« 2018年4月 | トップページ

2018.05.20

■「もう会いたくないね」

 「情熱大陸」というテレビ番組で、世界でも稀だという猛禽類専門の獣医師を特集していた。

 氷結した湖面上の大雪原で傷の癒えたオオワシを自然に戻した後、
「いい飛びっぷりだなあ」
「戻ってきてほしくないね」
「もう会いたくないね」
とつぶやくシーンがもっとも印象的だった。
 ___

 折しも、うちでも小鳥を保護していた。

 まだ寒かった先月の雨模様のある日、山の中で瀕死の夏鳥を見つけたのだ。ヒナではなく成鳥である。
 バタバタはするのだが、飛べないどころか、足元で仰向けにひっくり返って起き上がれないほど弱っていた。そのままでは、翌日まで命をながらえることすら難しそうだった。

 一緒にいた先達としばし顔を見合わせ「どうしましょう?」と悩みながら、今日明日にも死ぬよりはと、思い切って保護することにした。
 右の羽を傷めていることはわかっていたが、帰宅して子細に見ると、右目がつぶれてふさがっているようにも見えた。
 それだけではなく、衰弱しているので、ともかくも体温を保持させなければと、使い捨てカイロを総動員して間接的に温めた。箱の中に入れるとカイロが空気を消費してしまうので、箱の下に敷く。

 文鳥なら飼っているが、この小鳥はおそらく、生きた虫しか食べない。早速調達してきても、食べようとしないし水も飲まない。
 無理に食べさせることがよくないのは知っていたものの、こんな調子でどうなることかと気を揉んでいたのだが、次の日にはなんと45匹も食べ、ちょっとほっとする。

 ところがその後、50, 55 と数を増やしていっても、体重は減り続ける。ほとんど運動していないのに体重が減るというのは、もっと食べなければならないということだ。
 80匹にすると、ようやく体重が安定した。

 ほんの 11g ほど、500円玉2枚に満たない体重の小鳥である。そんな小さな体で毎日3gくらいのエサを食べていることになる。人間に換算すれば十数kgの食事をしているのと同等だ。それほど彼らのエネルギー消費は激しいのである。

 栄養が偏るといけないので、いろんなエサを食べさせようとしたが、結局は生きた虫しか食べなかった。
 クロレラ入りのボレー粉にミールワームを入れると勝手に潜っていく。それを探し出して食べさせることで、少しでもカルシウムやらビタミンやらが補えればと願っていた。
 ___

 最初はクチバシをカチカチいわせ始め、そのうちヒーヒーと鳴きだし、やがてはたまに囀るようになった。
 右目は徐々に癒えて、正常に戻っていった。もともと、眼球自体は無事だったようだ。

 初めは数十センチ飛び、数メートル飛びして、そのうち、家の端から端までくらいは飛べるようになってきた。それ以上飛ぼうとしても、壁やら窓やらが立ちふさがる。憐れな小鳥は、そのことに戸惑っているように感じられた。

 今さらながら、自然界にはそんなものはないことに気づいた。

 お気に入りの場所は、テレビの裏の配線がごちゃごちゃしているところである。おそらくは小枝に見立てているであろう配線に止まり、ケーブルから別のケーブルへと移って落ち着いている。

 このまま保護を続けるか、自然界に戻すか悩んでいた。

 飛べるようになったとはいえ、右の羽の異常は治っていない。骨折していてそのままの形でまたつながったのだと思われる。
 その点を除けば、日に日に元気になり、エサを取り替えようとすると箱から飛び出していくのが日常的になった。

 家族会議(笑)を開き、いずれは自然に戻さなければならないし、どうせ戻すなら6月よりは5月の方がいいだろうとは考えた。
 体は十分に元気だし、保護を続けても、羽がこれ以上よくなる見込みもなさそうだ。

 それでも、自然界で生きていけるのか、放鳥することはすなわち死に追いやることになるのではないかと、かなり悩み続けていた。

 そんなある日、昼間みごとに囀った夜、入れていた箱から上手に脱走した。

 これほどたくましいならあるいは・・・と、自然界に戻す決心がついた。
(脱走しないための改善をものともせず、その後も2度ほど脱走した ^^)
 ___

 保護してから1か月と5日目、元いた場所近くの山林で、運搬用の小さな箱を開いた。

 しばらくして箱から飛び出し、一度地面に降りたときにはどうなることかと心配したが、ややあって飛び上がり、十メートルほど先の枝までみごとに飛翔した。
 さらに別の枝に飛び移り、その後は幹にとりついて、樹皮の間の虫を探す仕草をしている・・・

