、もしかするとそうかもしれない。

 世界中の人がほんとうに同じ人間であればいいのにと願わずにはいられない。たとえ、そんなおとぎ話を信じられるような世界ではないとしても。

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2006.12.15

★小春日和の日だまりに

 何の必要もないのに、教育基本法が改変された日。

 それに、防衛庁が防衛省になることが決まった日。

 久しぶりに小春日和の日だまりに親しめた筈の日・・・

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2006.12.14

★1万5千円の音色

 先日書いた BOSE のスピーカが届いた。左右ワンセットで1万5千円ほど。

 驚きの高音質。とてもパソコンから出ている音だとは思えない。雑音のない澄んだ音の、奥行き・幅・艶・広がり・・・

 ふだん、オーディオセットの前に座って音楽を聞いたりすることがほとんどないので、自然音を除けば、このスピーカから出る音が日常における最高の音だと断言できる(いかにふだんまともな音を聞いてないか叫んでみてもしょうがないのだが)。

 一番音楽を聞くのは車の中だ。しかし、エイトだかテンだかのスピーカシステムをうたうわりには、ほんとにまともな音が出ていない。エンジン音や走行音が邪魔する部分ももちろんあるが、シンとしたガレージの中で聞いても大した音ではないことは検証済みだ。どうしてあの程度の音しか出せないようなオーディオを積んでるんだろう。

 それにしても、(アンプ付き)スピーカだけあればオーディオはもういらないじゃないか。プレーヤもレコーダも、どうかするとチューナまでパソコンですんでしまうのだから。
 当たり前のことなのだが、安物のスピーカから流れ出てくる流麗な音楽を初めて聞いたときには、何だかちょっとした発見をしたような気がした。

 もともと、同じ BOSE のWave Music Systemを買おうと思っていたのだが、これだともういらない気がする。

 ・・・と思ってウェブサイトを見ると、こんなものが! 要するに同じ、パソコン用スピーカで、5万円。
 こっちの方が格段に音がいいに違いない。何しろ、3倍以上するのだ。昨日までなかったぞ(←どうやら勘違いのようだ)。知ってたらこっちを買った・・・

 ・・・かどうかはわからない。私の耳なら聞き比べてもわからないぐらいの違いしかないと信じたい。何だか自分に鑑賞力がないことを祈るみたいでヘンな話だけれど。

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2006.12.13

★大人の味

 きちんとした寿司屋のカウンターにひとり座り、江戸前の握りを食べた。一手間加えた魚に、口の中で絶妙にほどける飯。やはりうまい。

 一人でこんな食事をするのは初めてかもしれない。ちょっと大人になった気がした。

 いい年をして今さら「大人」でもないのだが、酒も煙草も賭事もやらぬ身としては、学生時代の続きのような気分から抜けきれないのだ。

 だが、板前ももはや年下だったりするのだから、こういう風に寿司をつまんでもバチは当たるまい。

 ほんの少し懐に優しくない気はするが、騒ぐほどでもない。これからときどき行くことにしよう。

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2006.12.12

★2000万円の音色

 600万円。外税ならプラス30万円。何の値段だと思いますか。

 といってもわかるわけがないのですが、ある雑誌で絶賛されていたプリアンプ1台の値段です。プリアンプというからには、メインアンプも必要なのでしょうか。それも同じぐらいの値段だとすると、あわせて1200万円。
 それに、1本300万円のスピーカを2つつけて、計1800万円。それから・・・

 オーディオセットにお金をかける話は時折り耳にする。時には、オーディオにふさわしい家を建てたとか、いい音が出る空気を求めて北海道に引っ越したとかいう話を聞くこともある。が、多くは都市伝説だと思っていた。

 しかし、こういう値段のオーディオ機器がごろごろしている(というか雑誌にズラリと並んでいる)のを見ると、そういうこともあるのかもしれないと思えてくる。

 ・・・

 自分には音楽の才がある(あった)という根拠のない思い込みがまだ持続している。幼いころに何を間違ったか両親が絵を習わせたのだが、どうして音楽の方を選んでくれなかったのかと思うこともある(単に金銭的な問題だったのかもしれないが)。

