●ただの豚
現在、「ただの豚」になっている。そう、『紅の豚』の、「飛べない豚はただの豚」状態だ。
愛機は現在、バラバラになっている。ほんとにバラバラ、まるで組み立てる前のプラモデルみたいだ。あんなものをもう一度くみ上げて空を飛ぶなんて、ちょっと考えられない。絶対に、最初には飛ばないもんねっ!(いや、最初はプロのパイロットが整備士を乗せて試験飛行するんですが、もちろん)。
「今年の春は空から花見」と楽しみにしていたのに、散り果てるまで飛べそうにない。来年までお預けだ。
地上の景色はほんの1〜2週間で見事に変化し、あっけにとられるほどだ。訓練中、たとえば、田んぼに水が入った、田植えが終わった、稲穂が実った、稲刈りをした、というタイミングで、地表全体の様子ががらりと変わり、全く知らない場所の上空を飛んでいるような錯覚を覚えるほどなのだ。地上にいても変化には気づくのだが、あの劇的な変化を「発見」したのは、やはり飛んでからである。たとえば田んぼに水が入ると、地表が巨大な鏡になる。下を見下ろした瞬間、「えっ!?」と思うのだ。桜のような華やかさに彩られてはいなくても、それとはまた別の感動がある。
飛ぶことへの渇望や執着は、長い訓練期間中に磨滅していき、アメリカでの免許取得時に打ち上げ花火のような輝きを放ったのちは、消えかけの線香花火状態が続いていた。が、いざ「ただの豚」になってみると、かつてのように空を見上げている。
今日は久しぶりの青空に小さな雲が浮かんでいた。あと何度空を見上げれば、ふたたび飛べるだろう?
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