●情報セキュリティやらファイルの暗号化やら
個人情報の流出が止まらない。
毎日のようにいろんな情報が漏れたとかネット上に流れたとか騒がれているが、それも氷山の一角に過ぎない。
今日もまた、私の住所や電話番号、あげく、クレジットカードの番号と有効期限まで!漏れているかもしれないという「お詫びとご報告」が届いた。
何でも、某大手通信事業者が、預かっていた磁気テープを紛失したというのだ。
ひとごとではない。
いや、自分のカード番号が漏れた(かもしれない)からではなく、自分が情報を漏らす可能性だって十分あるからだ。
実際、私の勤務先の情報流出すら、2〜3度新聞ダネになっている。ベタ記事程度で大事に至っていないのが幸いだ。
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勤務先が1箇所ではなく、家でも仕事をするので、当然のごとくデータを持ち歩く。近い将来、データはすべてサーバに置いて、どこからでも超高速で取り出せる、という日が来ない限り、この状態は続く。
いくらこの世界の変化が速いとはいえ、何十ギガというデータをサーバに置いて、どこからでも安定して(コストをかけずに)利用できるという日が数年以内に来るとは思えない。
とにかくデータは大量にある。名簿なんかにパスワードを設定したりしてしこしことやっていたが、ほとんどきりがない。
それに、「こんなん、漏れたらまずいやろ」というようなファイルを、ばんばん添付ファイルで送ってくる人が大多数である。
今ちらっと見たら、仕事のメールアドレス宛に送られてくる添付ファイルは、1年間でざっと5000!ある。その多くは開ける必要すらないものだが、それだけに、どんなものが含まれているやらわからない。
これだけあると、こまめに捨てるのすら大変である。必要なものを残しておくためには選別せねばならない。数日放っておくと、すぐ何十とたまってしまう。結局、選別の手間をかけずに放置している。
そんなデータを(もちろん、自分で作ったデータなんかも数多くある)毎日 HDD(今はUSB メモリになった)で持ち歩いているのだ。
これを紛失したら・・・ 背筋が寒くなる。
気が気ではない。常に肌身離さず持ち、管理には細心の注意を払っている。
人と昼ごはんを食べた後、トイレに立つにも鞄を持っていく(常に首からぶら下げておく案は諸々の事情で採用しなかった)。中からごそごそUSBメモリを取り出して持っていくのもヘンだから仕方なくそうするのだが、友人知人がそこに残って荷物を見ていてくれることがわかっていてもそうせざるをえないのだ。まるで彼らが信用できないように見えているかもしれないが、仕方がない。
何が起こるか分からない。世間にはクレジットカードの番号が大量に入った磁気テープをなくす奴までいるのだ。
個々のファイルにパスワードをつけて暗号化するなど事実上不可能なので(それでも漏れたときの影響が重大なファイルは個別にそうしているが)、持ち歩くデータを丸ごと暗号化できれば解決すると、以前から思っていた。
が、簡便な方法がある気がせず、真面目に調べもしないまま相変わらず緊張の毎日を過ごしていた。Mac OS X には、FileVault(ファイル金庫室)という素晴らしい機能があるのだが、これは home ディレクトリ(Windows でいうところのマイドキュメントですね)を丸ごと暗号化するというもので、持ち歩きデータには適していない。それに、一度やってみると、途中でエラーを起こして先に進めなかった。
ふう。話が長いな・・・
OS を Leopard に入れ替えたとき、不具合情報なんかを調べていて、偶然、上記の問題を解決する方法を目にした。簡単なことだったのだ。
同じことでお困りの方、以下の方法をお試し下さい(たぶん Mac OS X ユーザに限ります(笑))。
1.「ディスクユーティリティ」で、必要な大きさの読み書き可能な「新規イメージ」を作る。
(その際、パスワードをかけて暗号化する設定にする)
2.そのイメージファイルをマウントして必要なファイルをすべてコピーする。
3.持ち歩くデバイスには、そのイメージファイルのみを入れておく。
もちろん、必要な数だけイメージファイルを作ってもいいが、私は USB メモリにぎりぎりはいる巨大なイメージを一つだけ作って、そこにふだん使うファイルをすべてコピーした。
こうすると、デバイス上には暗号化されたファイルが一つあるだけで、紛失しても中味を見られる心配はまずない。
使うときには、一度パスワードを入れてイメージをマウントしてしまえば、中のファイルを自由に扱える。
席を立つときには、マウントを解除するだけでいい。たとえデバイスを盗まれても、中味を見られる心配はない。
しかも、イメージファイルを1つコピーするだけで、フルバックアップが取れ、各勤務場所や自宅にも置いておける。しつこいようだが、それは誰にも見られない。
何でこんなこと、今まで気づかなかったんだろう。
勤務先だって自宅だっていつ泥棒に入られるかわからない。暗号化したイメージファイルの中にあらゆるファイルを入れておけば安心である。まだそこまではやってないけど(やっぱりやるべきなんだろうなあ・・・)。
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