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2013.08.03

★深悼

 今春、満開の枝垂れ桜の下で「だれが最初に死ぬんやろ?」とおっしゃっていた方が亡くなり、お嬢さんから丁重なご連絡をいただいた。

 あの時に書いたとおり、私自身は「いつまでも、だれも、死なないんじゃないかと、なかば本気でそう思った」のだが、そんなお伽話があるはずもなく、会者定離の無念を噛みしめるばかりである。

 「末期」だと、ご本人がおっしゃっていたのだが、一方では、現代医学の化学療法とともに、ご家族の愛情に支えられた療養が功を奏し、「影」が薄くなってきたと喜んでいらしたのに。

 伺わなければまったく病を疑いもしないほど、あの日はお元気だった。

 だからこそ、感性は「いつまでもだれも死なない」と思いたがり、理性でも「5年10年いやそれ以上先のことだ」と考えようとしていた。
 それからたった4か月足らず。現実はむごいものである。

 初めてお目にかかってから四半世紀。その25年以上前の笑顔に始まり、折々のお姿や声が今も脳裏に鮮明だ。
 私自身も年を取り、訃報が珍しくなくなった昨今、しかも、ブログの更新が止まってメールにお返事がなく、ある程度の覚悟をしていたはずなのに、このご逝去はやはり衝撃で耐えがたく、ため息ばかりついている。

 まだ60代半ば。これから充実の新人生をとお考えであったはずの矢先、ご本人はさぞ無念だったろうと思う。

 人生でも死でも冗談にして笑い飛ばせる方だったのだが、ほんとうに死んでしまったのでは、もはや笑い話もできない。

 ・・・こう書いたとき、「けっけっけ。騙されおって、愚か者が。まだぴんぴんしとるわい。わしが死んだらお前らがどういう反応をするか、試してみたかっただけじゃ」という声が聞こえてきたような気がした(いや、ほんとに)。

 そうだったらどんなにいいのにと思う。もしほんとにそうだったら、安堵に包まれて腹も立たない。

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