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2005.12.31

★雪のない富士


 富士を見るのは1年以上ぶりになると思う。それでも、これまででもっとも短いインターバルかもしれない。

 何より驚いたのは、その頂に雪がほとんどないこと。寒波だ異常だ積雪だと大騒ぎの列島をよそに、あの富士山が雪化粧していないとは・・・

 遥かに低い北側の山々は雪に覆われているのだ。
 これは何か異変の前兆ではないのかと、半ば真剣に考えてしまった。

 もちろんそんなことはなく、気温が低すぎてサラサラのパウダースノーしか降らず、降った雪は時をおかずして強風に吹き飛ばされてしまうのだという。飛行機乗りの間で「富士に近づくな」と言われている晴天乱気流の影響だろうか。

 夏の雪化粧であれ冬の荒れた地肌であれ、やはり富士。並の山には真似ができない。

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2005.12.27

★タイド・オブ・ウォー

 夜中にテレビ画面を眺めながら、何か変な夢でも見ているような気分に陥った。これ、ほんとに商業ベースに乗った映画なのだろうか。

 現代を舞台にした潜水艦ヒューマンアクション大作(のはず)なのだが、ストーリーも映像も、以前どこかで見たようなカットのつぎはぎなのだ。もしかして、オマージュとかパロディとかそういうのかも、とは思わない。そうではないこともまた明白だ。

 使われているCGは、どうかすると一昔前のテレビゲームにも劣る。潜水艦に魚雷が当たって真っ二つになったりするのだが、大学2年生ぐらいがプログラミング演習の授業で作ったような画像だ。
 出てくる俳優の演技は、一部を除き異様にヘタ。演出もひどい(たとえば軍医が心肺蘇生を行うシーン。ERでも見習えばいいのに)。

 伏線らしく見える意味ありげなシーンは、結局ストーリーと何の関係もない(わからなかったのではない、と思う)。複雑にしようとした話は全部雲散霧消して、あっけなくもあっさりとすべて円満に終了。「敵」の姿も意図もまったく描かれぬままだ。

 一方、異様にリアルなシーン、例えば空母を発着する戦闘機や緊急浮上する潜水艦の映像は、この映画のために撮ったのではなく、既に軍が持っている映像や過去に別の映画で使われた映像をそのまま使ったとおぼしい。

 それでも、自分をB級映画と思わず、あくまでもA級戦争大作であると主張しているように見える。そのせいでB級にも見えず、強いていえばC級(ってあるのかな)か。

 これ、ほんとうに映画なのかな。でも、映画じゃないとすると何なのだ。不思議なことに「みんなのシネマレビュー」にも題名が上がっていない。
 低予算で「戦争アクション大作」を作ろうとするとこうなってしまうのか。

 ・・・ところが、そんな変な気分になりながらも、それなりに見られるのだ。正直言って、かなりおもしろい。がくっと力も抜けるのだが、ちょっと引き込まれたりもする。おすすめです(笑)

 もしかして、同じ話を潤沢な予算で作れば、本当の大作になるのではないか。まあ、あのストーリー展開のままでは無理か・・・

(Phantom Below, 2005 U.S.A.)

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2005.12.25

★24

 珊瑚に群がるカラフルな魚に別れを告げて熱帯を後にした24時間後には、遠く樹氷を眺めながら厚手のコートに身を包んで鳥を追いかけている。「え、あれって昨日のことだっけ?」

 「地球が狭くなった」と聞くたびに陳腐なタワゴトだと思ってきたが、やはり地球は狭くなった。
 そう実感したのは、フィンランドに出したメールの返事が次の瞬間に返ってきたとき以来かもしれない。

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★インスタント海外

 20年以上前、初めて海外旅行に出かけたときには、準備に半年以上かかった。もちろん、準備ばかりしてたわけではないが、頭の片隅に常に旅行のことがあり、折りに触れていろんな準備を少しずつしていったと記憶している。心の準備も含めて。
 リュックを買い、服を買い、持っていくものを揃えた。もちろん、パスポートも初めて取った。外貨両替さえも真剣勝負だった気がする。

