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2004.11.30

●大手証券会社にて

 何だかよくわからないが「タンス株券」を証券会社の特定口座に入れておかないと大変なことになるらしい。しかも、締め切りが今年の12月20日という。
 ご多分に漏れず?、うちにもバブル絶頂期に買った株券が2〜3枚ある。放っておくと、もの凄く安い値段で買ったことにされて、万一?売ったときに税金をたくさん取られてしまうことになるそうだ。大損してるのに税金まで取られてたまるものか。それを避けるためには、今年中にどこかの証券会社の特定口座に預けなければならない。

 ネット時代で便利だ。どこへ預ければいいか自分で調べられる。条件は、
 1.口座管理料が無料であること
 2.ネット取引が充実していて手数料が安いこと
 3.支店が近くにあること
である。実は問題は1だけで、たぶん今後も株取引などしないだろうから、2も3もどうでもいいのだが、どうせなら条件のいいところをと、探してみた。

 一応、候補が見つかったので、株券やら印鑑やらの7つ道具を持ち、何とか時間を見つくろってわざわざ証券会社の窓口まで出かけた。結果は、

             門前払い・・・

 口座の新規開設は、火曜日と木曜日の午前中だけだという。なんと、火曜日の0時50分ごろのことだ。1時間早ければよかったのだが、その時間に来ることは不可能である。

 しかしまさか、金融機関の窓口に営業時間内に出かけていって、まったく何もできず、門前払いを食うとは・・・ 通常ですら、金融機関に出かけるのは難しいのに、これでは、「社会人は来るな」ということではないか。いったい誰が、火曜と木曜の午前中に証券会社へ行けるのか。

 まあ、内規で決まっているのだろうから、店員に怒っても仕方がない。でも、一言文句ぐらいは言うべきだったか。第一、ぜんぜん恐縮もせずに、「また来てね」っていう感じの応対だったぞ。

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2004.11.28

●Kobe tower, JAxxxx now on final...

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●善きアメリカびと

 アメリカからお客さんが来るので、会って適当に話をし、その後ランチも一緒に食べて欲しいと頼まれた。何も堅苦しいことはないし、相手は日本人だというので、気楽に指定された部屋に入っていった。

 が、その部屋にいたのは、同僚たちを除けば、どう見ても日本人には見えない人だった。強いて言えばドイツ人に見えた。まあ、クロード・チアリも Konishiki も日本人だし、こういうこともあろうか、とは思わなかった。もちろん、単に情報が間違っていたのだ。でもなんで?

 Nice to meet you. Please call me 〜. から始まって、アメリカ人1人、日本人4人の会話がえんえんと続く。とはいっても、主にしゃべるのはアメリカ人。2人はほとんどしゃべらない。まるで、どこかの駅前英会話教室のようだ(経験ないけど)。

 いろんな話をした。中でも印象に残ったのは、彼の経歴や興味関心の移り変わりが私とほとんど同じだったこと。もう一つは、今回のアメリカ大統領選挙のことだった。もちろん、間違ってもブッシュに投票するような人ではないが、ケリーに幻想を抱いているわけでもない。要するに、良識派インテリ、善きアメリカびとという感じであった。アメリカ人にありがちな、傲慢さや押し出しの強さも感じさせない。

 作家の島田雅彦氏が、世界中のどこでも、ブッシュ支持者には会ったことがないと書いていた。特にこの夏、アメリカに2か月ぐらい?滞在していたのに、ただの一人もブッシュ支持者はいなかったという。彼の会うような人には、ある程度もののわかった人しかいなかったからだろう。
 それでもブッシュは当選したのだ。前回はともかく、今回は一応正しく選ばれたのだろうと思う。たとえ、得票率が51%(ケリーが48%)であったとしても。

 件のアメリカからのお客さんは、2極化するアメリカ社会を嘆いていた。日本の新聞報道などにもあったとおり、ブッシュを勝たせたのは、「中絶を認めない」「同性カップルを認めない」という保守派キリスト教的道徳性だったという。前者の話はややこしくなるので省くが、同性カップルを認めないなどという人は、何を考えているのだろうか。あんたに関係ないじゃないか。
 この日本でさえ、カルーセル麻紀氏が戸籍上も女になれるような時代なのだ(戸籍制度の問題も、ややこしくなるので省く)

