★四半世紀ぶりのスキー
「スポーツ」なんてカテゴリを使うのは、初めてかもしれない。
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ほぼ25年ぶりにスキーをした。
前回というか、最後(英語の last time ってこういう意味なんですね)にやったのは、学生時代、スイスのユングフラウ山麓である。
初めての海外旅行だった。
バックパックを担いでひとりでヨーロッパへ行き、物価の高いスイスではユースホステルに泊まった。
お金もないので、そんなつもりはなかったのに、憑かれたように界隈のフリーパスを購入し、ついでにスキーまでしてしまった。午前はガチガチ、午後はベチャベチャのひどいコンディションだった(3月中旬のことだったと思う)。
その後8年もの間海外に出られず、その後もまた7年ほど行けなかった。まあ、それは別の話。
25年・・・ 思えば長い年月である。
スキーがまったく初めての息子をスキースクール(うちでの通称:虎の穴)に預け、借りたスキーでこわごわ滑り出す。
(息子はグループレッスンを申し込んだのだが、たまたま受講者がひとりしかおらず、つきっきりのプライベートレッスンになった。ラッキーである。)
昨日来の大雪でゲレンデの状態はすこぶる良い。最初こそ戸惑ったものの、すぐに以前のように滑れるようになり、お昼を迎えるころには、「もしかしてハタチのころよりうまくなったかも」と思い始めた。
調子に乗りすぎないよう自戒する。
おそらくは、道具の進歩(というか変化)も大きいのだろう。最近流行?の、カービングスキーである。ただ、その特質を生かした本来の滑り方はぜんぜん知らないので、適当な自己流になってしまう。
ときどき息子の様子を横目で見るのだが、「遅々として進まない」という言葉がこれほど当てはまるレッスンはない。個人授業を計4時間も受けてるんだから、終わるころには斜面をそれなりに降りてこられるようになっているはずだと思うのだが、なかなか道は険しいようである。
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雪質はおそらく、これまで経験した中で最高だろう。信濃大町生まれの宿のオーナーが、信州でも一番だからここにペンションを建てたとおっしゃっていた。
午前は粉雪が舞い、午後は晴れた。
晴れてからの方が風が強かったのだが、風が吹くと斜面の雪がみごとに流れたり舞い上がったりする。「地吹雪」という言葉があるが、それから想像される厳しさはない。
風紋のような模様ができた斜面の上を、これ以上ないほど小さい砂粒のような粉雪がみごとに流れていくさまは、幻想的なまでに美しい。
舞い上げられた粉雪も、雪煙と言えば雪煙なのだが、ことばで表現することはむずかしい「美」である。
スイスでの「最後のスキー」は、ゲレンデの端に堆積した重いベタ雪に突っ込み、スキー板から離れた体だけが顔から雪面に突っ込んで幕を閉じた。
今日は、同じような深い雪に突っ込んでも、スキーは軽やかに進んでいき、新雪にきれいなシュプールを残せるのである。
雪質の良さも、それなりにうまく滑れる大きな理由だ。
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年を取った。
(おそらくは)昔以上にヒザに「くる」し、疲れもたまる。感受性も鈍くなり、これほどの景色や雪を前にしても、若いころほどの感動はない。
だが、マイナス10℃近い中で、ほとんど寒さを感じさせないウェアやグローブも進歩しているのだろう、以前より楽に快適にスキーができる。
もう少しだけ体を鍛えて、スキーを再開しようか? 道具・費用・面倒くささ・・・と感動とを天秤にかける。
今日のところは、しかしまだ、「どうかなあ・・・」というところである。
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