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2009.07.26

●地球が静止する日

 題名から、地球が公転なり自転なりをやめてしまうことによって巻き起こる「パニック・アクション超大作」なのかと思っていた。キアヌ・リーブスだし。

 公転が止まると太陽に向かって突進していくしかないから、止まるのはやはり自転だろう。そうすると、小松左京の名作「夜が明けたら」と同じアイディアになる。

 小松は、地球の自転が止まるという驚天動地のできごとを、懐かしい日常の中にさらりと描写して、不思議な魅力のある小品に仕立てた。
 自転停止後にどれほどの地獄が待っているかということを読者に想像させることすら控えめだ。そこにはただ、「夜が明けたら」と思ってしまう、ほのかな希望の光がもう灯ってはいないことが、不気味に暗示されるだけである。
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 さて、映画の方の地球は、ぜんぜん静止なんかしない。こんな邦題をつけたのはいったい誰なんだ? まったく違う映画になってしまうじゃないか。

 おそらくは、「地球が立ちすくむ日」という感じの原題なのだろう。「地球」は「人類」と置き換えてもいい。
 馬鹿な誤訳なのか、わざとなのか、いずれにしてもひどい。

 古典的SFのような展開で、予定調和的に展開するものの、悪くはないと思う。

 世界の指導者の一人としてプーチン(元ロシア大統領・現首相)本人の姿が映っていて、間抜けで頑固な命令を下すアメリカ大統領の姿はまったく登場しないのだが、「ブッシュをイメージしてるのかもしれないけれど、今はオバマなのに・・・」と、あらぬところで妙なリアリティのなさを感じてしまった。

 ふつうに安心して楽しめるオーソドックスなSFだと思う。

(The Day the Earth Stood Still, 2008 U.S.A.)

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