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2009.04.30

★爽やか

 その昔、「さわやか」というのは秋に使う言葉であって、春は「うららか」というのだと教えていただいたことがある。

 だが、今日のような気持ちよさは、爽やかとしか言いようがない。

 花粉もおさまったというので(ほんとかな)、家中の窓という窓を開けて空気を入れ換えてみた。

 今、特に目や鼻の具合が悪いわけではないので、ほんとにおさまったのかもしれない。

 ゴールデンウィークは、長い間干せなかったもろもろを干したりして、一気に乾かそうと思う。

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2009.04.28

★だって、言い慣れてないんだもん

 夜中のNHKラジオのニュースで、

「今回の鳥インフルエンザの発生によって」

のような発言があり、慌てて「豚インフルエンザ」と言い直していた。

 テレビと違って、誰はばかることなく原稿を読んでいるラジオのアナウンサーが間違えるほど、「鳥インフルエンザ」は身近で、「豚インフルエンザ」は聞いたことがないのである。

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2009.04.27

★豚と地震

 「豚インフルエンザ」って何だよ、っていうのが、ほとんどの人の感想ではないかと思う。

 あれだけ鳥だ鳥だと騒いでいたのに、聞いたこともない「豚インフルエンザ」でアメリカが緊急事態宣言まで出す事態になっている。

 ところが、今回の事態は想定外のできごとなのかと思うと、さにあらず、「専門家」と呼ばれる人たちは異口同音に「私は知ってましたよ」的なコメントを口にする。

 なのに、用意されているワクチンは鳥用ばかりであり、これから豚用を作ろうとすると数か月かかるとか言うのである。

 「知ってた」んなら、そういうことにはならないはずだろう。

 専門家ですらないNHKの解説委員までが知ったような口をきいているのには腹が立った。
 ___

 こういうとき思い出すのは、1995年の阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)のことである。

 あの地震が来るまで、関西に住んでいるほとんどの人は、大地震なんて縁がないと思っていた。

 当時海外に住んでいた関西出身の知人は、「関西で大震災」と聞いて、「関西で地震? そんなもの、騒ぐほどの被害があるわけない」と思って、続報を求めようとすらしなかったそうである。
 遠く離れた故国では、家族・親類・友人・知人がさまざまな被害を受けていたというのに。

 それほどまでに、「関西に大地震はない」という信念は、関西人の中に深く浸透していたのである。

 私の住んでいたマンションのハンドブックには「どのような地震でも倒壊することはありません」と書いてあった(幸い、あの地震では確かに倒壊しなかったけれど、それは立地場所が大阪府北部であったことが最大の理由だと思う)。

 海外で建物や高速道路が倒壊するたびに一般人が目にしたのは、「日本は建築技術が高いので大丈夫」という嘘だった。

 それが、目の前に事実を突きつけられると、多くの「専門家」が手のひらを返したように、
「関西にも大きな地震があること」
「高速道路も高層ビルも倒壊する危険があること」
は、ずっと以前から私は知ってましたよという大合唱になった。地震学者も建築学者も。

 知ってたんなら早く言えよ。
 ___

 いや、もちろん、実際にご存知だった専門家や、警鐘を鳴らそうとしていらした専門家がいらしたことは知っている。

 しかし、その声が一般市民にぜんぜん届いていないということは、そういう専門家が多数派ではなかったり力を持っていなかったりしたということだ。

 専門家の主流派や影響力の大きい人々は、「知らなかった」か「手のひらを返した」のである。

 言うまでもなく、政治家や官僚やマスコミの責任も大きい。
 ___

 豚インフルエンザで、まったく同じ構図が繰り返されているのにはあきれる。

 専門家も政治家も官僚も、知識があったことや落ち度がなかったことを誇示する必要はないから、「これから何ができるのか」を考えて、速やかに実行してほしい。

(もちろん立派な専門家も多い。たとえば、今回の騒ぎ以前から、HxNyのすべての型のインフルエンザウイルスを分離・培養する必要性を唱え、実際に成功した方の記事を以前新聞で読んだ記憶がある。そのような研究は、多くの人命を救うことにもつながるのだ。心からの敬意を表したいと思う。)

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★Just for the record...