 だが実際には、これまでの長い?人生で、自分が音楽的人間ではないという事実を何度も突きつけられてきた。それでも音楽を見切ることができず、「村上春樹みたいに、もっと深く音楽と触れあえたらいいなあ」というような無駄な夢想が捨てきれない。
 でも、どうしても、音色よりは音楽、音楽よりは言葉に神経が行ってしまう。もっと音楽や音色そのものを楽しめればいいのに。

 好きでのめり込むんじゃなくて、もっと好きになりたいと思うあたり、すでに音楽を愛する才能に欠けているような気はするのだが。

 生演奏、というのをほとんど聞いたことがない。たまに聞くそれも、一流アーティストのものではないので(一番ひどかったのは某大学のオーケストラだ)、生の音に感動したという記憶もほとんどない。

20061124HaNoiMusic だが、ハノイのホテルで聞いたバイオリンの音色は、月並みな言い方しかできなくて恐縮だが、柔らかくて幅と艶のある、とても耳に心地よいものだった。こんな音がオーディオ機器から出てくるのは、たぶん聞いたことがない。
 おそらく真剣に耳を傾ける人とてない、ロビー横のラウンジでの演奏にすぎないのだが。

 もしかして、2000万円のコンポーネントを揃えれば、あれに近い音が聞けるのだろうか。それにしても、プリアンプなんて、しょせん電子回路に過ぎないのに、いったい何で600万円もするんだろう?

 とりあえず、家で使っているパソコンの出す音が耐えられないので、1万5千円ほどの BOSE のスピーカを繫ぐことにした。

 私の中の音楽性に見合うのは、所詮その程度である。 

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2006.12.10

★なんで朝から?

 ハノイで仕事を終えて夜便でホーチミンへ移動、翌朝の仕事始めの時。

 タイのバンコク事務所から応援に来ていた若い同僚が、バイクタクシー(客が後ろに乗ってタンデム走行するのだ)に乗って市内観光をしてから来たという。戦争証跡博物館も見物したらしい。

 朝のんびり起きてホテルの朝食を終えればもう仕事の時間だというのに、元気だなあと思って、その時は深く考えなかった。

 でも、考えてみれば、どうして仕事前に博物館に行けるのだ? 朝っぱらから。

 ガイドブックを見ると、なんと開館が7時30分。世界中旅したわけではもちろんないが、そんな時間から開く博物館を他に知らない。ベトナム戦争の悲惨さを伝えるために無理して早朝から開いているのではたぶんない。なんとなれば、昼に1時間半も休みを取るのだ。昼休みを取る博物館も珍しくはないか?

 他をチェックしてみると、優美な建築で有名な中央郵便局は6時半から営業、旧大統領官邸も7時半から。有名なお寺は2つがなんと6時から、ひとつが7時から。動植物園も7時から。ただ、昼休みを取るところも多い。

 これはベトナムの伝統的文化なのだろうか。それともやっぱり社会主義だから?

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2006.12.08

★なぜそんなお金が?

 出会い系サイトで知り合った女性に結婚詐欺をはたらいていた男が逮捕された。驚いたのは、「パート店員の女性(46)から3710万円」「無職女性(36)から3068万円」をだまし取ったらしいということだ(asahi.com)。

 それなりの年齢だとはいえ、パート店員や無職の女性が、どうして3000万を越えるようなお金を持っていて、かつ、男に貢げるのか・・・

 持っていること自体ありえないような金額だし、ましてそんな金額を渡してしまうなんて。


 たいていの女性はお金を貢いでも振り向いてくれるかどうかわからない気がするのに、この手の結婚詐欺師というのは一体どれほど素晴らしい男なんだろう・・・と思って見ると、ほとんどの場合は実にさえないオッサンなのだが、どうなってるんですか?