 自然の中では やっていけない可能性が高いかもしれないと思っていた。だが、これならあるいは、少なくとも秋が来るまでは、狭い箱の中ではなく、大きな自然の中で自由に飛び回ることができるのではないかと、一縷の望みが生まれた。

「まあまあの飛びっぷりだなあ」と少し安心した。
「戻ってきてほしくないね」とも思った。
 しかし、
「もう会いたくないね」とは、まったく考えなかった。

 できればその日のうちにでも、もう一度会いたいと願った。
 そして、来月か再来月、あるいはまた秋にでも、万一再会できれば、躍り上がって喜ぶだろうと思う。
 
 
 
※念のため
1.「ヒナは拾わないでください」。
2.成鳥であっても、飼養することは法律で禁止されています

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018.05.13

LibreOffice でクラリスワークスのワープロ書類が開いた!

 表題の通りなのですが、LibreOffice(私が使ったのは6.0.4.2:無料)でクラリスワークス(ClarisWorks)の古いワープロ書類が開きます。

 これは久々の・・・という感じがするくらいの朗報でした。
(少なくとも数年くらい前からは常識のようですが、迂闊にも昨日まで知りませんでした。)

 クラリスワークス → アップルワークス → Pages, Numbers, Keynote ときて、どのバージョンだとどれが開くとか細かいことはいろいろありますが、要するに今のMacではほとんど開けなくなってしまっているのです。
 書類が開ける開けない以前に、AppleWorks ですら、今の Mac では動かすこともできません。それがとても不便で、たまに困ることもありました。

 仕事の関係で20年前の名簿を開きたかったときは、古い Mac のアップルワークスでクラリスワークスの書類を開いて保存し、それを改めて古い Pages で開いて保存してから今の Mac にコピーして、新しいPages で開く・・・という手順で、何とか復元して使えるようにしました。
 二度とこんな面倒なことをしないですむよう、Excel で保存し直したことは言うまでもありません。

 Apple はどうして、新しいソフトで過去の書類くらい開けるようにしないのでしょうか。
 こういう前科があるので、Pages や Numbers や Keynote は使う気になれません。

 ふつうには開けないファイルがかなりの数あるのですが、どうしても開きたいというような強い動機がなければ、わざわざ面倒な手順を踏んで保存し直したりしようという気はなかなか起きないものです。
 ただ、「古い Mac」だっていつまで使えるかわからないし、いざ、どうしても開かなければ とか 開きたい とかいう事態になったときには、苦労しても開けない・・・というようなことになりかねません。

 理想的には、古いファイルを一括でワードやエクセルのファイル(テキストファイルや CSV でもかまいません)に変換できるツールがあればいいのでしょうが、商業ベースに乗らないためか、なかなか見かけませんでした。
 以前一度見つけた記憶はあるのですが、かなり高価だったこともあり手を出しませんでした。

 今回たとえば、半ば諦めていた2000年の海外旅行のファイルを LibreOffice で直接開けることができ、当時泊まったホテルを懐かしく思い出したりしました。
 旅程表の方は、表計算書類で保存していたので読み出せませんでしたが、表形式は読み込めていて文字化けしている感じなので、工夫すれば何とかなるかもしれません(ちょっとやってみた限りではダメでした)。

 ともあれ、クラリスワークスの古いワープロ書類が直接最新のMacで開けられるというのは相当な朗報です。LibreOffice の開発に連絡して、表計算書類なども開けられるようにみんなで要望を出せば、実現してくださるかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018.05.12

■松阪牛麺

 もうかれこれ10年以上(だと思っていた)、いつか行きたいと横目で見ていた「松阪牛麺」に、初めて行くことができた。

 先日、例によって「ランチをどうしよう」と考え、久しぶりに「中はら」でステーキ(といってもセットで1300円です)を食べることにし、駐めにくい駐車場にバッチリ駐めて店の前に行くと、シャッターが下りていた。
 以前も同じことがあって、その時はまさか閉めたのかと思ったのだが、連休に開けていたための代休であった。今回も道すがら、休んでるかもなあ・・・とちらっと考えたのだが、やはり悪い予感は当たるものである。