 先週の日曜日は真夏、今週は真冬・・・

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2009.04.26

★カワウも風に乗る

 天気予報では風が強いということだった。

 実際、朝起きると、ときおり気紛れに吹く突風で、庭の木が家の壁を叩くほどだった。

 だが、予報では一日曇り、雨は降らないという。

 風の強い日は鳥が飛びたがらない。が、少し迷って出かけることにした。

 高速道では横風も強く、ときおり砂粒が当たって雨のように響く。鳥見の場所に着くと、木々は台風の時のように揺れていた。
 しかも、思いの外、寒い・・・

 さらに、予報は外れ、昼食時には土砂降り。

 それでも、鳥見自体は悪くなかった。珍しくもないツバメだが、長い間水面すれすれ、地上すれすれを乱舞してくれた。
 オオルリの姿と囀り、キビタキの囀り、カワセミの姿と鳴き声・・・

 昼食も屋根の下で幸いだった。昼食時間を少し延ばすと雨も小止みになり、それほど悩まされずにすんだし。

 帰り、高速道路に乗る前、まったく羽ばたかずに風に乗って飛んでいく鳥を見た。
 突風に煽られたりはしながらも、前に向かって進んでいく特殊な凧のような様子で、貧弱な翼に風をはらみながらみごとに飛んでいる。

 せわしなく羽を動かさなければ飛べないはずのカワウだ。

 帰りの高速でもシャワーのような雨が断続的に降りそそいだ。天気予報は進歩してるんだろうか?

 ツバメは空気を自在に操り、カワウすら風に乗る。

 飛行機なら不快に煽られるばかり、車も進路を乱されるばかりである。

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2009.04.25

★新垣結衣の『スマイル』

 縁なきものには興味がないのが常だ。

 フェラーリや豪邸などに真剣に憧れることはない。
 宇宙や南極に行きたいとも思わない。

 ガラパゴス諸島とかなら、行ってみたい気はするのだが、縁がなさそうなので現実的な望みは湧いてこない。

 こういうのは、一種の自己防衛反応だと思う。手の届かないものごとを心の底から望んだりすると、叶わぬ渇望ばかりが膨らむことになるからだ。

 同じ理由で、女優や歌手を好きになったりすることはない。これまで、はっきりと誰かのファンであったことすらない。
 中島みゆきがわずかな例外かもしれないが、ファンを名乗るほどのこともないし、特に女性として見ているわけでもない(いや、十分お綺麗ですけど)。

 しかし・・・

 『スマイル』(TBS金曜ドラマ)に出ている新垣結衣には参った。表情や動きが可愛すぎる。

 ある年齢を超えると絶対に自然には出てこないような愛くるしい動きや表情が次々と現れ、それが大人の女性のものだと思うと、見終わった後に録画を消すのが惜しくなる。

 いやもちろん、演技のために表情を作っているのはわかっている。
 でも、だとしたら大した女優である。『コード・ブルー』(フジテレビ)の時には決して(かどうかは時々しか見なかったので知りませんが)見られなかった表情なのだ(あのドラマは彼女の良さを引き出すのに失敗していたのではないか)。
 
 演技派女優とはとても言えないはずなので、もしかしたら、『スマイル』のヒロインが素の新垣結衣ではないのかと思ってしまう・・・

 アホですね。

 もともと、初めてポッキーのCMを見た時から、私は一瞬で新垣結衣の大ブレイクを予想した(笑)

 2年ほど前だったか、畏友にその旨言うと、「ブレイクなんかしていない」と冷笑されたが、今でも同じことを言うだろうか?
 ___

 私はまだ「新垣結衣のファン」を名乗るほどではない。夢中になってもいないし、恋もしていない。CDもグッズもポスターも何も持っていないし、これから買うつもりもない。

 せいぜい、これからは毎週『スマイル』を録画して見るだけである。

 もっと本気になれたら幸せになれるんだろうなとは思うが、縁のないものにはやはりのめり込めない。

 それでも・・・

 物語から言うと、「スマイル」はむしろ松本潤や中井貴一のそれなのかもしれないが、そんなのはまったく眼中になく、ひたすら新垣結衣の笑顔が気になるばかりだ。

 冤罪とか差別とか、一応社会派っぽいドラマではあるんだけれど・・・

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2009.04.23

★家宅捜索はやり過ぎ

 SMAPのメンバー草なぎ剛(「なぎ」は「弓へんに剪」)氏が、公園で全裸になって奇声を発していたとして逮捕されたという。

 褒められたことではないし、泥酔しているからといって全裸で騒いでいる人がそうそういるとも思えないが(いや、もしかしたら、結構いるけれど、保護されるだけでニュースにならないのかもしれない)、ことさら女性に対して裸になって見せたわけでもなく、単に酔っていただけであることを考えれば、いかにも騒ぎすぎである。