 海外旅行どころか、九州や東北へさえ行ったこともなく、飛行機に乗ったことさえないコドモが、一人で1か月以上もヨーロッパに行こうというのだから、無理もなかった(かな?)。時代も今とは違う。

 それにしても・・・

 行き先も目的も日程も大幅に異なるとはいえ、たとえば今回の「海外旅行」の準備に費やした時間は全部で1時間ちょっと!であった。
 前回も、行き先のガイドブックを買ったのは出発日に関西空港へ向かう途中で、だった。
 どちらも、初めて行く場所なのに、である。

 思えば遠くへ来たもんだ。喜ぶべきなのか悲しむべきなのかはわからないけれど。

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2005.12.20

★寒さを遠く離れて

 寒さから遠く離れて、また寒さの中へ戻ってくる。

 日常から少しだけ離れて、またそのまっただ中に戻ってくる。

 なあんだ、結局何も変わらないじゃないか・・・

 それでも、戻ってくることこそが目的だ。
 ・・・結局のところ、そうではない旅に出たことはない。文字通りの意味でも、比喩的な意味でも。

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2005.12.18

★凍てつく山里

 地球温暖化が止まったかのような冷え込みが続く。だとすればめでたいことなのだが、温暖化は氷河期をもたらすとかいう説まであってややこしい。

 思えば小学生のころ、冬と言えばしょっちゅう氷が張っていて、霜柱をサクサク踏んで遊んだことも2度や3度ではなかった。
 それがいつの間にか、氷が張るのを見るのなんて一冬に一度あるかないかになってしまった。大人になってから霜柱なんて見たことない気がする。住んでいる場所の気候はそう変わらないのに(・・・というより、こちらの方が寒いはずだ)。

 こんなに寒いのは、1983〜84年以来かもしれない。思い出深い冬だった。

 今日の山里はうっすら雪化粧し、食糧を見つけるのが難しい鳥たちは苦労していたようだ。オオタカやハイタカも、いつになく地表近くまで降りてきて、柿の木に止まったりする。

 そんなことはありえないと知りつつも、みんな無事に冬を越せればいいのにと願う。 

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2005.12.17

★夢で会えても

 心の底から切なくなるような夢を見た。切なさで目が覚めた。

 夢はしょせん夢だが、切なさは本物だ。目が覚めてからも残るのだから。

 こういう夢ってかつて見たことがあっただろうか、思い出せない・・・

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2005.12.16

★今年からもう人口減少

 日本の人口が、今年、2005年からもう減少に転じているらしい(厚労大臣会見)。2002年の予測(中位推計)以上に早くなっている。

 それでなくても、2050年には人口が今より3千万人近く!も減ると予測されている。

 私の給料も、また減った(笑)

 冗談ではなく、この国の将来は暗い。

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2005.12.14

★「フランス製の大型セスナ」

 世間を騒がせている、マンションやホテルの耐震強度偽装問題。渦中のヒューザー社長、小嶋氏が、飛行機愛好家だという点まで叩かれている。

 誰かが悪いことをすると、「○○容疑者は高級外車を乗り回し」などと、さもそれ自体が悪いことのように報道するのと同じ姿勢だ。
 さして高級ではなくても、ほとんど乗っていなくても、ほぼ例外なくこの表現になる。愚かな記者の偏見と怠慢のなせるワザである。
 マスコミ社員が高給取りであることは周知の通り。自分たちだって「高級外車」を購入することは簡単だろうし、実際に乗っている人もいるだろう。それでも、自分は「乗り回し」ていないからいいのだろうか(笑)

 そんなレベルの低い記者によって書かれた記事だから、吹き出したくなるような記述にも出会う。今週発売の有名週刊誌に、小嶋氏の所有する(厳密にはヒューザーの子会社が所有しているらしい)飛行機が、

