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2007.08.04

★4年間で自家用免許(続報)

 やっぱり・・・というべきか。

 なんと「4年間の学費は約1150万円」(sankei.co.jp)だという。大学卒業+自家用操縦士でこの費用。

 「大学側は「実習での海外留学の滞在費などが不要なので、高くない」とみている」(同)というが、どう見ても高い。

 普通の私立大学(工学系)を卒業するのに必要な学費は600万しないだろう。国立なら250万以下だ。ならば、普通の大学に行けばよい。
 アメリカあたりで免許を取るのには、どんなに多く見積もっても300万はかからない。200万以下が普通だろう。

 200万だとすると、差額は350万〜700万である。国立大の工学部に行って自分で免許を取れば、700万円浮くのだ。

 「法政大は「渡航費や外国で取得したライセンスを書き換える手間などが省ける」とメリットを説明している」(jiji.com)

 というが、上に書いた免許取得費には渡航費や滞在費も含んでいる。今どき、アメリカを往復して2〜3か月過ごすのに何百万円もかかるわけがない。

 「ライセンスを書き換える手間」とは良く言ったものだ。確かに、日本のお役所仕事のせい?で切替に2〜3か月かかったりするが、それは役所が無為に?費やす時間だけの問題で、こちらの手間としては1日もかからない。費用に換算すれば1万円ほどのことだろう。

 それに下のエントリで述べたとおり、その気があれば遅くとも2年の夏休みには免許取得が終わっているわけだから、2〜3か月の時間など問題にならない。

 いずれにせよ、ほんとに職業パイロットを目指すなら、自分で免許を取ることなど考えず、航空大学校への進学を目指して大学に入ってから対策を立てるべきだろう(航空大学校への入学資格は、高専・短大または大学2年終了)。
 あるいは四年制大学を卒業してから航空各社の自社養成にトライするべきである(こちらは相当難しいとは思うが)。
 自衛隊や海上保安庁という手もある。

 まあ、難関の?航空大学校を諦めた(る)人たちの受け皿としてなら理解できなくもない。不思議なのは、法政大がどうして、4年間で事業用免許取得までうたわないのかということだ。先発の東海大は事業用取得が前提だというのに。
 自家用操縦士の免許など取っても、趣味以外の意味はほぼ皆無である。

 それに、職業パイロットになるには多発と計器飛行証明も必要なのだが、「4年間で自家用」なんて言っている大学が、大学院2年間で「事業用・多発・計器」の3点セットをほんとに揃えてくれるのだろうか。修士論文書きながら?
 あ、まさか、博士後期課程を終了すれば揃う、とかいうのかな? だとすると、ぜんぶで9年間訓練して、博士パイロットの誕生ということになるのだろうか。
(後記:これはまさに「あ、まさか」でした。失礼しました。法政大学のプレスリリースによると、大学院の2年間で3点セットを取るよう構想しているようです(大学院時点でまだ「単発」の字が残っているのは気になりますが)。しかし、だとすると、その2年間で新たに1千数百万円はかかることが予想されます。)

 うーむ。法政大学の意図は那辺にあるのだろう?

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コメント

パイロット養成と言っても、むしろ重視してるのは航空工学のようだからですね。
大学としては、「工学の分かるパイロット」養成を目指しているとのことです。
詳しくは、法政大学のHPにあるプレスを参照して下さい。
まあ、何にせよ、高いことは高いですよね…。
ただ、私大工学系の学費って、年間150万くらいだから、それにパイロットとなるための実習費加えたら、まあそんなもんなのかも…。

投稿: | 2007.08.05 05:21

 コメント&ご教示ありがとうございます。
 エントリに書くのは避けましたが、私には「パイロット」をエサにして大学名を売ったり学生を集めたりしているようにしか見えません。自家用操縦士の免許なんか取っても、車の免許以上に役に立たず、純粋な趣味以上の意味はありません。それなら多額の費用をかけずとも、自分で取ればいいということになってしまいます。
 事業用などを取るのは大学院でということですが、時間もかかりすぎるし(パイロットの世界は年を取れば取るほど不利です)、調べると、2年間で1千数百万円の費用が新たにかかるようです。多発機の訓練費用は高いですから当然そうなってしまうでしょうね。
 だいたい、法政大学のウェブサイトで広報されている4年間の総飛行時間はたった65時間でした。サラリーマンが週末に飛んで訓練しても2年で達成できる時間数です(私がそうでした)。
 事情のよくわからない高校生やその両親に変な夢を持たせ、多くは費用面や就職面や身体検査で挫折していくという気がするだけに、見過ごせない気がしてしまうのです。