 警察も警察だ。

 服を着なさいと言っても聞き入れなかったというのが事実なら、逮捕自体はやむを得ないかもしれない。

 しかし、この件で家宅捜索まで行ったというのはいかにもやりすぎである。ほとんど人権侵害ではないかと思う。

 芸能人だし、麻薬でも持っているのではないかという憶測からのことだろうが、何か口実があれば無理矢理家宅捜索までしてしまう警察のやり方は、いかにも恐ろしい。
 そもそも、尿から薬物反応は出ていないのだ。

 以前にも、勤めていた学校の卒業式で君が代斉唱の際に起立しないように促そうとした元教諭が、開式前に退席したにもかかわらず、威力業務妨害だとかの嫌疑をかけられて家宅捜索までされたことがある

 その時も今回も、もちろん何も出ない(もちろんと書いたが、家宅捜索されて何も出ないというのは、相当に清廉潔白な人たちかもしれない)。

 こういうのは明らかに警察の汚点だ。

 家宅捜索などというものすごい強硬手段に出るためには、それが必要だと誰もが納得できるような犯罪容疑が不可欠である。

 同じ23日で言えば、大阪市の西淀川区で女の子が行方不明になっている事件で自宅の捜索がなされている。
 公開捜査から2週間、何らかの容疑が濃厚になったために、慎重に判断した上で思い切った決断がなされたものと推察される。

 そういうのではなく、酔って全裸になっていたとか、大人しく何かを呼びかけたとか、その程度のことで、まるで悪質な嫌がらせのように家宅捜索をしたりすると、善良な市民の警察への信頼を失う。

 権力の濫用は厳に慎むべきである。

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2009.04.22

★「高級」回転寿司

 回転寿司で外食してきた。

 行きたくなるぐらい「おいしい」のである。
 何だか騙されているような気もするのだが、息子などは「箸を持つ手がおいしさで震える」とまで言っている。実際、震えているのを目撃したが、あれはわざとなのかな?

 寿司はもちろん、すべて人が握っている。ロボットが整形した寿司飯の上にアルバイト学生が魚を載せているような回転寿司ではない。

 特に、水槽のアジをその場で捌いて握る、アジの一匹握りがおいしい。頭や骨は後で唐揚げの骨煎餅にもしてくれる。
 息子のお気に入りはトロである。ちゃんとした本マグロの大トロ中トロのようで、これも(たぶん)うまい。

 問題は(当然のことながら)値段が高いことである。一皿100円などという皿はひとつもない。最高は860円の皿。

 今夜、息子はあまり遠慮なく、家人は遠慮はないが小食で、私は極力遠慮して食べると、会計は3人で計7千円だった。

 びっくりするほどではないが、回転寿司の値段ではない。

 まあ、回転寿司だと思うからアレなわけで、普通に寿司を食べたと思えばむしろ安いかもしれない。
 だが、この値段なら、おいしいと唸れる江戸前の寿司屋で、安めに抑えて食べることもできるのだ。

 次回は思い切って、唸れる方の寿司屋に行ってみようかと思う。
 息子の手は震えるだろうか。

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★また冤罪

 いえ、和歌山カレー事件の話ではありません。

 1990年に栃木県足利市で4歳の女の子が殺された事件

 最高裁まで争って無期懲役が確定し、現在服役中の受刑者が申し立てていた再審請求の即時抗告審において、有罪の決め手となったDNA鑑定を覆す再鑑定結果が出た。

 検察側・弁護側がそれぞれ推薦する鑑定人の双方が、女の子の着衣に着いていた体液と、受刑者のDNA型が一致しないという判断を下したという。

 この事件では、ずっと冤罪が言われてきた。

 にもかかわらず、逮捕から十数年、無実の受刑者は、ずっと身柄を拘束されたまま、現在では無期懲役囚として「懲」らしめのための労「役」につかされているのである。
 何のために懲らしめられているのか。

 冤罪は、国家による犯罪の最たるものである。

 被告本人や周囲にとってこれほど無念で恐ろしいことはない。

 無実の人に怒りを向けてきた被害者や関係者は、その感情の持って行き場がなくなるばかりでなく、真犯人の追求に費やされるべき労力が、無実の人に罪を着せるために使われていたことを知る。
 そのせいで犯人は野放し、今回の件で言えばすでに時効が成立している。

 「犯人野放し」は、この事件とは直接関係のないわれわれでも、もちろん看過できない。
 ___

 やる気のなかった一審の国選弁護士を一喝して、控訴審から弁護士を引き受けている佐藤博史氏は、「金太郎飴のように、どこを切っても無罪の結論しか出てこない事件だ」とかねてから訴えている。