 「フランス製の大型セスナ、「SOCATA TBM-700」」

だと載っていたのだ。ご丁寧に、小嶋氏は「セスナの免許」を持っていると書いてある。

 「セスナ」は確かに小型飛行機の代名詞のようになっていて、誤用されることも多いのだが、ここまで荒唐無稽なのは初めて見た。

 言うまでもなく、「セスナ」は、アメリカの航空機製造会社、Cessna 社と、それが製造した飛行機のことである。私が乗っているような小型機からトム・クルーズが乗っているようなビジネスジェットまで幅広く取り扱っている。

 週刊誌の記事は、

 「フランス製の大型トヨタ、「ルノー メガーヌ」」

と書くのと同じぐらいナンセンスだ。もちろん、「セスナの免許」などというものは世界中のどこにも存在しない。「トヨタの免許」が存在しないのと同じだ。

 テレビのニュースでは、「同窓会に行くのにわざわざ仙台まで自家用機で飛ぶという目立ちたがりのパフォーマンス」というような表現で叩かれてもいた。
 小嶋氏が実際に何を考えていたのかは知る由もないが、東京から仙台まで自家用機で飛んだという事実だけで人格を貶められる氏も気の毒だ。
 「SOCATA TBM-700」なら、仙台まで1時間もかからないだろう。社有機として所有しているなら、それを使うのはごく普通の選択である。

 レベルの低いマスコミ報道に囲まれることは不幸だ。もしそれが、情報の受け手自身の鏡であるとすれば、暗澹たる気持ちになる。

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2005.12.13

★大阪にも雪が

降らないかなあ・・・ 次々と強い寒気が入ってきて期待しているのですが。

 夜中の外気温は1℃。でも、空はスッキリと晴れています。明朝は放射冷却でひたすら寒いだけになってしまうのでしょうか。

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2005.12.11

★東京都心で初雪

 11日夜、東京都心では平年より22日も早く初雪を観測したという。

 折しも、東京行きに備えてタイヤをスタッドレスに履き替えた翌日だった。
 いや、もちろん、東京でスタッドレスを役立てようというのではない。途中のことを考えての措置だ。富士山は5合目まで登れるのだろうか?

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2005.12.10

★リアプロ礼讃

 SONYの液晶プロジェクションテレビ、BRAVIA のEシリーズが来た。いわゆるリアプロである。
 会議などのプレゼンテーションでよく使われる液晶プロジェクタと同じような原理だが、そのエンジンを画面のすぐ後ろに装備し、上方に投射した映像を鏡で反射させて、見ている者の方向へ画像を映し出す仕組みになっている。

 見た目は薄型のブラウン管テレビと変わらない。画面のすぐ後ろが急角度(45°程度)に落ち込んでいる(その面に鏡が仕込んである)のがちょっと変わっているぐらいだ。

 以前書いたとおり、その存在を知ったのはリビングステーション(EPSON)の派手な新聞広告によってだった。なんだか、他のメーカは力が入ってないのかと思っていたが、ビクターとソニーは有名なようだ。三菱とサンヨーも発売している。

 1番のメリットは、インチ当たりの単価がもっとも安いことだろう。ソニーのブラビアの場合、50V型が専用テレビ台や設置料などすべて含めて30万円しなかった。

 だが、安かろう悪かろうではない。カタログによると(笑)、3LCDのリアプロはプラズマディスプレイよりも色再現性がよい。また、液晶テレビよりも応答速度が速い。

 実際、エプソンが自信を持って全国のショールームで見せているとおり、プラズマにも液晶にも劣るとは思えない高画質である。購入する前に電器店で見たときも、同じBSハイビジョンの映像を映している隣のプラズマよりも綺麗に見え、最終的に背中を押される決め手となった。

 大きな誤算は、うちの現在の環境では地上デジタル放送が受信できていないことであった。しかし、落胆するのも束の間、ごくふつうのアナログ放送を大画面で見ても、十分鑑賞に堪えられるのだ。画面の文字までクッキリスッキリで気持ちいい。

 圧巻だったのは、借りてきた「宇宙戦争」(トム・クルーズ)のDVDを見たとき。ほとんど映画館にいるような迫力だ。距離が近いために、画面の細かいところまで鮮明に見える。その点では映画館より上だ(あ、もちろん、私の視力では、です)。

