●一瞬の躊躇
いつものトラットリア。注文を終え、手を洗って洗面所から出てくると、スタッフの間に何やら緊張した雰囲気。どうやら、行き違いがあって、パスタが一皿、宙に浮いたらしい。きちんと伝えろとマスターの抑えた怒声。なにやら不満を漏らすスタッフ。カウンターの目の前だ。厨房に皿を戻した彼に、捨てろと指示するマスター。「それ、私がいただきます」と、言おうとして、瞬間、さまざまな思いがよぎって躊躇した刹那、ざばっと捨てられてしまった。
私が注文していたのは、違う種類のパスタである。が、もし同じだったとしても、店としては、宙に浮いたものを「どうぞ」と出すわけにはいかないだろう。立て込んでいるから、スタッフが食べるわけにもいかない。捨てるしかないのはわかる。だが・・・
大したことではないかもしれない。だが、妙に後を引くできごとだった。
ためらうべきではなかった、と思う。
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コメント
うーむ、、なんとももったいないハナシですね。
これがイタリアなら、外にいる乞食を裏口に呼び寄せることができるけど。。。
投稿: 黒陣馬 | 2004.03.26 22:02