 その再審請求すら地裁は棄却し、このたびやっと、東京高裁がDNAの再鑑定を認めてくれたのだ。

 東京高裁の英断(というか当然の判断)には敬意を表したいが、無実を示すさまざまな証拠を提示して、精度の低かった当時のDNA鑑定を現在の技術で検証してほしいという希望が、どうして地裁では棄却されたのか。
 どういう結論が出るかは別にして、やってみればいいだけの話なのである。

 穿った見方をすれば、確定判決の誤りが白日の下にさらされるのを避けたかったのかとすら思える。
 ___

 ともあれ、この国の司法制度が、ぎりぎりのところでまだ機能しているのを目にしたことには少しだけ安堵した。

 無実の受刑者が希望を奪われた刑務所で長年にわたって理不尽に懲らしめられ、真犯人は取り逃がし、何より、被害者や関係者が浮かばれない結果となってしまった「国家の犯罪」は残るとしても。

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2009.04.21

★イントゥ・ザ・ワイルド

 優秀な成績で大学を卒業し、ハーバードのロースクールにも行けるだろうという青年が、半ば将来を捨てて、おんぼろの日産チェリーで旅に出る。

 まもなく、車を失い、所持金は燃やし、本格的な放浪の旅を始める。
(後でアルバイトしてお金を稼いだりするぐらいなら、最初から燃やさなければいいのにとは思うんだけど)

 背後には両親の不和が横たわり、経済活動を優先する世間への反発がある。

 純粋と言えば純粋、若気の至りと言えば若気の至りである。

 最後は雪のアラスカで狩りをしたりしながら一人で暮らす。

 雪融けのころ、そこを出ようとするのだが・・・

 実話だというのがすごい。逆にいえば、実話でなかったらこれを映画として成立させるのは難しいような気もする。
 最後に出た、実際にアラスカの「不思議なバス」の前で撮った笑顔の写真がよかった。
 ___

 旅は1990年ごろはじまる。主人公は、私より少しだけ若い世代である。
 そういう人物が、社会を捨てる旅に出て、行き先が国内(+メキシコ少し)だというのに驚いた。

 もし自分が同じような状況であれば、行き先はインドとかアフリカとか南米とかになったと思う。
 違う状況だったのでヨーロッパに行ったけれど。

 アメリカは、国内を放浪するだけで「世界」を擬似体験でき、世捨て人にもなれる広大な国なのだ。

 その広さと懐の深さは、行ってみなければわからない。

(Into the Wild, 2007 U.S.A.)

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2009.04.19

★オオルリ初見

 「今日はオオルリが見られるかも・・・」

 先週はこれに「キビタキ」もくっついていたのだが、案の定というか両方とも見られなかった。

 今日も多分だめだろうと半ば諦めていたのだが、左の崖の方から道を隔てて右の木へ飛んでいった鳥を見ると、鮮やかな濃い瑠璃色の背中。

 みごとなオオルリのオスだ。

 昼食を食べるころまでは初夏の陽気で、「なるほどオオルリは夏の使者だなあ」とか思っていたのだが、その後もぐんぐん気温が上がり、真夏になってしまった。

 昼食後、今度はメスがいるのを教えていただいた。

 オオルリの雌雄の区別を気にしたことがなかったような気がするのだが、メスはシロハラのような灰褐色である。見間違えようがない。
 どうやら、巣が蛇に襲われているような様子だった。まだ抱卵とか子育てとかしていない時期であることを祈る。

 もしかすると、メスを見るのは初めてかもしれない。今まで見たオオルリは、どれも素晴らしい瑠璃色をしていたと思う。
 ___

 帰り、午後4時を過ぎているのに、車外温度計は日蔭でも32℃を記録した。

 季節の歩みが速すぎる。

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2009.04.18

★永遠の20代

 相変わらず Wii Fit でヨガなんかをやっている。200日目を越えた。

 ヨガをやる前に、体重測定とバランス年齢測定があるのだが、今日は、「敏捷性テスト」で28問をクリア。いつも27問止まりだったので、少し嬉しい。

 「基本バランステスト」では、18.5秒ぐらいで、何度目かの「バランス年齢20歳」。「基本バランステスト」の記録は17.5秒ぐらい(訂正:16.82の記録写真がありました)なので、何とかして17秒(訂正:16秒)を切りたい。

 だが、どんなに素晴らしい記録を出しても、バランス年齢は20歳未満にはならないようだ。

 だいたい20代後半、ときどき30代前半というあたりで落ち着いてきた。実年齢は否応なく増えていくので、バランス年齢では、このまま永遠の20代を続けていきたい。

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2009.04.14

★あやうく冤罪

 証拠なく痴漢の汚名を受けていた防衛医科大学の教授(この事件のために休職中)に対し、最高裁判所が無罪の判決を出した。
 最高裁が事実認定にまで踏み込んで逆転判決を出すのは極めて異例のことだという。

