●潜水服は蝶の夢を見る
題名の最後に「か」がついていると勝手に思っていた。
何となく、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を思わせる題である。
実際は、脳卒中によって全身麻痺に陥った、女性誌 ELLE の編集長の実話を元にした物語。
全身で動くのは左目だけ。その左目のまばたきを使って意思表示し、1冊の本を書き上げる。
もちろん、「人生」がさまざまに描かれるのだが、もっと効率の良い意思表示の方法が、すぐにでも2〜3種ぐらいは思い浮かび、どうしてこんなに手間のかかる方法で言葉を伝えなければならないのかということが気になって、物語に集中できなかった。
自分が同じ立場だったら発狂すると思う。
しかし、最初はともかく、本を書き出した時点では、本人自らもっといい方法を提案できたはずなので、現実にはどうだったかというのが気になる。映画的な配慮で割愛したのかな?
そんなことにとらわれずに、人生について考えるのが「正しい」見方なのだろう。
(La Scaphandre et le Papillon, 2007 France, U.S.A.)
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