 それにしてもブッシュ当選。遅まきながら、joke でも nightmare でもないことに愕然とする。ウクライナでは、大統領選をやり直すことになりそうだ。今回はともかく、前回のアメリカ大統領選挙もやり直せばよかったのに・・・ 今や、何を言っても虚しいけれど。

 でも、善きアメリカびとと知り合えたことは収穫だった。心の準備もなくて疲れたが、気持ちのいい疲れだった。

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2004.11.27

●ヨン様狂騒曲から

 東京の六本木ヒルズに宿泊していた韓国の俳優、ペ・ヨンジュン氏が、善意からファンの前に姿を現したところ、氏をめがけてファンが殺到し、「もみあいで転ぶなどした10人が軽いけがをした」(朝日新聞)という。軽傷で幸いだ。だから以下のつまらないつぶやきも書くことができて、これまた幸いである。

 この10人全員が「40〜50代の女性」(同)だという。すごい偶然、ではないだろう。それにしても、「全員」には参った。30代すら一人もいないのだろうか。ファンのほとんどが40代以上というのは、32歳のヨン様にしてみれば、複雑な心境だろう。

 ただ、ここで書きたいのは年齢の問題ではない。何歳であれ、対象が何であれ、自分の現実とは無縁のものに熱狂できること自体が私にはわからないのだ。ほぼ確実に(「絶対に」といってもいいんだけど)自分には手の届かないものには、初めからあまり興味が湧かない。まして熱狂するなど考えられないことである。
 いや、ご婦人方を皮肉ったりバカにしたりしているのではない。そうではなくて、だから私は「幸せの敷居が高い」(↓のエントリ参照)のだろうと思うのだ。ヨン様が来日しているからといって、無駄足になるのを覚悟の上、その姿を一目見ようと出かけられる人は幸いである。まして、姿を見て涙を流さんばかりに(というか、実際に流したりしているようだ)感動できるなら、もうこれほど幸せなことはない。
 そういう人たちって、たぶん、他のことでも幸せをいっぱい実感できて、楽しい人生を送っているんだろうな、と羨ましい気分になる。

 ・・・手の届くものは手に入る。しかし、所詮は手の届くものだ。すぐに熱は冷めてしまう。だからといって、次々と別の手の届くものに手を出していけば、家の中はあふれかえり、大量のゴミが出て、無駄にガソリンを焚き(笑)、時間もお金も浪費する。それに第一、そんなことをしてもそれほど楽しくはない。
 一方、手の届かないものには興味が湧かない。それを目指すことはないし、ましてや届かないのを承知で熱狂することもない。

 思えば、自家用機を操縦するというのは、手が届かなかったはずのものが、案外あっさりと届くものになった稀有な例であった。訓練期間中は大変だったが、それも今となっては楽しい思い出だ。だが、手の届くものへの熱は持続しない。これはほとんど性格的欠陥である。

 海外への旅だけが、かろうじて持続している楽しみである。これはたぶん、手は届くのに滅多に行けない、という微妙なバランスの上に成り立っている唯一の事柄だからだろう。もっと自由にしょっちゅう海外に行ければいいのに・・・としばしば思うが、これはだから、叶ってしまえば不幸の種を増やす類の夢なのかもしれない。

 おそらく、「熱狂の敷居を低くすること」も「ハッピーになれるコツ」なのだろう。いや、だから、コツはわかってるんですってば。

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2004.11.26

●疲れ・・・

 いつものトラットリアでパスタを食べ終わるころ、珍しく店員が声をかけてきた。いや、声をかけられるのは珍しくないが、ああいうことを言われたのは初めてではないか?
 あれ!? なんていう言葉だったか、最初が思い出せない。でもとにかく、次のような会話だった。

 「なんか暗いですね。お疲れなんですか?」
 「疲れているように見えます?」
 「ええ、少なくとも、元気って感じじゃないですね」
 「そう? ふーっ」
 「ため息はいけませんよ、ため息は」

 ため息ぐらい毎日何度もついている。そうなのか、ため息って、いけないのか・・・

 ごく小さな不幸は数多くあるものの、メジャーな不幸は何もない。不幸の不在はしかし、その逆を意味するものではない。

 ↓で書いた『地球のはぐれ方』が届いた。名古屋のリポートは最高だ。まだ通読したわけではないが、本の最後(本当に最後だ)はこう結ばれている。
          ーーーーーーーーー
「幸せの敷居を低くするのが、人生をハッピーに生きるコツなのかも」と提案してみたかっただけだということを、薄々でも感じてくれたら、すごくうれしい。
          ーーーーーーーーー
 わかってるよ。でも、どうやって?