 一審二審の判決は、懲役1年10か月の実刑!(無実を訴えると「反省していないから厳罰」という奇妙なことになってしまうからだろう)だし、最高裁の判決も3対2の多数決で決まったということだから、教授は紙一重のところで刑務所での服役を免れたことになる。

 有罪なら、痴漢の汚名をきせられて、仕事は懲戒解雇、退職金も年金も?なくなり、警察や検察や裁判所を恨みながら、失意の刑務所で「懲」らしめのための「役」務を強制されたことになる。
 出てきてからの人生だってどんなものになるか・・・

 それが地獄でなくてなんであろう。

 そして、ほんとうに瀬戸際のところで地獄から日常へ帰還しても、待っているのは天国ではない。

 こうして書いている私ですら、教授がほんとうに「無実」かどうか知る術はないと思ってしまうのだ。
 「怪しい」と思っている人だってたくさんいるだろう。

 だが、そもそも警察が捕まえなければ、検察が起訴しなければ、一審二審が有罪判決を下さなければ、この教授が無実かどうかとか怪しいかどうかなんて、ほとんど誰も、考えも想像もしないのだ。

 もともとなんら証拠はない。

 にもかかわらず、被害者の証言だけで逮捕したり起訴したり有罪判決を書けたりするということ自体が信じられない。
 そんなことが可能なら、気に入らないと思った男は痴漢にしてしまうのが一番だということになってしまうではないか。
 現実に、電車内での携帯電話の使用を注意され、注意した男性を痴漢に仕立て上げた女がいた。
 初めからお金を脅し取る目的で、無実の男性を痴漢にしたカップルもいた。

 なんの証拠もないのに(仮にあってもでっちあげかもしれないのに)、疑われた事実は残り、法制度からは決して「無実」だとは言ってもらえない。たとえ無罪であっても。

 心の底から恐怖がこみ上げてくる。

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★園芸日誌

 久しぶりに、意識して種を植えた。

 トマトとパプリカ。

 どうせなら収穫の楽しみがあるものにしようという動機である。だがまあ、実などならなくても、成長すれば楽しいだろうと思う。

 ところが、いつ植えたのかも忘れそうになるぐらいなのに(3週間ぐらい前かな)、なかなか芽が出ない。ずっと雨が降っていないのに、水やりをさぼりがちだったからだろうか。

 そう思って反省し、なるべく毎日水をやるようにしていると、昨夕、初めて芽が顔を出しているのに気づいた(因果関係不明)。
 万歳。

 今朝はもう、2階から見下ろしても見えるほどになった。

 折からの恵みの雨で、水やりもさぼれる。
 ___

 玄関先のブドウも、いったん出た新芽が枯れてしまったというので、慌てて水をやる。その甲斐あってか、今日見ると、新たな新芽が数個出ていた。

 ブドウは一昨年初めて実がなり、かなり楽しめたのに、昨年はぜんぜんだめだった。がんばって葡萄棚?まで製作したのに恩知らずな奴である。
 今年は当たり年になるのではないかと期待している。

 相変わらず、肥料も水もほとんどやらず、勝手に育つに任せているので、都合のいい話だけれど。

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2009.04.13

★パンとスープ

 以前、スープなどというものは、コース料理の添え物ぐらいに思っていた。単品で600円とか1200円とか書いてあると、そんな値段でスープなんかを注文する人がいるなんて、とても信じられなかった。

 パンも添え物だった。

 実際、フランス料理におけるパンの存在は、お皿に残ったソースを綺麗に食べるためだというのを、クイズ番組か何かでやっていた。
 第一、ほとんどの店でおかわり自由かつ無料だ。

 ところが・・・

 この辺で一番おいしいと思えるフランス料理の店でコースを食べると、中でも一番素晴らしくて印象に残るのはパンなのである。

 毎回(といっても年に1回ぐらいしか行かないが)、「お料理はいかがでしたか」と聞かれるのだが、いつも、「パンが殊のほか素晴らしかった」と返事したい誘惑に駆られる。
 一番安いコースしか注文しないせいもあるのかもしれないが、他の料理の印象など、パンの前にはどこかへ吹き飛んでしまう。

 あのパンは、私の知る限り、他の店では食べられない。

 まあ、焼きたてのパンを出す店自体が少ないのだから仕方がない。
 ご飯の炊きたてがおいしいのと同様、パンも焼きたて(トースターで、ではありません、念のため)がおいしくて、棚に並べて売っている段階になると、もうだめなのだ。
 パン屋から買ってきたようなパンや事前に焼いておいたようなパンでは、あのおいしさは味わえない。

 一方、スープは、どこで食べてもだいたいおいしい。

 以前スープを軽視していた理由は、おそらく私にスープの味がわからなかったことが一因だろう。
 最近は、スープの味で店の善し悪しが判断できるような気になってきた。

 先日、チェーン店らしき安めの洋食屋に入って、出てきたスープが結構おいしかったのに戸惑ったが、そういうのはあくまで例外である。
 あのスープはもしかしてちゃんと作っているのだろうか?

