2015.09.12

■152 kinds of Magazines at your Fingertips !!

 先日までまっっったく知らなかったのだが(なんという情報弱者・・・)、iPhone や iPad なんかで、雑誌が読み放題になるサービスがいくつかある。

 とりあえず1か月は無料体験できるというので、docomo がやっている dマガジン というのを選んで会員になってみた。

 立ち読みしていた週刊誌にたまたま広告が載っていたのだが、にわかには信じられなかった。

 その、立ち読みしていた週刊誌の値段が一冊450円。
 1か月、152種類の雑誌(週刊誌なんかもあるから、冊数でいうと数百冊)が読み放題で432円。

 そんなことが世の中にありうると思いますか?

 比較して高いとか安いとか、そういうレベルをはるかに超えている。これはもう「値段じゃない」(©村上春樹)。
 一日15円で、ありとあらゆる(というと大袈裟だが、わりとそれに近い)雑誌が読み放題なのだ。

 当初、読み込みが遅いのに閉口したが、設定のところ(アプリ内で「ダウンロード」となっている)で「バックグラウンドダウンロード」をオンにすると、それも気にならなくなった。

 雑誌丸ごとが読めるわけではないし(比較サイトによると雑誌の6〜8割程度が掲載されているらしい)、SMAPの写真なんかはぜんぶ灰色に塗りつぶされている。
 あと、性関係の記事やヌード写真などはすべて削除されているようだ。
(個人的には別にかまわないが、これは失敗ではないだろうか。ビデオやDVD、近年ではビデオオンデマンドにおいても、その普及にもっとも大きく貢献したのはその手のコンテンツだというのは業界の常識だと思うんだけれど。)

 でも、病院の待合室なんかで読む『サライ』や『日経おとなのOFF』『dancyu』なんかが含まれてるし、『山と渓谷』『BE-PAL』みたいなのもある。クルマ系では『LE VOLANT』、パソコン系では『Mac Fan』なんかもありがたい。バイク系がなさそうなのが残念だ(訂正:『Riders Club』がありました)。

 いや、これはもう、無料体験後も継続するしかないのでは・・・と考えた(というのはほとんどウソです)。

 たった一日二日体験してわかったことは、自分は結局、雑誌なんかそれほど読みたいとは思っていないということである。

 「これだけ読めて432円なんかで採算が取れるんだろうか」
 「でもうちみたいに、ふだん雑誌に一円も使っていない家が毎月432円使うようになったら、それだけでも需要を掘り起こして収益を上げたということになるんじゃない?」
 などと家人と言い合っていた。たしかに、会員がひとり増えたくらいでコストはほとんど増えないだろうから、数を増やせば増やすほど坊主丸儲けに近くなっていくんだろう。たとえひとりあたりたった400円(32円は消費税)でも。

 しかし結局、うちが雑誌を買わないのは、単に吝嗇なだけではなく、基本的に雑誌を読みたいと思っていないのだということを改めて発見した。

 とはいえ、たまには「この記事は読みたい」というのもないではない。現状では記事を検索することはできないけれど、新聞広告なんかで雑誌の見出しを見たときに、「あ、これはちょっと興味ある」と思ったらすぐに読めるというのは素晴らしい。

 そのためだけに継続するかなあ・・・ 
 でも、そういうのに限って省略されてたりして。

 まあともかく、1か月後に考えてみよう。

 (標題は、こういうのを宣伝するときに英語圏でよくありがちなコピーです。)