 以上は昨日の話。

 今日は今日で、ちょっと刺激的な悪くない疲れと、後味の良くない変な疲れが両方残っている。『ブルース・オールマイティ』を見ても癒されない。こんな日には、薄っぺらな笑いとお手軽なお説教に感じられるだけだ。

 週末だ。だが、楽しいことは何もありそうにない。幸せの敷居を低くするには、名古屋に行ってみればいいのだろうか? それとも熱海に?

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2004.11.23

●地球のはぐれ方

 久しぶりに、心の底から買いたいと思う本が出た。東京するめクラブ 地球のはぐれ方』(文藝春秋)だ。著者の3人には村上春樹の名前も連なり(まさか別人じゃないよな)、表紙は安西水丸だ(これで決まり)
 2004年11月10日発売の新刊である。しかも、大出版社(嫌いだけど)からの村上春樹の本だ。

 で、例の、『アフターダーク』(講談社)がなかった本屋に行ったついでに探してみた。

 が、また、ない。

 今度も私の探し方が悪いのだろうか。いや、前回だって探し方のせいではないと思う。ここは一つ、白黒はっきりさせてやろうじゃないか
「あのう、すみません。『地球のはぐれ方』という本が出たと思うんですけど。村上春樹なんかが書いている・・・」
 店員にはまったく思い当たる節がないという。で、何度も題名を確認し、何とケイタイを使ってデータベースにアクセスまでしてくれているようだ。答えは「出版されてないようですけど・・・ 『地球のはぐれ方』ですよね」

 今日は『アフターダーク』は、2箇所(以上?)に平積みされていた。もしかすると、村上春樹の新刊はしばらく入ってこないとかいう本屋なのだろうか。あるいは、前方一致検索しかできなくて、『東京するめ・・・』と入れないとヒットしないデータベースとか・・・ まさかね。

 結局、さっきアマゾンで注文してしまった。最初からそうすれば・・・と思ってしまう。それでは本屋が立ちゆかなくなるんだけど。

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●田舎のオーベルジュ

 暇に任せてB級グルメ本など読んでいたら、脈絡なく、この夏にフランスで泊まったオーベルジュのことを思い出した。料理つながり? でも、二つをつなぐ直接の糸が何かは分からない。

 Auberge de Balestié という(最後はeにアクサンテギュ)。こんな所に書くと、千客万来で嬉しい悲鳴・・・ということにはならないだろう。何しろ遠いフランスの田舎だ。

 強いて言えば世界遺産であるカルカッソンヌに近いが(40kmぐらい)、有り体に言ってどこからも近くない。ミルポワ(Mirepoix)というマイナーな観光地から車で数分、看板だけが畑の中にポツンとあるので、脇道へ入っていく。ちょうどお馬のお通りで、遮断機(手でかけるロープだ)が降りて、オーベルジュに近づけない。そんなロケーション。

 その前の晩、ホテルの陰すらないスペインの高原を延々走って、9時ごろやっと安宿を見つけることができた教訓から、ちょっと早いが泊まることにした。

 宿自体は新しくないが、内装が綺麗だ。清潔そうなシャワールーム。どうですか? と言われて、Très bien ! と答える。
 すごく気持ちのいい応対で、夕食も楽しかった。溜まっていた洗濯物のことを相談すると、家族で使っている洗濯機を使うよう熱心に勧めてくれたりもした。

 これまでの旅行の中でも、なぜか記憶に残るホテルの一つだ。

 典型的なフランス人顔のご主人なのだが、どうもフランス語がネイティブぽくない。英語にもどこか違和感がある。東欧の出身とかだろうか。どんな人生だったんだろう?