 土曜日に食べた店もスープが一番おいしかった。もちろん、他の料理だって悪くなかったんだけれど、パンはだめだった。
 ___

 客に「パンがおいしかった」とか「スープがおいしかった」とか言われたら、どんな感じがするんだろう?

 教えてください、シェフの皆さま(読んでらっしゃらないでしょうね)。

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2009.04.11

★下品な声楽家

 3月のアニバーサリーに何もできなかったのだが、ちょっと落ち着いてきたのでフレンチでも食べようということになった。

 昼食で何度か使ったことのある、ヨーロッパのしゃれた一軒屋風のレストランに電話。

 昼の11時ごろだったのだが、電話に出ないという。

 「また、つぶれてるんじゃない?」と家人。

 まさか、あそこはつぶれたりしない。営業時間になるまで電話に出ないとか、そういうことなんじゃないだろうか。

 とかいいながらネットで調べると、「ただいま休業中です」とのこと。

 うーん、しかし。

 オーナーシェフの挨拶を読んでも、納得できない。第一、たくさんいた従業員は全員解雇か?

 無責任な客から見ると、店を閉める理由なんて何もないと思うんだけど、どうしたんだろう。

 わざわざ建てたというあのプチ・シャトーのような建物はどうなるのか。

 家人は1度しか行ったことがないというのだが、私は数回ある。
 いい雰囲気の広い空間で食事ができるのに、ランチに関していえば高くなく(今見ると少し値上がりしていたが)、ちょっと人を誘ったりするのにちょうどいいのだ。

 あそこを失うと、この辺で代わる場所はないという気がする。残念だ。
 ___

 残念がっていても仕方がないので、前からちょっと気になっていた店に予約を取って出かける。

 店よりも料理よりも、下品な客で印象に残る夜となった。

 その客は、最初カウンターに座っていたのだが、姿形は見えなかった。けれでも、とにかく声が大きくて下品なので、どんな「オバハン」なのだろうと思っていた。

 ところが、料理がメインにかかるころ、隣のテーブルが空いて、そこへ移動してきた。

 声の主は、綺麗に着飾った、30前と思しき「女の子」と言ってもいいような人だったので驚いた。

 さっきにもまして話が良く聞こえる。いや、聞こえるなんてものではない。自分たちの家族同士の会話より、よほど耳に飛び込んでくる。
 ワインが相当入っているという事情もあるにせよ、相変わらず下品だ。

 声だって、ヒキガエルを轢き殺したような感じなのだが、職業は声楽家らしい。「先生」と呼ばれてもいる。

 こんなに着飾ったワイン通の若い「声楽家」が、同時にこれほど下品でエラソーでもあることができるという事実に、ちょっとくらくらした。

 「チーズがないのがこの店の唯一の欠点や」という発言や、シェフに注文をつけたりする様子を見ていると、どう見ても常連らしいのだが、会話の中でソムリエールが「お目にかかるのは初めてですね。お噂はかねがね・・・」というと、「どんな噂やねん?」と返している。

 さて、この問いにどう返事するのかと固唾をのんで見守っていると、さすが客商売、すかさず、

 「ワインのお好きなとっても楽しい方だと伺っております」

 参りました。

 息子が後で、「酒癖の悪い、めっちゃうるさくて下品な人やという噂とか、ほんまのこと言うたらどうなってたんやろ?」というので、「修羅場やな」と答えておいた。

 店でも料理でもなく、下品な常連の芸術家の記憶とともに覚えられるレストランも可哀想である。

 もう1度ぐらいは出かけずばなるまい。

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2009.04.09

★幸福

 幼い子ども2人と愛する妻に恵まれ、理解ある愛人まで手に入れて「幸福」に浸る男。

 嘘はつきたくないと、妻も愛していると愛人に語って受け入れられる。

 幸せのあまり、その嬉しさを妻にまで語ってしまい・・・
 ___

 全編、モーツアルトの音楽が流れる中で印象派の絵画風に進み、悲劇を経ても、幸せな家族は形を変えて続いていく。

 不思議な映画だ。

(Le Bonheur, 1964 France)

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2009.04.08

★アリスの恋

 とりあえず、エントリに。この後、何も書かないかも。
 ___

 マーティン・スコセッシ監督なんですね。この2年後、『タクシー・ドライバー』でブレイクしたとか、そういう中に位置づけてみるとちょっとわかる気がします。

(Alice Doesn't Live Here Anymore, 1974 U.S.A.)