 仕方ない、またコンビニでおにぎりでも買おうかと思いつつ、そうだ、この際「松阪牛麺」だ!と思いあたり、とうとう行くことにした。

 これまで行けなかった最大の理由は、「もっとも近い駐車場でも800m先」という立地である。駐車料金を払い、往復20分歩いてラーメン1杯を食べるというのは、なかなかハードルが高く、そうこうするうちに10年以上経ってしまったのだ(と思っていた)

 「思っていた」がしつこいので、なぜそう書くか説明すると、ネット情報では、オープンしてからまだ9年弱らしいからだ。
 うーん、どう考えても20年近く前からありそうなのだが、近年、月日の感覚がおかしいので、私の方が間違っている可能性も高い。

Img_0886_copy ともあれ、見慣れた店舗に初めて入った。わりとよく通る道なのだ。

 まずカウンターだけであることに驚き、次に食券方式であることに驚いた。

 そして、全粒粉を使った麺と、鰹・鯖・昆布の出汁に驚いた。

 自然ないい出汁をひいていて素晴らしいと思うのだが、これならいっそ、手打ち蕎麦にでもした方がいいのではないかと思った。まあ、手打ちは大変だから、それでなくても安くはない(1080円)のがさらに高くなってしまうだろうけれど。
 麺には最初違和感があったが、食べているうちに慣れたので、おそらく数回食べればさらにおいしく感じるに違いない。とにかく出汁のきいたスープが素晴らしく、残さずに飲み干してしまった。
 ラーメンでこんなことをするのは初めてだと思ったが、いや、これはあくまでも「松阪牛麺」であって、ラーメンではないと考えたほうがいい。

Img_0881_copy ちょっと残念なのは、出てきたときの見た目より、牛肉の量が少ないことである。なんだか騙されたような気がするほど、最初の見た目と実際の肉の量が違うように感じる。まあ、松阪牛を使っているとのことなので、これくらいが精一杯なのかもしれない。
 物足りなければ「松阪牛麺 肉盛り」という手もあるにはある。だが、なんとラーメン一杯で1680円になってしまうので、おそらく生涯(笑)食べる機会はないだろう。

 駐車場さえあれば時々は行きたくなるお店であったが、さて、これからどうなるか。

 今調べてみると、「中はら」でさえ、今年に入ってから一度も行っていない。去年は4回行っているが、それでも3か月に1度だ。やはり1300円はランチとしてはちょっと高いからかもしれない。

 松阪牛麺も、駐車場があって900円なら、ちょくちょく通うような気がする。

 後記:そうそう、ちょっと時間が遅かったせいもあって、私が入ってから出るまでに、私を含めて客は計7人だったのだが、会話等から判断して、その全員がおそらく初めての来店であった。写真でおわかりの通り、店の表に行列ができるほどの人気店のはずなのだが、大量の一見客で回っている可能性もありそうだ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2018.05.04

