■何を教えるべきか
タイ北部を旅行していた知人からメールが来た。震源地から遠く離れた現地でも相当揺れたそうだ。「揺れを感じたら海から離れる」というごく単純な常識が人々にあれば、と無念に思う。そういうことをこそ、教育しておかなければならないのに。
動物たちは、教育されていなくても察知したらしい。今回の津波で甚大な被害を受けたスリランカ南部のヤラ国立公園では、多数の動物がいるにもかかわらず、ウサギ1匹、死骸が確認されていないという。副園長は動物が津波を予測して逃げたと推測しているそうだ。(ロイター)
その推測が正しいかどうかはわからない。だが、いずれにせよ、そういう能力がないわれわれは、知識として学んでおかねばならない。
災害への対処方法だけではない。簡単な法律や契約の概念、経済・金融・保険などの基礎知識、病気やけがに関するあれこれ、掃除洗濯料理の仕方、子育ての方法・・・ 要するに、実生活を営む上でのプラクティカルな知識は不可欠だ。ほとんどの人にとっては微分積分よりも間違いなく重要だと思うのだが、これらはほとんど教えられることがない。
「だれに何を教えるべきか」を抜本的に考え直すべきだとずっと以前から思っているのだが、私が何を思ってもどうにもならないのがもどかしい。
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コメント
生活の一部始終を、ものごころついた頃には、家族の一員としての役割がありましたから、できないながらも手伝っていたと思います。
お仏壇や神棚のの掃除の仕方など、今の生活には必要ないかも知れませんが。
生きるうえでの戒めのようなことも、祖父の何気ない言葉を、思い出す事もたびたびです。
いろいろ教わった事を、私はムスメに伝えきれておらず、どうしたものかと思っています。
投稿: winter-cosmos | 2005.01.02 02:22
winter-cosmosさんのご家庭はともかく、一般的に家庭の教育力が落ちていることも大きな問題でしょうね。でも、立派な?家庭でも、親の知識・経験ではカバーしきれないことも多々あります。いずれにせよ、公教育にその任務を負わせざるを得ないと思うのですが・・・・・・・(いつもより点々が長い(笑))
投稿: Wind Calm | 2005.01.04 00:11
すみません。続編です。
投稿: winter-cosmos | 2005.01.04 00:32
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050103-00000966-jij-int
こういうことですね。おっしゃってたの。
投稿: winter-cosmos | 2005.01.04 11:07
ありがとうございます。そういうことも含め、家庭・地域・学校・社会の教育全体を抜本的に考え直さなければならないと以前から思っています(思ってもどうにもなりませんが・・・)。
関連あるようなないようなですが、タイの観光地のゾウが異変に気づいて観光客を乗せたまま高台に駆け登り、調教師も含めて全員が助かったという話も報道されていますね。
投稿: Wind Calm | 2005.01.05 20:12