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2009.04.07

★本格的に春

Dsc05342_vga 暖かい。車の中は暑い。

 日曜日は風も強くて寒かったのに、月曜日は暖かく暑くなり、今日はそれにもまして・・・

 窓を開けると排ガスとホコリと花粉なので、日中の車はエアコンなしでは苦しくなってきた。

 ちょっとブレザーとかスーツとかを着なければいけなかったのだが、春物なんか持ってないし、頭の中がまだ冬なので、暖かそうなブレザーを着ていく。この冬はそれしか出してないのだ。

 日が落ちるまではさすがに暑かった。まあ、暑い時は脱いでたけど。

 この辺のソメイヨシノもほぼ満開になり、まさに春爛漫・・・

 私のようなものにも、何かが始まる季節なのが感じられる。

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★予行演習

 日曜日、仕事が山積しているからと渋る家人を連れて、ひと日、東近江に遊んだ。

 目的地は五箇荘。市町村合併で今は東近江市ということになっているそうだ。
 近江商人の屋敷などが残る街並みがあるという。

 なるほど、ごく狭い範囲ではあるが、往時を偲ばせる建物が残っている。

 一応は観光地のようであるが、店らしき店は2軒のうどん(&そば)屋と1軒のお土産屋兼喫茶店のみ。
 中を覗いて入りたいと思った、おはぎなどを食べられる茶店は、行楽シーズンの日曜日だというのに閉まっていた。
 おそらくはもうやっていないのだろう。それとも、ゴールデンウィークだけ開いたりするのだろうか。

 観光客は全部で20人ぐらいかという風情。時間がゆったりと流れる別世界である。

 風も強く寒かったし、春らしい花にも乏しかったが、しばし世俗の憂さを忘れることもできた(行き帰りの車の中は憂さばかりだったけれど)。

 珍しく、息子が一緒に行かないというので、夫婦ふたりで出かけた。さすがの息子も高二になると、今後こういうことが増えるかもしれない。

 まだまだ早いが、何だか老後の予行演習をしているような気分になった。

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2009.04.04

★誤報で「避難」

 日本政府が「北朝鮮からの飛翔体」に関する誤報を出したため、秋田市の小学校で野球の準備をしていた子どもたち20人が体育館へ避難する騒ぎがあったという(朝日新聞)。

 どこに落ちてくるかわからないものに対して、どう移動すれば「避難」したことになるのだろう?

 弾頭なんかはついていないにしても、超高速の落下物だ。シェルターにでも入らない限り、どこにいたって危険度はそれほど変わらないだろうし、体育館なんかに入ったら、野外にいるよりもかえって危ないかもしれない。

 第一、そこでじっとしているところへ落ちてくる確率は、一斉に避難しようとして混乱し、転んで頭を打ったりして死ぬ確率より明らかに低いと思うんだけど(もちろん厳密な計算はできませんが)。

 避難を指示したのはラジオを聞いていた親だという。

 マスコミだって、ちゃんと見聞すればまっとうなことも言っている。変に踊らされないで冷静でありたい。

 まあ、子どもたちにはいい?思い出になるかもしれないけれど。

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★「発射、政府が誤発表 日本政府が訂正」

 北朝鮮によるロケット(=ミサイル)発射を日本政府が発表し、5分後に間違いでしたと訂正したという(asahi.com)。

 撃ったかどうかもわからないような「ミサイル」を、はたして「迎撃」できるのであろうか。

 マスコミまで含めた一連の「騒ぎすぎ」に辟易していたが、間抜けなオチまでついておめでたいことである。

 報道の中で、「自衛隊の迎撃ミサイルが実戦配備されるのは初めて」という表現を耳にしていた(旧日本軍も実用に供するミサイルは持っていなかったので、ミサイルを実戦配備するのは日本の歴史始まって以来ということになる)。
 そりゃそうだろう。自衛隊がミサイルを「実戦配備」するなんて、そんな物騒な話がそうそうあっては困る。