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2006.12.07

★くたびれた衣類

 なんだか、ベトナムへ行っている間に冬になったような気がする。色づいていた職場の木はいつの間にかほとんど落葉し、もはや冬木立の趣だ。
 つい先日まで色づいてさえいなかった記憶のある銀杏の木も、もう黄葉の盛りを過ぎている。風景がうらぶれてきた。

 だからというわけでもないが、所有している衣類がことごとくくたびれているのがさすがに気になってきた。ほとんど新しく買わず、どうしようもなくなるまで着続けるのでそうなるのだが、ここ数年ほど、いつにも増して何も買わないので、いよいよ、という感じである。

 幸か不幸か、この頃の衣類は安くても長持ちする。なかなか致命的なことにはならない。だが、だからといってそんなものをいつまでも着ていると、ますますみすぼらしくなってしまう。
 とはいえ、捨てるのは惜しい。もったいないではないか。

 それでもまだ、人から見える衣類はマシな方だ(と信じたい)。さらにひどいのは下着とかパジャマとかの類だ。
 ヨレヨレ、ダラン、デレン・・・なんと形容していいかわからない。意図しないのに今流行の?ずりさげズボンになったりしている。

 下着やパジャマはさすがにそんなことはないが、セーターなんかだと20年ものもザラだ。ズボンも10年ものがほとんど。
 靴下は親指のところにだけ穴が開くので、左右を逆にしてはいて誤魔化している。だが、それも限界に近づいてきたし、何かの際に穴の開いていない靴下を探すことももはや困難だ。

 なんだか、衣類のくたびれ方が人間のくたびれ方にまで及んでいるような気がしてきた。いっそ、気分一新、ぜんぶまとめてドイモイ(刷新)してしまおうかとも思うが、どうせ実行できない。

 衣料費がかからないのはいいんだけど、ちゃんとしたものを着ないと人間が余計にみすぼらしくなってしまうかもしれない。いや、もうとうの昔からそうなっているに違いない。

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2006.12.04

★君よバイクの河を渡れ(その2)

 何事にもルールはある。

 ハノイからホーチミンへ移動し、人々の姿を観察したり経験者に教えてもらったりして、バイクの河を渡る方法がわかってきた。

 バイクや自動車が来ているかどうかは関係ない。「オレは渡るぞ!」という決然たる意志を持ち、自分の方に向かってくる運転者とアイコンタクトをとりながら、できるだけ同じペースでどんどん進んでいく。

 自分が等速直線運動をすることで、どこで自分を避けるのか、相手に予想しやすいようにしてやるのだ。こちらも、相手に自分の前を通ってもらうか後ろを通ってもらうか意識する。こうして、歩行者と運転者の息が合えば、動くバイクに取り囲まれながら実にスムーズに?道を渡ることができる。

 バイクや自動車同士が交差するときでもこの原則は変わらない。

1.スピードを出さない。
2.スピードを変えない。
3.自分の意図を明確に(だが徐々に)動きとして表す。

 側方や後方の安全確認はほとんど必要ない。みんな前は見てくれている。

 これで、信号のない交差点で大量の車やバイクが見事に直角に交差していく。事故が起こらないのはさすがに不思議だが、これで何とかなるものなのだ。

 わがブログ始まって以来の動画でその様子をご確認いただきたい。これなど、交通量も少なくごくごく序の口である。ちょっと乱暴な運転者もいるが・・・

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2006.12.02

★社会主義国?

