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2009.11.30

●天災は・・・

 職場で打ち合わせ中、机の上のカバンの中にある携帯が震えた。

 私の携帯に電話がかかってくることはほぼない。「またソフトバンクからのお知らせメールかな?」と思った。
 気のおけない相手だったので、「ごめんね」と断って携帯を見る。珍しく、知らない番号から着信している。留守電になりそうだったので、放置して打ち合わせに戻った。
 どうせ間違い電話か何かだろう。

 数分後、また震えた。何だか気になって、警戒しながら電話に出ると、息子の担任の先生からで、息子が階段から落ちて歯を折ったという。

 家族や親戚で今まで歯を折ったりした者はいない。私の中では、骨折よりも重傷である。しかも、「階段」って・・・
 歯だけで済んでいるのか、頭を打ったりはしていないのかと気になる。

 手近にあったコンピュータでかかりつけの歯科医の番号を調べ、「診察時間外になるが、今から診ていただけるか」と問い合わせ、幸い診てもらえることになった。

 ちょうど終わりかけていた打ち合わせを切り上げ、自転車を飛ばして家まで帰り、保険証と診察券を持って車で学校へ迎えに行く。
 こちらから折り返し電話した際、保健室の先生の話では、歯以外は大丈夫そうな話だった。

 それにしても、階段から落ちて何で前歯なんか折るのだ? 私の頭の中では、階段から転げ落ちていって顔面を強打する動きしか思い浮かばなかった。

 が、確かに口の周り以外は大丈夫そうな息子と話をするうち、階段を登っている際に足を踏み外して顔面を打ち付けたことがわかった。
 歯は確かに大きく欠けているものの、それならば大事になることはなさそうである。

 でも、どうして咄嗟に手が出なかったんだろう? ポケットに手を入れていたわけでもないという。
 ___

 約束の時間の10分ほど前に駆け込んだ歯科医には女性が2人いたが、何も聞いておらず、午前の診察は終わったので先生も不在だとのこと。

 狐につままれたみたいである。
 確かにいつもの歯科医に電話して、歯が折れた旨を話し、「わかりました来て下さい」ということになっていたのである。
 だが、押し問答しても仕方がない。いずれにせよ、先生は不在で午後の診察開始までは戻らないというのだ。氷囊を口元に当てて冷やし続けている息子は不憫だが、幸い、一刻を争うような状況でもなさそうである。

 医院のすぐ外で、携帯に残っている発信記録に電話すると、やはり、電話に出た女性は目の前のその医院を名乗る。今、「何も聞いていない」といった女性が出ているのだろうか?
 その蓋然性は低いと思い、「すみません、どこの○○歯科ですか?」と聞くと、同じ市内の別の場所にある医院なのであった。平謝りに謝ってキャンセルする。

 冷静なつもりだったのだが、やはり慌てていたのだろう。市町村名と医院名を入れたネット検索でトップヒットになった別の歯科医に電話していたのだ。何とかコーポ1Fみたいな所在地も、かかりつけとそっくりなので、間違った思い込みが生じたのである。
 そもそも、ネットで検索なんかしなくても、携帯にはかかりつけの歯科医の番号が入っている。携帯を使う習慣がないものだから、思いつかなかった。
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 結局、2〜3時間待って、午後からの診察に行くことにした。

 診察してレントゲンを撮って、「腫れもあるし感染も怖いので、今日のところは触らないで落ち着くのを待ってから処置を考えましょう」ということになる。
 抗生物質と消炎剤と痛み止めに加え、歯磨きができないということで含嗽剤をもらって帰宅。

 次の検診日が近かったので、私もついでに診てもらった。異状なし。
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 前歯のことなので、審美的にも問題ないのを入れてもらおうと思っているのだが、ネットで調べたところ、どうかすると10万とか20万とかになるようだ。
 それは諦めるにしても、「とにかくこれがいちばんいい」といったようなものはなく、高額の素材でも一長一短であるらしい。

 まだ耳も治っていないのに、今度は歯・・・

 天災は、忘れないうちにやってきてしまうのである。

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●町家の案山子めぐり@奈良県高市郡高取町

 もう明日、いや、日付変わって今日で終わってしまうので、今さらここで紹介してもお役に立てないのだが・・・

 奈良県高市郡高取町は、土佐街道と呼ばれる通りに並ぶ古い街並みで有名である。近くには西国第六番の壺阪寺があり、山の上には日本一の山城だったという高取城の石垣が残る。

 だが、ここもやはり、少子高齢化と過疎化に悩んでいる。大阪市内まで電車でも車でも1時間ちょっとで行けるのに、だ。

Img_4780_32 少しでも町おこしになるならと有志7〜8人が立ち上がり、周囲の人を巻き込んで協力を得ながら、11月の1か月間、「町家の案山子めぐり」が開催されている。

 案山子もさることながら、古い家が残る街並みがいいし、何より、そこここで町の人のお話が伺えるのがいい。

 偶然にも助けられて、93歳になるとおっしゃる助産婦の方ともお話しすることができた。年代物の「助産婦」の看板に見とれていると、ちょうどご本人が帰っていらしたのである。
 取り上げた赤ん坊は1万人!を超えるという。1935(昭和10)年からこの地で暮らしてらっしゃるということだった。現在でも、育児のアドバイスなんかに関しては現役なのだそうだ。
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 天候には恵まれなかったが、雨にも降られぬ紅葉の土曜日に、人出はごくまばらだった。

