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2010.08.03

★また医者のハシゴ

 土曜から日曜になった夜中1時ごろ、「足にトゲが刺さったみたいやねんけど、見てくれる?」と息子が2階に上がってきた。

 ルーペを使って眼鏡をかけたり外したり・・・視力の衰えているのがよくわかる。

 だが結局、トゲらしきものは見つけられないし、息子の若い眼で見てもない。

 そうこうするうちに、痺れが膝まで上がってくるとか股関節が痛いとか言い出した。トゲが刺さっているように感じるという部分は左足の親指の内側(右側)である。
 何で足の親指にトゲが刺さって、股関節が痛くなるのか?

 ちょっとした驚きと妙な嬉しさとともに病名がひらめいた。「おまえ、これ、痛風やで」

 「痛風???」

 息子はもちろん知らない。私だってまさかと思う。何といってもまだ17歳なのだ。
 だが、痛さがちょっと激しいことや痛みの部位から考えると、当たっているような気がする。

 ネットで調べたところ、最近は若年化していて二十代三十代での発病も珍しくないと書いているが、さすがに十代とはなかなか書いていない。

 痛くて寝られないようなら病院に行こうかと水を向けてみたが、その時点では息子は遠慮していた。

 心当たりの病院や休日診療所などに電話して聞いてみると、どうも十分な診察は受けられそうにない。それに、この時間では血液検査なんかもできないというのだ。
 教えてもらった「365日24時間対応」の「大阪府救急医療情報センター」に電話してみると、さんざん呼び出し音が鳴った末に機械が出て、

 「ただいま大変電話が混み合っておりますので、後ほどおかけ直しください

とか言われ、ぷつっと切れてしまうばかりである。「救急」「センター」なのに。何という貧困なインフラ・・・
 ___

 寝床に戻った息子に声をかけると、痛みはひいてきているのに、心配だから病院に行きたいという態度に変わっていた。

 しかしながら、病院での対応は予想できる。
 間違いなく、

 「何だかよくわかりませんねぇ。痛み止めを出しておきますからしばらく様子を見てください」

ということになるだろう。そうでなかったら、今後一生、医者を尊敬してもいい。

 「検査もできひんって言うてるし、結局、そうなるで」と連れて行くのを渋ったのだが、不安そうにしていたので結局行くことにした。
 この夜中に行っても、日曜日の午前中のまっとうな時間に行っても、できることは同じだとさっき電話で言われたのだ。月曜日まで待たないのであれば、早いほうがいい。

 午前2時過ぎにER着。若い医師がふたりがかりで診てくれたが(ひとりが研修医でもうひとりがレジデントという風情だった)、まったくもって予想通りに終わった。

 やはり血液検査はできないという(軽症だからしないという意味ではない。この時間帯には不可能だそうである)。
 ERを名乗っておいて何ということだ。重篤な症状の患者でも検査できないとかいうのだろうか。それでどうやって治療方針を決めるのだろう?

 これがシカゴのカウンティ総合病院のERだったら、もし重症患者が来れば、グリーンとかカーターが出てきて、例のごとく「CBC, Chem-7, C-Spine X-ray, EKG・・・」(血算・生化学7種検査・頸椎X線撮影・心電図・・・)が始まると思うのだが、ここ日本のERでは、他の病院に回すしかないのだろうか?

 まあ、待ち時間がほとんどなかったことだけは収穫だった。帰宅は3時ごろ。

 「な、やっぱり完全に言うたとおりやったやろ。まあ、そやけど、何でもええ経験や」
 ___

 月曜日になってから知り合いの開業医に診ていただく。

 結論は同じなのだが(ただし痛みが引いていたせいもあって薬はなし)、症状を聞いて診察をし、背中を押したり体を動かさせたりして可能性をつぶしていく様子には信頼が置けた。
 ERの若い医者たちは、左足の親指しか見ていない。

 結局原因は可能性だけ(含:ムカデに刺された)で確たる診断は出なかったが、症状と年齢から推して痛風ではないだろうということでほぼ落ち着いた。いずれにせよ、心配はいらないようだ。
 ただ、私が血液検査をしてほしそうにしていたので、いったん受付に返したカルテを戻して、血液検査をしていただくことになった。
 「ええ、お願いします。こいつ、血液型もわからないんですよ」

 血液型を調べるのは保険がきかず実費だったこと(ただし500円以下)、血液検査が案外高いこと(保険でなければ6千円)は想定外だったが、休日の夜中と平日の2回病院に行って、全部で6千円以下の支払いで済んだのはまあよかったかもしれない。

 「何でもないでしょう」という結論には拍子抜けするが、それが一番いいことであるのは言うまでもない。

 さて、息子の血液型は何だろう?

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