 いまだにビザが必要な旅行をしたことがない。わたしごときが行けるような時代・場所になれば、日本国籍を持つ者の短期滞在程度ではビザはいらないのだ。改めて、時の流れと日本の強さを思う。
 私が生まれたときには日本人が観光旅行で海外に行けなかったことなど信じられないほどだ。

 初めてヨーロッパへ行ったとき、せめて東ベルリンにでも出かけていれば違っていたのだろうが、もはや旧東ヨーロッパに行ってもビザなど必要ないだろう。

 というわけで?気がつくとベトナムは私が初めて訪れた社会主義国なのであった。「旧」をつける必要もない。

 だが、短い間にちらっと見ただけでは、社会主義国の片鱗すら感じられなかった。デパートにもスーパーにも街にもモノが溢れ、人々はそのモノとお金に群がっていく。
 街を走るバイクのほとんどはホンダかヤマハで、そのディーラーも目につく。
 欧米・日本・韓国資本の一流ホテルが建ち並び、それなりに高級な店では、米ドルが基本通貨となっている。
 もちろん、「トラバント」など走っていない。目にした乗用車の多くはトヨタかメルセデスである。

 かろうじておもしろいのは、1階にジバンシーだのグッチだの資生堂だのが入った一流デパートが「国営」だということだろうか。それとて、見てわかるものではなく、ガイドブックに「国営百貨店」と書いてあるのみである。

 ドイモイ(経済刷新政策)が始まってからちょうど20年。もはやこの国に経済政策としての社会主義は存在しないように見える。

 さて、わたしがいつかどこかにビザの必要な旅をする日が来るのだろうか。もしかすると、もう来ないかもしれない。でも、それでいいような気もする。
 たとえ、多くの国々が日本の後を追うように大気や川を汚染し、拝金主義をはびこらせているにしても、一過性のものであれかしと祈りたい。

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2006.12.01

★君よバイクの河を渡れ(その1)

DSC08294 ベトナムで誰もが驚くであろうことがバイクの多さ。ハンパではない。
 一昔前、歩行者の通勤ラッシュのような形で大量の自転車が走っている中国の風景が話題になっていたが、あれのバイク版だと思えばよい。その一台一台が排気ガスをまき散らしながら常に警笛を鳴らして走っている。極悪さは自転車の比ではないだろう。

 空港からハノイ市内に向かうバスの中では、日本人の「うわっ」とか「あっ」とか「おおおぉぉぉ」という声が飛び交う。私自身、自分の乗るバスにバイクがぶつかると思ったことが何度もあった。まわりのバイク同士がぶつかりそうなのを含めれば、数え切れないほどだ。

 窓から熱心に観察していたが、どう見ても秩序というものが見いだせない。何らかのルールが存在するはずだといろいろ考えてみるのだが、ものの数十分の間にそれを見つけることはできなかった。

 10年ほど前、韓国をレンタカーでドライブしてくるという私に、向こうに住んでいた日本人や韓国人自身からも、「韓国で車を運転するなんて自殺行為だ」「旅行者が自分で車を運転するなど絶対にやめた方がいい」と何度も言われた。
 確かに、韓国のバスは日本のタクシーのように走り、タクシーは暴走バイクのように走る。
 だがそれでも、ベトナムバイクの混沌に比べれば、軍隊の行進のようなものである。

 ハノイ市内にはほとんど信号がない。仕事の都合で夜にホテルのまわりを散歩しただけだが、通りを横切るのは簡単ではない。バイクの切れ目を待って一気にダッシュするのだが、その切れ目もなかなかないのだ。

 歩道を散歩したりウォーキングしたりしている人は多いのだが、道を渡る人はあまりいない。こちらから話しかけた親子も、あるところまで来るともと来た道をUターンしていく。みんなどうやって渡ってるんだろうと思いながら、ハノイの夜は更けていく。空気はすこぶる悪い。

 そういえば、ホテルに来る途中、バイクの海に囲まれながらじりじりと横断していく歩行者がいた。歩行者だけではない。自転車もバイク同士も、入り交じりながら混沌の海を渡っていく。

 この大通りにはそれほどの混沌はない。いかにバイクの河を渡っていくのかが勝負だ。次の日は日中の仕事を終えると夜はもうホーチミンへ移動。ここより圧倒的にバイクが多いというホーチミンで、果たして道を渡ることができるのだろうか。

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