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2014.10.13

◆こんなことができるのだ(結局できなかったけれど)

 昨夕、「鹿児島で小型プロペラ機が墜落」(asahi.com)というニュースを読んだ。

 ごく短い記事だったのだが、ちょっと不思議な感じがしたのは、以下のような記述があったからだ。
 「外国人男性が操縦する小型プロペラ機」
 「米ハワイ出身の39歳と話したという」
 「パラシュートが機体から開いていたという目撃情報もある」

 「パラシュートが機体から開いていた」というのが本当なら、おそらくはCirrus(シーラス)社の小型機だろう。私の知る限り、世界で唯一、緊急時に飛行機ごとパラシュートで降りられる飛行機を製作しているメーカーである。

 ただ、記事の書き方だと、パイロットは日本在住の外国人ではなさそうだが、まさか Cirrus の小型機でハワイから九州まで飛んでくるわけもない。

  後でわかったのだが、おそらく操縦士の怪我が軽かったからだろう、asahi.com には続報がない。

 ところが、今日になって、「墜落:小型機、操縦士けが 強風影響か 鹿児島」(mainichi.jp)という記事が出た。
 それによると、
 「米国バージニア州在住の男性パイロット(39)」
 「小型飛行機はプロペラ機で1人乗り」
 「サイパンを出発し、韓国に向かう途中」
だったという。

 えええええっっっ !?

 第一、Cirrus に1人乗りの飛行機なんてあったっけ? それにまさか、サイパンから韓国??
 そんな距離を飛べるような飛行機であるはずがない。

 ネットで調べてみると、機体はやはり Cirrus の SR20。単発のプロペラ機である。高性能とはいえ、私が操縦していたセスナ172と大差ない。
 ところが、この男性は何と、アメリカのカリフォルニア州からハワイ・キリバス・ミクロネシア・サイパンを経由してソウルまで行く途中だったらしい。

 これまで飛んできた距離を思えば、ゴールはすぐそこだったのに・・・

 それにしても、カリフォルニア〜ハワイとか、ハワイ〜キリバスとか、サイパン〜ソウルとか、とても Cirrus が飛べるような距離ではない。燃料満タンでもその半分も持たないはずである。
 だから、機内にも燃料を満載できるように改造したせいで「1人乗り」なのだ。本来は4〜5人乗りだそうである(cirrusaircraft.com)。

 いやしかし、ものすごい冒険家だなあ・・・と思ったら、何のことはない、フェリーフライトだったらしい。
 飛行機を分解して船で運んだりすると時間もお金もかかるため、自力で飛んでいくのである。たぶん、韓国のお金持ちがアメリカの機体を買ったのだろうと思う。

 いずれにせよ、小型の単発プロペラ機で、太平洋を横断してアメリカから韓国まで来ることは可能なのだ(まあ、実際には不可能だったわけだけれど)。
 改造セスナに乗って飛べば、私にだってできるはずだ(理論的には)。
 私なら台風の影響で風が強いときに飛ばしたりしないから、きっと成功していたに違いない(笑)

 それにしても、改造やら、その後の耐空証明(飛んでいいという許可)、さらには国際的な航空法規のことなど考えると、とてもやってみようという気にならない。
 いや、それ以上に、飛行中の食事や排泄などはどうしてたんだろう?

 素直にバラして船便で送るより、そんなことを全部クリアする方がトータルのコストは安いのだろうか(結局高くついたけど)。

 仮に安いとしても、こんなことを引き受けるパイロットもパイロットだ。軽い怪我ですんだらしいのがほんとに幸いだった。
 さすが、世界に誇る Cirrus Airframe Parachute System™ (CAPS)である。

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