■2018年GW東北旅行ツイート集

 恒例になりました、GW東北旅行ツイート集です。ご笑覧くだされば。

2018/4/28 18:46 滋賀・福井県境で、まだ八重桜が満開だった。
2018/4/29 6:56 明るすぎて6時半に起床。日の出が4時台(と言っても56分)であることに驚く@新潟県上越市名立
2018/4/29 7:28 雪をいただいた山々が見えた。
2018/4/29 9:30 標高たった100mの何でもない山里に、まだ雪が残っている@新潟県長岡市小国町
2018/4/29 9:38 日射しが強くて冷房を入れているというのに。
2018/4/29 10:12 山古志村は残雪多し。
2018/4/29 10:45 八重桜、枝垂れ桜が満開
2018/4/29 10:56 道の駅入広瀬。いつぞやは満開だったソメイヨシノがほぼ散り果て。
2018/4/29 11:01 去年は雪で通れなかった国道252号が今年は通れる。一昨日冬季閉鎖が解除されたばかりだという。
2018/4/29 12:11 福島県に入って只見駅前。写真は雪割街道展望台からの眺望
2018/4/29 17:19 福島に入ってからミニストップがやたらに多い。久しぶりにソフトクリームを食べた。
2018/4/29 20:39 宮城県に入ってパスタの夕食
2018/4/30 6:52 6時45分、どうでもいいような「役所からのお知らせ」放送で起こされる。7時まで寝たいというような「怠け者」は、この辺にはいないのだろうか?
2018/4/30 10:10 女川町牡鹿半島の八重桜は散り初め
2018/4/30 10:32 石巻・女川には何度も来てるのに、牡鹿半島・コバルトラインの素晴らしさを今日まで知らなかったなんて・・・
2018/4/30 11:36 山中のスカイラインは平和だったが、津々浦々はことごとく復興途上
2018/4/30 13:33 女川、相変わらず、駅前の賑わいと奥との落差が激しい。
2018/4/30 14:09 忘れてた! 石巻にこんなものがあるのをまったく知らなかった。
2018/4/30 14:33 雄勝で遅い昼食。女川で食べそびれて、かえってよかったかも。
2018/4/30 17:15 気仙沼市街旧中心部、去年まで残っていた鉄筋コンクリートの建物の残骸はなくなっていた。だが、まだ更地になっただけ。
2018/4/30 17:44 陸前高田旧市街地は、見渡す限りの更地になっている。
2018/5/1 6:01 ここ遠野でも、朝6時に大音量のチャイム。スピーカーのすぐ横には家もある。信じられない。
2018/5/1 6:21 売り物の苗を運んできたおじさんに聞くと、5時には起きるということだった。何という働き者。見習・・・えるわけがないか。
2018/5/1 8:41 うちでいま食べているお米を作ってくれている農場に立ち寄った。のどかな山あい。
2018/5/1 8:50 なんかオシャレな、別の農家
2018/5/1 9:57 まもなく栗駒山
2018/5/1 11:10 どれが栗駒山なのかわからないが、結局こういうのが好きなんだなぁと思う。
2018/5/1 13:15 通りたかった県道が、なんと6月8日まで通行止予定・・・
2018/5/1 13:18 ソメイヨシノ?がまだ満開
2018/5/1 17:02 尾花沢やら最上川やら
2018/5/1 17:03 サクランボやモモがなるという。
2018/5/1 19:14 八重桜の綺麗なサイトでテント泊
2018/5/1 20:01 テントですら、こんなに広く感じられるとは。
2018/5/1 20:02 フクロウが鳴いてるが、これは自宅と同じだからありがたくない・・・か。
2018/5/1 20:47 パジャマに着替えて寝られるだけでも贅沢な感じ ^^;
2018/5/2 8:07 急に思い立って蔵王に向かう。いちど行ったからといってこれまで行かなかったのだが、前に行ったのはもう10数年前だし、季節も全く違う。天気がもってくれればいいが。
2018/5/2 9:39 蔵王、栗駒よりはるかに残雪が少ない。
2018/5/2 9:40 まだ晴れている。
2018/5/2 9:43 標高が高くなるたびにエアマットがパンパンに膨らんで困る。抜けばいいのだが、また入れるのが面倒。現在、標高1600m。
2018/5/2 10:38 アマツバメがシュウゥゥゥッと音を立てて飛ぶ@蔵王御釜
2018/5/2 13:20 適当な昼食場所が見つからない@福島市内。幸楽苑だらけ@東北。
2018/5/2 13:32 結局、大規模蕎麦屋(兼なんでも屋、トンカツはおろかスパゲティまである)になる。
2018/5/2 13:43 そうそう、目をつけた二八蕎麦屋は並んでたのでパスした。残念。
2018/5/2 15:03 栗駒も蔵王も磐梯もフキノトウだらけ
2018/5/2 15:21 ホシガラス初見!
2018/5/2 15:33 満開どころか、蕾まじりの桜もちらほら
2018/5/2 15:41 標高825mのソメイヨシノ
2018/5/2 15:43 この桜は?@835m
2018/5/2 21:17 雨の中、交通量のない真っ暗な山岳国道をえんえんと走ってくると、つまらない文明にもほっとする。
2018/5/2 22:06 雨に濡れた国道上に無数のカエル。多くは死体のようだが、申し訳ないけれど とてもよけられるレベルではない・・・@魚沼
2018/5/2 22:55 車中泊は雨音がうるさいことを久しぶりに思い出した。
2018/5/3 8:30 朝5時前、日の出とともに走り出した。「働き者」の仲間入り?
2018/5/4 8:43 帰宅した翌朝、枯れてしまったと思っていたアボカドから若葉が生えてきているのに気付いた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年4月 | トップページ