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2014.03.21

●愚かな市長と教育長

 「愚かな市長」というと、すぐにあの人(リンク自粛)が思い浮かぶが、今回は別人である。

 「差別的表現」を問題視して小中学校図書室から『はだしのゲン』を回収していた大阪府泉佐野市長のことだ。
 ああ、でも、また大阪か。ほんとうに恥ずかしい。

 報道された市長の発言を信じるならば、「「きちがい」など不適切な表現があることに気づいた」から回収したという。直接回収することを指示したのは教育長らしい。

 この愚かな二人は、自分たちが何をやっているのか理解しているのだろうか。

 この件が報道される以前に、複数の教育委員から「回収すべきでなかった」「早く学校に返すべきだ」という指摘があったとされる。校長会も「市教委が一方的に蔵書の閉架や回収を行うことは校長として違和感を禁じ得ず、到底受け入れられない」という抗議文書を教育長に手渡しているという。
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 「市教委が「ゲン」全10巻を見直して、差別的要素を含む「不適切な表現」だとしたのは、「乞食(こじき)」24カ所、「きちがい」14カ所、「ルンペン」4カ所など5語計45カ所」だそうだ(『朝日新聞』)。
 計算すると、あとの2語は2カ所と1カ所ということになる。

 全部で5語しかないことにむしろ驚くが、いずれにせよ、忙しいのにそんなチェックをやらされた市教委に同情する。他にもっと大事な仕事が山積しているだろうに。

 『はだしのゲン』以外にも同様の表現があれば同様の要請をするのかと問われた市長は、「今回はゲンの問題に気づいたから指摘した。ほかの本にも同様の問題があれば、気づいたところから変えていったらいいと思う」と答えたという。

 この人は、そもそも本というものを読んだことがあるのだろうか。「本」が言い過ぎなら、近代の文学作品をと言い換えてもいい。

 「青空文庫」を検索すると、物乞いの意味での「乞食」は、たとえば、森鴎外・夏目漱石・樋口一葉・有島武郎・与謝野晶子・寺田寅彦・芥川龍之介・堀辰雄・鈴木三重吉・小川未明・太宰治・泉鏡花・中島敦・石川啄木・宮澤賢治・・・の作品でも使われていることがすぐわかる。
 というより、使っていない作家を見つけるのが難しいくらいではないだろうか。「ルンペン」の頻度は下がるが、「きちがい」は「乞食」と大差ない。
 日本の作品ではないが、『王子と乞食』(マーク・トウェイン)はどうするのだ?

 こうして、「ほかの本にも同様の問題があ」ることに「気づ」かされた泉佐野市長や教育長は、これら作家の作品も「回収」することを視野に入れ、教育委員会に「差別的要素を含む「不適切な表現」」をリストアップさせるというのだろうか。
 もしそんなことをすれば(とてもできないけど)、膨大な数の作品から夥しい語がリストアップされることになる。そんなことも知らないのか。

 言うまでもなく、ほとんど読んだこともないから知らないか、「ゲン」回収に別の意図があったかのどちらか(というより、たぶん両方)であろう。

 市長も教育長も「漫画を読んだ子への個別指導が必要」だと考えているというのだが、それならば、鴎外や漱石や・・・を読んだ子どもにも個別指導が必要になる。
 それ以前に、だれがどの本を読んだかを追跡調査することの怖さに気づいていないことが恐ろしい。

 校長会は「大量の蔵書から不適切な表現が含まれる作品を拾い出し、語句を逐一訂正指導するようなことは不可能」などとする文書を教育長に提出している。おそらく、本を読んだことがある人たちなのだろうと思う。
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 もう一人の愚かな市長や安倍政権は、教育委員会を無力化して首長や教育長(≠教育委員長)に教育行政の権限を与えようと腐心している。
 教育委員会がその機能を十全に果たしていないとすれば、処方箋は教育委員会の改善であって、行政の長とその取り巻きに教育を私物化させるような「改革」ではない。

 今回の件は、市長や教育長がこれほど愚かであり得るということ、そして、そういう一握りの人たちに教育を左右されることがどれほど危険なことかに警鐘を鳴らしたという点では、意義深いできごとであったと言えるかもしれない。