 これでハイビジョン放送を見たらどれほど綺麗ですごいかと思う。展示場や店頭で見た、あの驚きの高画質になるのだろう、フルハイビジョン仕様でなくとも。

 プラズマも液晶も、技術革新によってパネルの大型化が進み、量産効果もあって価格も下がってきた。しかし、清潔と精密を極めたものすごく大がかりな生産設備が必要で、それでも品質を揃えるのは大変らしい。となれば、コスト削減(つまりは廉価販売)も思うようには行かない。

 みんながプロジェクションテレビの良さに気づいて量産効果が出れば、もともとインチ当たり単価が安く大型化もしやすいこのタイプの価格は劇的に下がるのではないか。そうなれば、プラズマや液晶を押さえて大画面テレビの主流になるのではないだろうか。

 スペック至上主義(私自身ちょっと・・・)がはびこるこの日本ではむずかしいだろうか。

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2005.12.06

★冷え込み

 月曜日は、コートを着ずにセーター姿で歩いて職場を往復したのだが、さすがにちょっと寒くなってきた。耳が痛い。体感温度は3℃という感じだ。
 今日も同じような寒さで、車の外気温計が時折5℃以下を示す。

 京都の大原にある三千院ではなんと積雪30cm、金閣寺もうっすらと雪化粧したという。ここ大阪北部は雪とは無縁だが、すぐそこには雪景色が広がっているのだ。

 あ、タイヤ入れ替えとかなくちゃ。

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2005.12.04

★大画面テレビ

 いつのころからか枯れてきてしまって、不思議なほど欲がない。いや、聖人とはほど遠いので、持っているものが減るのはすごくイヤなのだが、新たに欲しいとは思わないのだ。モノに限らず、地位や名誉も同じである。

 浮き世の義理と経済的理由でそうはいかないが、できるなら古い日本家屋の縁側に座って景色でも見ながら日がな一日のんびりとしていたい。ほとんど隠居である。

 なんだかもう、生きていても死んでいてもそう変わりはないような気がしてくる。ほんとうに年金生活をしていて毎日が日曜日のご隠居さんたちはいったいどんな気分なんだろう?

 ・・・・・

 大画面テレビがすごいことになっている。興味もないし欲しくもないので横目ですら眺めていなかったのだが、大画面で映画を見るのはもちろん悪くない。今のテレビはまだ絶好調だが、もう十数年前に買った29型のブラウン管テレビだ。当時としては必死の思いで買った。

 今年の初夏だったか、エプソンが新聞に派手な広告を出していて液晶リアプロジェクションテレビの存在を知った。大画面で割安、画像も綺麗だそうだ。
 夏の終わりに韓国に行ったとき、最後の方で泊まった民宿?のリビングに巨大テレビが置いてあって、その迫力にちょっとびっくりした。
 先日、実際にエプソンの画面をさまざまなソースで見せてもらうことができ、その素晴らしさに圧倒された。
 以上のような経過を通して、久々に「物欲」が出てきた。生きていることを実感する(笑)

 さて、いざ買うとなると、選択肢が実に多い。いつも思うのだが、「3つからしか選べません」とか、せいぜい5つまでだったらどんなにいいかと思う。「われわれは自由の刑に処せられているのだ」(J. P. サルトル)

 プラズマ、液晶、液晶(リア)プロジェクション、SEDパネル?
 地上デジタル?、BS、110度?CS、ハイビジョン、フルハイビジョン?、HDMI端子?

 ハァ?

 メーカももちろん、数多い。
 どうかすると、160万とかいうテレビまである。車かよ。

 結局、専用テレビ台も含めて30万以下の液晶プロジェクションテレビに落ち着いた。それでも、久々の大きな買い物だ。来るのが今から待ち遠しい。

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2005.12.02

★こんどは茨城で

 広島市の女の子殺害事件で容疑者が逮捕され、ほんの少し安堵したと思ったら、日をおかずして今度は茨城で女の子が刺殺体で見つかった。行方不明になっている小学校一年生と見られているという。

 次が必ずあることはわかっていたとはいえ、まさかこんなにすぐだとは・・・

 もはや言葉もない。

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