●ひさびさの近未来
少ない資産があちこちの口座に分散していてややこしい。
長い?歴史の中で、給与振り込みの口座と諸費用引き落としの口座が別々になったのが、日常的には一番面倒だ。
だが、「入」の口座と「出」の口座を分けることにはそれなりのメリットもあると思ってそうしている。
問題は、「出」の口座からは基本的にお金が出て行くばかりなので、毎月振り込まなければすぐ残高が底をつくことだ。
「入」の口座は新生銀行。現在、どこへ振り込むのも月5回まで無料なので、重宝している。
国内ではほとんど使わないが、キャッシュカードによる現金の入出金も、ほぼあらゆるATMから手数料なしで行える。
「出」の口座はりそな銀行。大学を卒業してから最初に作った口座で、いまだ「大和銀行」名のキャッシュカードには、もはやただの一つも!存在しない都市銀行名が、提携行として十いくつもずらっと並んでいる。
さて、毎月下旬、少なくともその4つの口座(家人の分もあるので倍になる)の残高を確認し、必要そうな金額を新生からりそなへ振り込むのが仕事になっている。
それだけで、少なくとも4回のログインと2回の振り込みを実行せねばならない。ログインには、スパイが使うような乱数表まで利用させられたりもする。
それ以外にも、息子の学費引き落とし用に作らされた口座とか、これも何かの事情で仕方なく作った郵便局の口座とか、その他ごちゃごちゃある。
その中に、ずいぶん前にネット銀行の走りとして登場した際に、おもしろ半分に作ったソニー銀行の口座もあった。
もはやその存在すら忘れかけていたようなものだが、ここへ来てその口座がもの凄いことを始めたらしいことを朝日新聞(青be)で知った。
野村證券やらシティバンクやらの口座は閉じてしまったが、ソニーバンクの口座はまだあったはずだ。
何年ぶりかにログインしてみると、残高は6000円ほどであった・・・
新聞記事を読んだときは「使いものになるのかな?」と半信半疑だったのだが、実際に使ってみると、そのあまりの便利さに近未来を感じさせられた。
これぐらいインパクトのあるサービスは、iTunes の「楽曲ダウンロード」以来だろうか。
個人的には、このソニーバンクの MONEYKit が提供するサービスの方が利用頻度が高いので、感激もそれだけ大きかった。
それになにしろ無料である。
このサービスを使うと、自分が持っている銀行や証券会社などの口座情報を、「人生手帳」という一つの画面に一覧表示できる。
一度設定してしまえば、その人生手帳にアクセスするだけで、あらゆる口座の残高などが把握できるというわけだ。
それだけではない、上部にはカレンダーが表示され、過去の振り込みや引き落としの情報から、今後引き落とされる予定のクレジットカード利用料金まで、何月何日に何の入出金がある(った)のかが一目瞭然である。
カードを使いすぎて今月りそな銀行の口座が赤字になりそうだったら、その場で新生銀行のボタンを押してログインし、振り込めばいい。特に問題なければ放っておく。
これだけで、銀行のネット取引の手間が激減するし、息子の学費が落ちていく口座の残高がいつのまにかなくなっていた・・・などということも防げる。
このサイトがすごいのは、単にあらゆる銀行口座の残高がわかるだけではないことだ。
すでに書いたとおり、証券会社やクレジットカード会社の情報も一元管理できるばかりか、航空会社のマイレージや各種ポイント!、さらには、電話代や公共料金等まで一括して把握できるのである(残念ながら、現状、関西電力やソフトバンクモバイルは対応していない)。
しかも、わたしがソニー銀行に口座を持っているだけで、家人の資産までもまとめて把握できる。
なんなのだ、これは・・・
あまりのことに、現実のことだとは信じられないぐらいなのだが、紛れもなく、これが2008年7月の現状であり、決して未来のことではない。
心配なのは、ソニー銀行にあらゆるクレジットカードや口座の情報を把握されてしまうということだ。
ある日気がついたら、全資産がいつの間にかソニー銀行の口座に移ってたりしないだろうな・・・
いや、それならまだしも、だれか内部事情に詳しい者が顧客の資産をぜんぶネコババするとか、情報が外部に漏れるとかいう身の毛もよだつようなことが起こらないとも限らない・・・
全幅の信頼を寄せておりますので、裏切らないでくださいね、ソニー銀行様。
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コメント
こんばんは!iyotaです。
この投稿を読んでから、私も人生通帳を試してみました。なかなか、すごい。便利ですね。
ネット接続できる情報をまとめてしまうというのは、理屈ではできることはわかるのですが、実際にやってしまうとは。
新生銀行のセキュリティーカードの内容をそのまま打ち込ませるとこなど、ちょっと引いてしまう、感じもしますが。まぁ、本家にログインするより簡単に、残高や取引内容が確認できてしまうのは、それだけでも便利です。
投稿: iyota | 2008.07.06 20:31
セキュリティカードのところで、わたしもぎょっとして冷や汗をかきました。それでも素直に入れてしまうあたり、スパイにはなれないなと思いました。
しかし、ああいうフィッシングサイトがあって、間違ってそこに入れたりしたらと思うと、心底ぞっとします。もうだれかが準備してるのではないでしょうか。
投稿: Wind Calm | 2008.07.06 23:38