 「私大工学系」の学費については私の認識不足でした。ご教示ありがとうございます。国立の学費も相当上がりましたが、理系に関してはまだ安さが光りますね。

投稿: Wind Calm | 2007.08.05 11:16

URLが法政の非公式の掲示板にあって飛んでみましたが、母校を貶めるような感じがして書き込みました。
なぜここまで法政を批判するのでしょうか?恨みがあるのかと思ってしまいます。
>私には「パイロット」をエサにして大学名を売ったり学生を集めたりしているようにしか見えません。自家用操縦士の免許なんか取っても、車の免許以上に役に立たず、純粋な趣味以上の意味はありません。それなら多額の費用をかけずとも、自分で取ればいいということになってしまいます。
と言いますが、大学では免許だけを目的にしているわけではありません。
プロフィールでは飛行機が好きとありましたが、法大や他の大学のようなシステムが増えれば、あなたにとっても同志が増えて喜ばしいことだと思うのですが。

投稿: あ | 2007.08.05 23:45

 不愉快な気持ちを抱かせてしまったとしたら申し訳ありません。
 もちろん、法政大学にはまったく恨みもつらみもありませんし、関西に生まれ育っておりますので、そもそもほとんど何も存じません。
 「法政大学」について何か言っているのではなく、「4年間で自家用操縦士」という枠組みに疑問を呈しているのみです。その枠組みを計画しているのがたまたま法政大学であるに過ぎません。
 同じ枠組みを同じような費用で計画する大学があれば、どこであれ同じような疑問を呈します。

 ご存じかどうかわかりませんが、仮に4年間で自家用操縦士の資格を取ったとしても、その資格はほとんど何の役にも立ちません。趣味で飛ぶにしても通常は自前で飛行機を用意せねばならず、なかなか難しいのが実情です。
 かといって、使用事業会社から飛行機を借りると1時間飛ぶだけで4〜5万円かかりますし、飛行時間65時間とか100時間とかのパイロットに飛行機を貸してくれる会社はなかなかないと思います。

 しかも、趣味として飛ぶのであれば、エントリに書いたように、もっとずっと安く資格は取れるのです。
 わざわざ大学で多額の費用を払って操縦を学ぶからには、キャリアに生かせないとほとんど意味がないと思うのは当然のことだと思います。航空工学などを学ぶのなら、何も自家用操縦士になる必要はありません。飛行機の免許が航空工学を理解する上で何かの役に立つかも、という程度なら、不釣り合いに費用がかかりすぎています。

 自家用操縦士の免許というのは、それだけでは自動車運転免許(自家用)以上に役に立ちません。もし、1千万出して、自動車工学を学びながら自動車運転免許が取れるという大学があったら、進学したいと思うでしょうか。
 自動車免許は教習所に行けば30万?で取れるじゃないか、とおっしゃるかもしれません。が、エントリに書いたとおり、飛行機の免許も、自家用ならば200万で取れるのです。
 
 「同志」は、ふつうに大学を卒業し、在学中なり卒業後なりに訓練して自家用操縦士の免許を取っても得られます。
 既に書いたとおり、心配しているのは、職業パイロットになることを夢見て入って来るであろう学生が、免許や費用や就職面などで夢破れることです。

 今回の計画が、4年間で「事業用・多発・計器」を揃えて就職に結びつける、というようなものであれば、疑問には思いません。海外留学などを利用して費用はできるだけ抑えるべきだとは思いますが・・・

 ぜひ、エントリをよくお読みいただければ幸いです。

投稿: Wind Calm | 2007.08.06 00:25

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