 帰りがけ、記念写真を一緒に撮ってくれるように頼み、ついでに思い切って聞いてみた。なんと、イギリス人だという。早く言ってよ。トレビアン!とか叫んでいた私がバカみたいではないか。
 なんと、宿を始めて2か月(TWO months !?)だそうだ。道理で内装が綺麗なはずだ。イギリスでの仕事を辞め、財産をすべて処分してここに来たという。こんなフランスの田舎に? 子どもたちはまだ、小中学生だというのに。
「残りの人生、ここでオーベルジュをなさるんですか?」「さあ、残りの人生といっても、すごく長いですからね・・・」
 うん、40代前半ぐらいに見えた。ぼくと同じぐらいだ。でも、ぼくの残りの人生は、たぶんそんなに長くはない・・・

 平凡ならざる他人の人生に人一倍興味のあるぼくは、もっといろいろ話したかっのだが、ただの一夜の客だ。また機会があったら(あるんだろうか?)泊まって話を聞いてみたいと思う。

 さっき、ウェブサイトを見つけた。フランス語だけだ。英語版を作るのに何の苦労もないだろう。日本人であるわれわれもあれほど歓待してくれた。なのにこの潔さは何だ? ますます再訪したくなった。
 (後記:その後、英語版もできています。)

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2004.11.22

●クイズ・ショウ

というよりも、いよいよ記憶が怪しくなってきたことについて。

 貸しビデオ屋でめぼしいDVDを探していて目についた。ああ、これこれ。新作の時にそのうち借りようと思っていて、そのうち忘れてしまっていたんだった。念のため、パッケージを入念に見る。やはりまだ見ていない。
 オチはおわかりだと思いますが、もう少しおつきあい下さい。

 さっそく鑑賞。やはりおもしろい。借りて良かった。新鮮だ。もしかして以前借りたかも、という一抹の不安は吹っ飛び、物語に没入していく。そうそう、あの店は、同じのを借りようとすると、以前借りたことがあるけどいいのか、と必ず確認する。そう言われなかったんだから間違いない・・・

 2/3ほども見てから、あれっと思う。このシーンは覚えている。また疑問が頭をもたげる。いや、予告編か何かで見たんだろう。ここ以外はぜんぜん記憶にないし・・

 が、やはり見ていたのだった。なんと、1994年の映画だ。私の中ではまだまだ新しい部類の映画だったのだが、おそらくは10年近く前に見ている。ビデオ屋で何も言われなかったのは、前に借りたのがDVDではなくてビデオだったからに違いない。しかし、それにしても。

 見ていないと思っていた映画を実は見ていたという経験はおそらく2〜3度しかない。それもすべて、オープニングの画面ですぐにそれと気づいた。今回のようなことは初めてだ。どうしようもない映画ならともかく、前回も興味深く見ただろうに・・・

 最近とにかく、人の名前が出てこない。覚えようと努力しないことも一因だと自分を慰めてはいるものの、ちょっと冗談ではなくなってきている。一度、脳ドックか何かできちんと調べてみた方がいいかもしれない。

(Quiz Show, 1994 U.S.A.)

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2004.11.20

●踊りガツオ?

 ↓の店。山の中腹にあり、大きな窓から夜景を見下ろせる。見事だ。
 店内の雰囲気も料理の質も悪くない。ただ1点、給仕をしてくれたのがファミリーレストランレベルのアルバイト学生?だったのが欠点だった。

 マニュアルしゃべりをする。料理の知識がない。いや、知識以前に、メニューの中味すら把握していない。次の二つから料理が選べるというのだが、その二つの説明ができない。説明どころか、丸暗記した台詞以外でコミュニケーションすること自体が苦手なようだ。

 刺身で出た魚の名前を聞くと、「踊りガツオです」という。ふうん、踊りガツオねぇ、そういうのがあるのかあ・・・と、一瞬、納得しそうになった。だが、言うまでもなく、戻りガツオである。こちらの聞き間違いかと思っていると、隣の客にもきっぱりと「踊りガツオです」と言っていた ^^;
 ・・・まあ、罪のない思い違いだ。

 和食の給仕をするには未熟すぎるが、彼を責める気はない。責めるとすれば店の方だろう。ある程度以上の和食の店で、このレベルの店員を使っている例を他に知らない。店員の採用と教育を、もう少し真剣に考えた方がいいのではないだろうか。