 皮肉なことだが。

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2012.02.06

◆予想がむずかしいアボカド

 遅まきながら『おおきなかぶ、むずかしいアボカド』(村上春樹)を読んでいる。

 タイトルにもなっている「むずかしいアボカド」だが、てっきり、「ほんとうは「アボカド」なのに「アボガド」と発音する人がほとんどで、正しく「アボカド」と発音するのはむずかしい」という話だと思っていた。

 出だしが違うので「あれっ」と思ったのだが、そうはいうものの、盛り上がりの部分で、あるいはオチで、その話が出るだろうと考えていたのだが、最後まで肩すかしをくらったままだった。

 ムラカミさん自身がかつてどこかでアボカドの発音のことについて書いていたと思うので、同じことを2度書くことを避けたのか(どこに何を書いたかすぐ忘れるくせに)、それともわざと読者を欺こうとしたのか、あるいは特に何も考えていなかったのかはわからない。

 それはともかく、「ハワイのカウアイ島」にある「キラウェアの」「灯台に向かう表通りをちょっと右に入ったところに」ある「小さなフルーツ・スタンド」の「太ったおばさん」に会いたくなった。

 読者をそんなふうに思わせるあたり、相変わらずうまいですね。

 さて、アボカドのなにがそんなにむずかしいのでしょう?

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2012.01.22

■ふたりの堤

 『叙情と闘争 辻井 喬+堤 清二回顧録』を読んでいる。

 辻井 喬と堤 清二はもちろん同一人物で、前者は詩人や小説家としての名前、後者は実業家(西武百貨店・セゾングループ)としての本名。

 「もちろん」と書いたが、実は大昔、堤清二を認識していなかった。

 若いころに読んだ種々の本の影響を受け、単純に、西武=堤=悪(「コクド」破壊利権)というイメージが頭の中にできあがっていた。
 むろん、本の瑕疵ではなく、私の早のみこみである。

 私の思っていた 西武=堤=悪 は、清二の異母弟、堤義明(西武グループ総帥・西武電鉄)であり、案の定というか、清二とむしろ対立関係にあったのは後に知った。

 堤清二は言うまでもなく、もののわかった立派な人物である。

 『叙情と闘争』を読みながら、西武全体をなんとなく嫌っていた昔をほろ苦く思い出している。

 (敬称は略させていただきました。)

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2012.01.19

■何様?

芥川賞の選考委員を務める東京都の石原慎太郎知事(79)は18日夕、毎日新聞の取材に「今回で辞める。刺激がない。駄作のオンパレードだ」と語り、17日の第146回選考委員会を最後に退任する意向を示した。

 18日午後には都庁で報道陣に対し、「いつか若い連中が出てきて、足をすくわれる戦慄(せんりつ)を期待したが、全然刺激にならない」と退任の理由を語った。(mainichi.jp)