 でも、その言葉に従うと、今日は「実戦」の日なんですね・・・

 日本政府が言っているのは、「打ち上げに失敗して破片等が日本の領土に落下してくる場合のみ、危険防止のために破壊(迎撃)する」であるにもかかわらず、むしろマスコミが危険や不安を煽っておもしろがっているように見える。

 その報道を見た人たちも、わけもわからず不安だ不安だと口にする。

 「日常生活をふつうにお過ごしください」って、そんなの、当たり前ではないか。

 今回の騒動の第一義は、マスコミの中では「視聴率を稼げるイベント」になってしまっているのだろうと思う。

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2009.04.02

★定額給付金申請

 「1万4千円払ったら、1万2千円上げるよ」

 という感じの、定額給付金。

 天下の愚策だとは思うのだが、1万4千円払っているのにやらずぶったくりにされてしまうのも変な話なので、辞退はせず「申請」して受け取ることにする。

 思ったより早く、今日、「申請書」が届いた。工夫のあとが見えるし、わかりやすくするためだろう、綺麗なカラー印刷なのだが、それでまた余計な費用がかかっている。

 申請には受け取り用の振込口座名や番号を書くだけではなく、通帳かキャッシュカードをコピーして貼り付けなければならず、めんどくさい。
 日本中でこれをやっているとすると、コピー代だけでも数億円が無駄になる計算だ。その分、「経済効果」はあるわけだけれど。

 だがまあ、市も頭をひねったのだろう。口座番号にミスがあったりすると(必ずある。下手をすると5%以上とかかな)事務作業がさらに煩雑になってコストがかかるので、書かせるだけでは満足せず、コピーをつけさせようというのだろう。
 それでまた、「何でコピーなんかして貼り付けなあかんねん。めんどくさい」という苦情の電話を数十件ぐらいは受けることになるのではあるまいか。

 うちの世帯主は家人なので、家人の口座に家族3人分が振り込まれることになる。4万4千円。

 口座に振り込まれたら、ただの数字だ。
 いや、最近は金銭の出納を細かく見ることもしないので(以前は見ていたのだが、間違いを見つけたことがないから)、振り込まれたのに気づかず、ただの数字にすらならないかもしれない。

 このお金が入ったから何か買おうとかどこかへ行こうとかいうことも一切ない。

 5万円払ってめんどくさい手続きをして4万4千円振り込んでもらったのと同じことである。

 「生活支援」や「経済効果」としての意味があることを祈る(いや、ほんとに)。
 ___

 追記1:
 振り込み用口座のない人は、免許証とかパスポートのコピーを貼れと書いてあるのだが、パスポートを持っていて銀行口座を持っていない人がいるだろうか。

 追記2:
 短期滞在以外で合法的に日本にいる外国人にも支給されるのだが、案内は日本語だけのようだ。
 市町村役場から突然「お金を上げるよ」という書類が読めない言語で送られてきてわけがわからず、もらい損ねる人が15%ぐらいはいるのではないだろうか。近くに日本語の不自由な人がいたら、ぜひ教えてあげてください。
 「日本政府はなんて素晴らしいんだ。私たちにお金をくれるなんて」と思ってもらえればありがたいんだけど、外国人だってほとんどの人にとっては「1万4千円払って1万2千円もらう」のに変わりはないんですよね。

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★カバンと万年筆

 特に意識して新年度からというわけでもないのだが、通販で買ったカバンが3月31日に届き、万年筆が4月1日に届いた。

 2009年度は、日常的に使う品にこの2つが加わる。

 カバンはナイロン製だがやや高め、万年筆はわりと安いものだ。

 カバンは色もデザインも無骨でオシャレとはほど遠いのだが、旅行に使うキャリーオンの中型バッグのハンドルに取り付けられるようになっているため、ふだんだけではなく、旅行の時も便利である。
 まだ2日しか使っていないが、機能的で使い勝手も良い。

 万年筆はまあまあのデザインと色遣い。

 愛用していたスターバックスの帆布?トートは、毎日の使用からは引退する。
 このトート、デザインも悪くないし、数年にわたって毎日のように使っていたのにぜんぜん傷んでいないように見える。案外、優れものかも。

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2009.04.01

★ともかく新年度

 何も変わりませんが、とにもかくにも新年度。

 今日は特に事件もなく、平穏に終わりました。

 嵐や雷が、何だか新鮮で嫌ではありません。

 あ、そうそう、一番良く行くスーパーが、まもなく閉店してしまいます。仕事帰りにお使いを頼まれて寄ったので知りました。

 店員のうち、半分ぐらいの顔は覚えています。みなさん、ちゃんと新しい職場があるんでしょうか。

 平穏無事のありがたみを噛みしめなければいけませんね・・・

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