★無知の知
フランス(+スペイン・アンドラ)旅行のルートを、道路地図をにらみながら考えている。それにしても、ぜんぜん知らない地方名と街の名前ばかり。みんなあまりにも無名なので、どこがいいのやら皆目見当がつかない。いや、もちろん、無名だと思ってるのは自分が無知だからだが、これほどとは思っていなかった。
フランスでこれなのだから、他の国は推して知るべしである。
ジェフリー・アーチャーの小説の中に、「ハンガリーの教授」という小品がある。おそらくは実話がベースだと思うのだが、作者とおぼしき主人公がハンガリーで英文学の教授に会い、そのイギリスに関する知識に舌を巻く。高尚な知識もさることながら、「どの街のどの角を曲がってどれぐらい歩くと何がある」というような知識も実に豊富なのだ。主人公は、「きっと長い間イギリスに住んで英文学を研究していたに違いない」と考えるのだが、実は、政治体制による制約から、その教授は一度もイギリスに足を踏み入れたことがないのであった。
私の旅行の目的は、ほとんどが観光だ。出かけたからといって、何ほどの知識が得られるわけでもない。しかし、出かけなければ、ほとんどまったく何も知らないままで終わり、かつ、知ろうともしないのも事実だ。一度出かけただけで、その土地は、ものすごくなじみ深い場所になる。20年前に1度行ったきりのパリについてのほうが、今のところ、大阪市内についてよりもよほど詳しいし、土地勘もある(旧市街に限ればパリがすごく狭いことも大きな理由だが)。
「ハンガリーの教授」のようにはなれない私は、やはりその風景の中に自分を置いてみないと、何もイメージできない。「彼」には申し訳なくて顔向けできないのだが、今回もすべてに感謝しながらでかけることにしよう(まだまだ先なんだけど・・・)。
(↓にオオルリの写真集?をリンクしました。ご覧ください)
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