 ・・・何様?としかいいようがない。
 思いっきり自分の恥を晒しているだけなんだけど、そのことにすら気づいていないのだろうか。あの人らしいといえばそうだけど。

 日本の東西の中心地で、この裸の王様といい、大阪の「こども市長」といい・・・

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2011.04.10

★ヌメ革のブックカバーは無事

Dsc06214_169 ヌメ革のブックカバーも、まな板と相前後して購入した。

 本代とカバー代がほぼ同じ。
 カラーとはいえ、このサイズの本としてはかなり高く、カバーは「最上級国産牛ヌメ革」使用のオーダーメイドとしては相当安いと思う。

 革の品質がどうなのかは実際のところわからないが、素人目にはあの BREE の革とまったく同じに見える。

 今後ちょくちょく何かを買ってしまいそうな予感。

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2011.02.13

◆『竹富方言辞典』

 こういうエントリを書くことはほとんどないのだが、ちょっと宣伝したくなったので・・・

 『竹富方言辞典』というのが発売されるそうだ。日本最南端の出版社、石垣島にある南山舎が出す。

 観光で有名だからご存じの方も多いかと思うが、竹富島というのは石垣島のすぐ南西にある、周囲9キロ、人口320人ほどの小さな島である。

 竹富町というのは西隣の西表島などを含む人口4200人ほどの行政区らしいのだが、ちらしを読む限り、この方言辞典は竹富島だけを対象にしているらしい。

 人口、320人・・・

 それでいて、収録語数は1万7710語。本文編だけで1323(全1560)ページもあるという。
 島を囲む海に劣らぬ、豊饒な言語の海が想像される。
 
 人口320人が使用する方言の「大辞典」。ただ、使用するとはいっても、もはや家庭ですらほとんど使われておらず、それを惜しんだ市井の元小学校長の努力、周囲の協力でここまでこぎ着けたらしい。

 この偉業を言祝ぐ方法の一つは、定価26,250円(先行予約特別価格19,800円:送料無料)のこの大著を購入する(←クリックしても即購入とはなりません。ご安心ください)ことだろう。

 だが、金額もさることながら、私の手元に眠ることになるのも関係した方々に申し訳なく感じてしまう。

 ここは一つ、全国の方言研究者と図書館関係者にぜひ購入をお願いしたい。

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2011.01.28

■「彗星のごとく現れた大型新人!」

 芥川賞を取った朝吹真理子氏の本、『きことわ』(新潮社)の巨大なカラー宣伝を新聞で見た。

 曰く、

 「彗星のごとく現れた大型新人!」

 どんだけ文学センスないねん・・・

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2010.12.16

★KAGEROU

 仕事の合間に本屋に立ち寄ると、例の KAGEROU がかなりの面積を割いて平積みされていた。

 元?俳優の水嶋ヒロが応募して、ポプラ社小説大賞を取った本だ。

 賞金は文学賞として空前絶後?の2000万円。ただし、これまでの5回のうち、実際に受賞したのは初回の方波見大志氏と今回の水嶋ヒロ(齋藤智裕)だけらしい。しかも、水嶋ヒロは賞金を辞退しているし、来年からは1/10の200万円になるという・・・

 受賞が明らかになる前、まだ作品を1つも発表していなかった水嶋ヒロが、俳優を辞めて小説家になると聞いたときには、なぜそんな無謀なことを思いついたのか、意味がわからなかった。
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 本の中身にはほとんど興味がなかったが、上記のような経緯があるので手に取ってみた。
 薄めの本で活字もゆったり組んであり、ほとんど会話だけで話が進んでいくので、立ち読みであっという間にあらかた読んでしまった(本屋さん、ごめんなさい)。

 読む気がしない・・・ということはなかったが、これがポプラ社小説大賞に応募してきた過去4年間の最高傑作だといわれると、素直に信じることはとてもできない。今年だけでも、応募作品は1285もあったというのだ。

 水嶋ヒロが何を考えているのかはわからないが、いずれにせよ、これでは完全なピエロになってしまうのではないかと危惧する。
 それとも、アイドルだったらこれでも大丈夫なのだろうか。

 初版は発売前から増刷を重ね、予約分だけで43万部に達していると新聞で読んだ。この出版不況にあって信じられないような数字だ。
 誤植部分?にシールが貼ってあったが、手作業で数十万回その作業が行われたのかと思うと、悲惨な滑稽さを感じてしまう。

 通常の書籍とは違い、書店の買いきりになるらしい。青息吐息の経営をしている本屋が、この本でとどめを刺されてしまわないかと心配になる。予約分ははけるとしても、それ以上に仕入れた分は不良在庫の山にならないだろうか・・・

 今後何がどうなるにせよ、今回の受賞と出版は、日本の文学?における一つの事件とはなるだろうと思う。

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2010.11.29

●1Q84

 今さらながら『1Q84』(村上春樹)を読んでいる。

 最近珍しいことに、500頁を超える本を一気に読んでしまった。

 それでまだ1/3・・・

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