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2004.11.18

●連なる飛行機

 一夜、山の中腹から大阪空港を見下ろしながら、和食を食べた。飛行機が次々と降り、また、上がっていく。

 ランディングライトが複数見える。3機ぐらいが綺麗に1列に並び、滑走路を目指して降りてくるのは珍しくない。滑走路の上から生駒山の上空まで架空の糸を引くと、その糸に引かれるように、少しずつ空港に近づいているのがわかる。

 ふと見ると、6つの飛行機が同時にファイナルに入っているのが見えた。4機は左側の滑走路32Lを、2機は右側32Rを目指して降りてくる。32Lの方が長いので、大きな飛行機が降りる。並行する32Rは、小型機が多い。

 双眼鏡で見ると(和食を食べに行くのにも、双眼鏡を持ってるんです、はい)、6つが同時に視界に入る。門限の9時を前に、ラッシュアワーとなっているのだろう。

 南カリフォルニアで夜間飛行の訓練をしていたとき、ロサンゼルス空港の滑走路上空を直角に横切ったことがある。小型機のために、空中回廊が用意されているのだ。左を見ると、降りてくる飛行機が7〜8機、まっすぐにこちらに向かって並んでいて驚いたものだ。
 地上を車で走っていても、空港を目指して、あるいは、空港から飛び立って綺麗に並んでいる飛行機を見ることが珍しくなかった。それを見るたびに、彼我の飛行機文化の違いに思いを致したものだ。

 が、もちろん、伊丹だって羽田だって、(特に降りるときには)まっすぐに飛行機が並ぶ。でも、実際に日本であんなに多数の飛行機が並んでいるのを見るのは初めてだった。

 8時50分、最後の飛行機(JALだ)が降りて、8時55分にスポットイン。見事、門限内に運航が終わり、後に続く飛行機はない。明朝、一番機が飛ぶまでは静かな夜となっただろう。

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2004.11.17

●賢いメータ

 以前、自転車につけたメータの走行距離が999kmを超えて1000kmになるとゼロに戻るようだ、と書いた。その後、もう一方の自転車ばかり乗っていたので、実際にどうなるか試す機会がなかった。

 今日久しぶりに乗って、やっと1000kmを超えた。いやあ、技術者は偉大ですね。999.99 の次は、1000.0。そう、なんと、小数点の位置を一つ右にずらし、9999.9kmまでは積算できるようになっているのだ。
 もちろん、そのせいで10m単位の走行が測れなくなった。だが、トリップメータの方は相変わらずそこまで測れるから不便はない。それに、もともと10m単位で測ることにさしたる意味もないし。

 それにしても、999.99のあと、1000.0になったときは、何かのエラーかと思った。ゼロになるという思いこみが強かったのと、一瞬、100.00に見えたこととによる。おいおい、オマエはバカかよ、と思ったが、バカなのは私の方であった。

 これで、次の楽しみは、9999.9の次にどうなるかだ。ゼロに戻るのだろうか。それとも、小数点がなくなって10000だろうか。後者だとすれば、99999kmまで測れることになる ^^;
 しかし、それを確認するためには、あと9000km!走らなければならない。それまでメータが持つか、自転車が持つか、はたまた、私自身が持つのだろうか・・・

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2004.11.16

●華氏911

 ドキュメンタリー(なのかな?)のみならず、今まで見たすべての映画の中でも最高のうちの一つだと思う。おもしろく、退屈しないこともこの種の映画としては出色だ。報道の洪水の中にいながら、不覚にも知らなかったこともたくさん出てくる。もちろん、ときに過剰に走る、編集による小細工などにはちょっと注意が必要かも。
 カンヌ映画祭で、20分間に及ぶスタンディングオベーションがあったというのもうなずける。前例のないことだそうだ。

 小泉首相にも、食わず嫌いはやめて、ぜひ鑑賞なさることをお勧めする。コンサートや演劇に通うのも大事かもしれないが、そんな暇があるのだから、ぜひこれも見てもらいたい。

(Fahrenheit 9/11, 2004 U.S.A.)

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2004.11.11

●シャロー・インパクト?

