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2012.03.27

●案ずるより産むが易し

 長い?人生で初めて、畳の表替えをした。

 大人になって初めて住んだマンションも次のも、表替えをする前に引っ越してしまったからだ。
 いや、「する前に」というよりは、「すべきなのにしないうちに」といったほうが正確かもしれない。

 今回も、すべきだと思ってからゆうに5年は経つと思う。珍しく拙宅を訪れた義母が、畳のあまりの悲惨さに驚いたぐらいだ。

 何となく腰が重く、息子の大学が決まったらということにしていた。2浪していたらもう1年延びたことになる。3浪していたら・・・

 ともあれ替えることにしたのだが、良心的な業者や相場がわからない。義母に聞いても、もう一つぱっとした返事がない。
 よくチラシが入っている大手らしき業者のは、1畳2700円からとか書いてあるので、そんなものかとも思っていたが、良心的な価格でやっているとうたう手書きのチラシの零細業者は最低でも5800円である。
 倍以上ではないか。何でそんなに違うのか。

 ネットで調べると、2700円というのはほとんどおとり広告に近いらしい。まともなものを頼むと、やはり1畳1万円ぐらいかかるという。

 それで結局、零細業者のほうに来てもらった。

 来たのが、80代も半ばに見える親方でびっくりした。私の父親よりもかなり上に見える。もしかしたら90近いのではないだろうか。

 5800円のでも別にいいのだが、ずらずらと出てくるサンプルを見ているうちにやっぱりいいものはいいのがわかる。8000円から1万円ぐらいのがまあ妥当なところで、親方もその辺にあたりをつけているようだった。
 だが、この際、それなりにいいものをと、もう少し高いのに色気を出すと、「ほんまにええのがよろしいんでしたら、もっと上のもありまっせ」と、出していなかったサンプルまで出してきた。

 年齢と風貌にだまされたのかもしれないが、商売人というよりは昔気質の職人といった風情に見える親方が信頼できそうであったことと、最初から高いのを見せなかったことなんかも気に入って、相見積もりを取ったりするのも面倒なので、もうそこに頼むことにした。

 価格を比べたところで、電気製品や車なんかと違い、もともとのモノが違うのだから、素人にはどうせわからない。複数の業者を同時に呼んで目の前にサンプルをならべてもらい、説明を受けながら比べたりすればわかるだろうけど、たかが6枚の表替えにそこまでする勇気もない。

 結局、1万4千円と書いたサンプルで、通常の売値は1万2千円だというものを、1万1千円にしてもらって替えることにした。
 消費税を入れると、6畳でちょうど7万ぐらいになる。ぼったくられていないことを祈るのみだ。

 長々と書いたが、見積もりに20分、畳引き取りに20分、再度入れるのに20分というぐらいだった。もしかするとそれぞれ30分かもしれないが、それにしても、合計1〜2時間のことだ(もちろん、表替えの作業自体は時間がかかるだろうが、それは先方が仕事場でする)。

 新品の畳は目にも鮮やかな緑で、イ草の香りもすがすがしい。

 こんな簡単に入れ替えられるんだったら、何年にもわたってうじうじと考えながら放置しておくんじゃなかった。

 その他たくさんのことと同様、ほとんどがほんとに「案ずるより産むが易し」である(いや、実際の子どもを産むのはさすがに違うと思うけど)。
 それがわかっていて、些細なことをいつもいつも「案じて」ばかりいる。

 人間、いや、少なくとも私は、いつまで経っても成長しない。

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