★二年間の休暇
いいなあ、二年間なんて・・・ という話ではない。11歳の息子が、生まれて初めて、まともな本を自分で読んだのだ。8月1日のことである。そのタイトルが『二年間の休暇』(福音館文庫:文庫といっても新書版より大きい)。全訳で上下2冊もあるのに、斜め読み?ながらも半日で読み切ってしまった。私が子どものころ、一番好きだった、ジュール・ベルヌの『十五少年漂流記』である(原題に忠実なのは「休暇」の方)。
自分が子どものころは本ばかり読んでいたように思う。子どもがそうではないのに違和感を覚えていたのだが、これをきっかけに読書を始めるようになるのかもしれない。なにしろ、これまで読んでいたのは、ドラえもんの学習漫画シリーズと、かいけつゾロリシリーズだけといっても過言ではないのだ。あ、江戸川乱歩シリーズも少しあったか。それにしても、何という人生だ・・・
と思っていると、その翌日には、村上春樹の『レキシントンの幽霊』(単行本)を読んだと嬉しそうに報告してきた。幽霊だのUFOだのが好きなので、勘違いして手に取ったのだろう。何がどこまでわかっているのかは不明だが、ともかく一冊ぜんぶ読んで、「レキシントンの幽霊」(短編)が一番おもしろかったと言っていた。ほんとかよ。
これが子どもの成長のブレイクスルーであることを祈る。一方で「赤ちゃん」らしさが抜けていき、二度と戻らないのは寂しい。戻ったら戻ったで、悩むだろうけど。
| 固定リンク | 0
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- ◆「手良乎」の謎(2021.10.17)
- ★『Barnshelf の妖精』無料キャンペーン(笑)(2020.12.19)
- ★はじめての?商業電子出版(2020.12.15)
- ◆下半期がスタートして(2020.10.03)
- ◆「白黒やん!」(2018.10.06)
「教育・育児」カテゴリの記事
- ★「ええこと」2(2021.12.04)
- ●謎のB型肝炎(2020.11.29)
- ●銀行の落日(2020.07.24)
- ■いきなりの初夏 ──近況のご報告(2020.05.02)
- ●縁(2020.03.29)
コメント
息子さんはとてもよい本からはいったんですね。私も子供の頃は本をよく読んでました。
親がくれる「○○プレゼント」と名のつくものがほとんど本でしたね。少年少女文学大全集から詩集、推理もの、そしてレンズマンやぼっこちゃん、種類がバラバラだったような。
(^^ゞ
投稿: イメカ | 2004.08.12 23:45
うらやましい。
我が娘もブレイクスルーする日が 来るのだろうか?
それにしても、半日で読み切るとは、息子さんの中でコップの水が溢れるところまで十分きていた、ということですよね。
これからが、楽しみですね。
投稿: 椿 | 2004.08.16 21:57
旅行中は本からも勉強からもまったく離れ、その後の成長は?です。でも、帰ってきたその日に江戸川乱歩を一冊読み終わったので、期待しています(笑)
投稿: Wind Calm | 2004.08.29 00:15