 あれはいつのことだろう。5年ぐらい前か。いや、足しげく信州に通っていたころだから、もう10年になるかもしれない。えっ、10年・・・

 長野県の岡谷インターチェンジに向かって、中央高速を北東へ進んでいた。たぶん、恵那山トンネルは過ぎていて、木曽駒ヶ岳の麓あたりを走っていたときだと思う。突然、目の前を右から左に、巨大な物体が飛んでいった。「シューッ」という鋭い音をたてていたのも覚えている。

 月よりも大きな物体が、月よりも明るく光りながら、見たこともないようなスピードで正面を真横に駆け抜けていったのだ。まばゆいまでに緑色に光り、長い尾を引いていた。

 要するに、現象としては「流れ星」である。しかし、流れ星の概念は完全に逸脱している。たぶん、「隕石」と呼ぶのが妥当なのだろう。流れ星が地面まで到達すると隕石になるのかな?(後記:飛んでいる間は「火球」と呼ぶようですね。)
 先日、テレビで「ディープ・インパクト」をやっていたようだが、まさにあの状態である。数は一つで、色は緑色で、低い高度を真横に飛んでいったけれど。

 静かな夜だった。周囲も暗く、車の中には自分一人だけ。左を走るトラックの運転手に、「今の見た!?」と叫びたくなったが、姿は見えないし、声も届かない。数少ない車は、乗っている人の驚きと感動をよそに、何事もなかったかのように、淡々と100km/hで走っていくだけだ。

 その夜、テレビのニュースにはなっていたが、ごく地味な扱いだった。地上の被害もなかったようで、安心した。

 あのぐらい立派な流れ星なら、願い事をすれば叶っていたかもしれない。残念だが、もう一生見ることはないだろう・・・

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2004.11.08

●陽はまた沈む

 ↓の金星と木星、ネットで調べてみると、けっこう有名なんですね。まあそりゃそうでしょうね、見たときはほんと、驚きましたから。何でも、金星はマイナス4等級で、木星もマイナス2等級に近いそうです。
 最接近は、私が見た日の午前11時。あるサイトに「青空の中だが、見えるだろう」って平気で書いてあるのにも驚きました。月と金星は太陽が昇ってからでも(あるいは沈む前でも)十分見えるのは知っていましたが、いくら何でも11時・・・ しかし実際、金星の方は真っ昼間でもはっきり見えたそうです。

 さて、今回の旅行では、もう一つの天文ショー?を経験しました。皆さんは、1日に日没を何回見たことがありますか。って、質問の意味はわかります?
 日の出はほとんど見たことがありませんが、日の入りならそれなりに見たことがあります。でも、1日に3度も太陽が沈むのをじっくり見たのは初めてでした。考えたこともなかったので、そういうことが可能なことすら気にしていませんでした。

 高速道路を車で移動中に、山の端に日が沈みます。ゆっくりと綺麗に沈んでいくのを鑑賞してしばらく走ると、さっきとは逆の方向にまん丸な太陽がまだ沈まないまま空に浮かんでいます。それも山に沈むのを見送って、トンネルを抜けてカーブを曲がるとまた太陽・・・ といった具合で、沈んでいく太陽をまるまる3回も見ることになったのでした。
 考えてみればさして珍しいことでも難しいことでもないのかもしれませんが、日没を見ること自体もそんなに多くはないので、おもしろい経験ではありました。

 天体ショーといえば・・・ おそらく、ほとんどの皆さんが経験したことのない、ものすごい経験を私は持っています(大袈裟だな)。あの感動を言葉で伝える自信はないのですが、その話はまた明日にでも。

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2004.11.07

●別の星から見た星空?

 車の中で寝る。明け方、寒くて目が覚める。山間地だ。しばしエンジンをかけて暖を取る。外気温計は7度を示している。まだ起き出すには早い。トイレに行ってからもう一度寝ることにする。

 車を降りて歩き出すと、正面にすごく明るい星が二つ並んでいるのが見える。等級はどちらもゼロかマイナスだろう。たぶん、角度にして1度も離れていない。ありえない光景だ。朦朧とした気分のまま、夢でも見ているのかと思った。あるいは、別の惑星にでも来ているのかと。

