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2008.09.23

■タカの渡り

 先日来、タカの渡りを目的に2度、鳥見に行った。タカ渡り目的の鳥見は今年が初めてである。

 バードウォッチャーの間では一大イベントなのだが、私自身、鳥見を始めるまではタカが渡り鳥かどうかすらほとんど意識していなかった。

 それでも、タカがなかなか飛ばず、「あ、ツバメ」などと観賞しているときに、通りがかりの初老の方が、「ツバメは渡り鳥なんですか?」と質問なさったときにはさすがに驚いた。

 「渡り鳥」という言葉をご存じで、ツバメが渡り鳥であることをご存じないというのがすごい。

 おそらく、過去の私を含む、特に鳥に興味のないほとんどの人にとっては、「渡り鳥」≒「ツバメ」だと思うのだ。
 そして、60年以上?そのことをご存じなかったとしたら、今さら人には聞かないのではないだろうか。まったく興味がないということなのだから。

 いや、もちろん非難するつもりも馬鹿にするつもりもない。純粋に不思議に思っただけだ。
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 タカは上昇気流をとらえ、小さな輪を描きながらスパイラル状に高く昇っていく。十分高度を稼いだと見るや、文字通り、すべるように滑空していく。
 その間、上昇中も含めて、ほとんど羽ばたかない。実に省エネの飛行である。

 効率のよい上昇気流が生じる場所は限られているので、そこにタカが集まり、順次どんどん高度を上げていくと、まるでそこにタカで描いた円柱が立っているように見える。「タカ柱」と呼ばれるものだ。

 ふだん鳥見をしているときに1羽出ると大騒ぎする鳥が、数十羽という単位で集まって空に舞い上がっていくのだから壮観である。

 実際のところ、そんなみごとなタカ柱はまだ見たことがない。2度しか見に行っていないのだから当然だ。
 それでも、十数羽のタカが集まって舞う姿は、遠くに小さくしか見えなくても、それなりに見ごたえがあった。
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 繰り返すが、タカが上昇と滑空を繰り返して東南アジアへ渡っていくなどということはほとんど意識したこともなかった。
 そして、「タカ柱」なんてものがこの世に存在することは、想像すらしたこともなかった。もちろん、辞書にだって手持ちの歳時記にだって載っていない。

 これほどの出来事をまったく知らなかったのだから、ほかの世界も知らないことであふれているに違いない。

 いや、そもそも、どれほどの多様な「世界」があるのかすら、何も知らない。

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コメント

バーダーにとって忙しい季節に成りましたね。
和歌山県では日の岬、奈良では高見山というところでしょうか。
以前、日の岬へ行ったときには500mmオーバーの大砲がずらりと並んでいる光景に出くわし、100-400ズームの私は隅っこで小さくなってタカを見たのを思いだします。
漏れ聞こえた会話内容からは、まるで『持ち物』の自慢大会のようで、あまり溶け込めない雰囲気でしたね。

投稿: Ashgarden | 2008.09.24 12:21

 55-250mm のキットレンズ(しかも EF-S)しかない私はどうすればいいんですか(笑)

投稿: Wind Calm | 2008.09.25 22:52

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