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2004.01.09

牡蛎の毒

 行きつけのトラットリアで牡蛎のパスタを食べた話を書いた。かなりおおぶりの風味豊かな?牡蛎が5つもごろごろと入っていた。具に期待してはいけないあの店としては珍しいことである。子どものころ、あんなにも毛嫌いして食べられなかった風味?も、今は何とかなるのだから大したものだ。あいかわらず、レバーなどの内臓系やチーズなどは食べる気がしないが。
 さて、しかしながら、牡蛎の2/3ぐらいは内臓というか、例の風味?のある泥のような部分である。これが他の多くの貝と異なる。トリ貝や赤貝などは内臓を食べないし、アサリやハマグリにしても、内臓の占める部分はそれほど多くはない。
 いや、何が気になるかといえば、牡蛎の内臓に蓄積した毒である。アコヤ貝(真珠貝)をヘドロでいっぱいの道頓堀に沈めて浄化しようという話があるぐらい、貝類は水質浄化に役立つ。「浄化」前の汚染物質を多量に含んだ泥はいったいどこへ消え去るのか。もちろん、分解されて無害化される分もあろう。しかし、産業廃棄物の不法投棄問題で有名になってしまった例の豊島近くで採れた牡蛎から、大量のダイオキシンが検出されたというニュースを聞くと、その種の物質が蓄積されやすい貝の内臓は、独特の風味?とあいまって、毒を食べているような気にさせられる。
 いまどき、清浄な海などというのは日本近海に存在しないわけだから、どこで採れた牡蛎であれ、あのおおぶりの内臓の中には、けっこうな毒がつまっているような気がして仕方がない。第一、牡蛎って綺麗な海でも採れるんだったっけ?
 もちろん、そう大量に食べるものでもないし、好物でもないから、気にする必要はないと思う。しかし、狂牛病の問題にしろなんにしろ、「内臓」は食べないに越したことはないと思うのだが、いかがですか、みなさん。

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