 緯度が一定ならば、星空の様子は決まっている。もちろん季節によって変わるが、少なくとも北半球の中緯度地方ではこんなに明るい星が二つ並ぶなんてありえないことは知っている。星空を眺めるのは嫌いではないのだ。

 辺りを見回してみると、オリオンも北斗七星もふつうに見える。あたりまえだが、地球から見たいつもの星空だ。寒気にふるえあがって目が覚めてくると、おそらくは二つの惑星がたまたま同じ方向に見えているのだということがわかってくる。恒星の見かけの位置は変わらないが、惑星のそれは目まぐるしく変わる。「惑」星と呼ぶ所以だ。たまたまこんなふうに接近することもあるかもしれない。
 こんなに明るいことを考えると、金星と木星だろうか。あるいは土星かもしれない。

 それにしても、明け方の星を見ることなど、朝に弱い私の人生では数えるほどだ。天体ショーが予告されていてさえ、明け方だと諦める。なのにたまたま、旅先で見る。寒さで目を覚ましたために・・・ 楽しいことのほとんどなかった旅だが、この幸運だけは認めざるをえない。

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2004.11.03

●しばらく旅に出ます

探さないでください(笑)

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●勝ったのはライブドアかも?

 プロ野球パリーグの新規参入球団として、楽天が選ばれた。が、初年度にかかる経費が人件費や運営費を除いても!約100億円だという(NHKラジオのニュース解説)。いかにも重い。

 あまり好きなタイプではないが、巷間言われているとおり、新規参入への道を開いたライブドアの堀江社長の功績は大きいと思う。いわゆる「後出しジャンケン」されて負け、さぞ残念だろう。

 が、勝者はもしかするとライブドアの側ではないか。楽天は、今後球団経営への投資が企業経営を圧迫することは明らかだ。まあ、三木谷社長のことだから、私など思いもつかぬ方法を駆使して球団や球界を盛り上げるかもしれない。だがそれでも、最低数年間は単年度黒字も難しいのではないか。累積赤字が解消するのは何年先のことになるのだろう?

 対してライブドア。かのナベツネをして「聞いたこともない」と言わしめた会社だが、もはや日本で知らぬ者はいない。判官贔屓の人たちから、同情と応援が集まる。こういう宣伝は、お金をかけてやろうと思ってもできるものではない。惜しむらくは堀江社長がややエラソーであることぐらいだ(「受験勉強と同じですよ。ぼくは負けたことがありませんから」・・・)
 これからジリ貧が予想されるプロ野球の、しかもマイナーな方のリーグへ新規参入してお荷物を抱え込むよりも、この宣伝効果を生かして別の事業に邁進する方がはるかに「儲かる」と思う。

 ガツガツと金を儲けることに恥や衒いがなさそうなのはちょっと憂うべきことだけれど。

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2004.11.01

●「世界」とはどこのことか?

 相変わらず、ふとんの中でラジオやテレビの音を聞いている。NHKのラジオ第一放送では、午前1時前に「世界の天気」と題して、東京を含む15都市の天気と最高・最低気温とを放送している。

 ヨーロッパは、ローマ・ベルリン・パリ・ロンドン、である。アメリカも、ニューヨークとロサンゼルス。東京を除けば全部で14しかないのだ。こんなことをしているから・・・

 中近東とアフリカは1箇所も含まれていない。ニューデリーの後には、すぐにローマに飛んでしまうのだ。大陸ごと無視されているのは南極を除けばアフリカだけだ。
 中近東もアフリカも、面積的には言うまでもなく、政治的・経済的・文化的・宗教的・・・に大きすぎる地域なのに。
 ジャカルタ(インドネシア)にも触れないので、結果として、イスラム諸国をまるごと無視していることにもなる。

 NHKはこのことに気づいているのだろうか。気づいていないとすればあまりにもノーテンキだし、気づいていてこれを続けているとすれば、見識を疑う。なんとなれば、たとえば「カイロ」一つを入れるだけで、この問題は解決してしまうのだ。できれば、サハラ以南の都市なんかも一つ入れてほしいところだけれど。

 もちろん、日本人がたくさんいる(と勝手に決めた?)地域を重視しているとか、なじみのある都市名を優先しているとかの事情は分かる。しかしそれでも、「世界の天気」と称して不見識をまき散らしている現状は、何とかすべきだと思う。

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