 案山子めぐりは今年が初めてだということだが、「町家の雛めぐり」は既に3回の実績がある。来年は平城遷都から1300年、おそらくは、雛も案山子も今年以上に盛り上がるだろう。

 いずれにせよ、当事者たちが楽しめるイベントになっていることが何よりだと思う。
 観光客の多寡にかかわらず。

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2009.11.28

●ダイヤモンド・ラッシュ

 名作。
 しかも、デミ・ムーアとマイケル・ケイン。これでも劇場未公開なのか・・・

 DVDで鑑賞できる幸運?を感謝すべきなのかもしれない。
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 ツタヤ・ディスカスのジャンル分けが「アクション」となっているが、それはあんまりである。見る気をなくすところだったが、デミ・ムーアとマイケル・ケインの名前に惹かれて借りてよかった。

 社会派の味が入ったクライムサスペンスというあたりが正しい分類だろう。

 冒頭シーンでのミスリーディングな情報と、ダイヤを盗む際のご都合主義的な偶然がなければ、それこそ Flawless な映画だと思う。

 これが実話を元にしているというのがちょっと信じられない。どこまでが実話なんだろう?

(追記:日本語サイトではあちこちに「実話」の語があるのだが、映画のプレスリリースを読むと、はっきり、
This film and all the characters and events depicted herein are entirely fictional.
Any similarities to any person, living or dead, or any actual events are purely coincidental.
と書いてある。「この映画はフィクションであり・・・」というあれだ。実話を元にしているというのは何かの間違いかもしれない。ただ、現在テレビ放映中の『不毛地帯』にも同じ断りがあるが、実話を元にしているというのは周知の事実である。この映画の実際のところはどうなんだろう?)

(Flawless, 2008 U.K., Luxembourg)

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2009.11.25

●消える現金

 毎月だいたい、20万円の現金を銀行から降ろしてくる。そして、それはちょうどひと月経つころにきれいになくなる。これまで何年間にもわたってそれを繰り返してきた。

 年度初めの税金だとか、車の車検だとか旅行だとかいう費用は別だ。
 電気・ガス・水道・電話・ネット代は口座振替かカード決済。私のガソリン代もそうだし、本代もほとんどそうだ。
 息子の学費は別口座から落ちる。
 家人によると、最近はスーパーでの買い物でもカードを使うこともあるという。

 まがりなりにも一家を構えているのだから、毎月20万円ぐらい現金を使うのは普通かと漫然と思っていた。だが、考えてみれば、毎週5万円、毎日7千円である。

 洗い物をしながらふとそれに気づき、何にお金を使っているのか記憶をたどって洗い出してみようとした。もちろん、家人も一緒にである。

 結論は「食べるもんぐらいやね」ということになった。あとは新聞代か。
 その「食べるもん」すら、有機系食材の宅配をしてもらっていて、米や野菜や果物や牛乳やヨーグルト、卵から肉(牛肉以外)まで、別枠で口座から落ちている。現金は使っていない。
 そして、3人ともやせている。

 であれば、毎日平均7千円、毎週5万円も、いったい何に使っているのだ?

 週末にスーパーに行っても、使うのはせいぜい1万円弱である。梨や桃や葡萄や苺を買うのでも、400円以上のものは滅多に買わないし、500円以上となるとほぼ買わない。

 けれど、毎日7千円も使っているのであれば、毎日そこそこの外食をしても大丈夫だということになる。
 ___

 うちはほとんどモノを買わない家族だ。

 私は毎日家と職場を往復しているだけで、使うのは昼飯代ぐらいである。
 家人も同様で、昼飯代すら使わない。ガソリン代は月3000円程度。
 息子がバスで学校に行くと1日あたり420円使う。昼飯代は滅多に使わない。

 と考えると、犯人がいないのである。

 仮説1:家人がこっそり何かに使うか貯め込んでいる。
 仮説2:息子がこっそり何かに使うか貯め込んでいる。
 仮説3:毎月定期的に泥棒に入られている。
 仮説4:なんやかやで結局それくらい使っている。

 それぐらいしか思いつかない。そして、仮説の1〜3の可能性は限りなくゼロに近いのだ。

 とすれば、やはり、4ということになる。

 それにしても、毎週現金で5万円・・・ ありえないと思うのだが、そのことに何年もの間気づかなかったのもまた、ありえないと思う。

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2009.11.23

●誰が電気自動車を殺したか?

 たとえばマイケル・ムーアが製作・監督していれば、もっとセンセーショナルでおもしろいドキュメンタリーになったと思う。

 だが、この映画は、眉に唾をつけて見なくていいし、十分おもしろい。

 こんなことがあったなんて、迂闊にもまったく知らなかった。街頭インタビューされる人たちが口々に語るように、アメリカに住んでいてすらわからなかったのだから、当然かもしれないとも思う。
 でもやはり、うまく伝えなかったマスコミの責任も大きいのではないか。

 メディアに洗脳されて、水素を利用した燃料電池車が次世代の本命だと思い続けてきた。
 しかし、まもなく2010年、もう量産車が路上を走っていてもいいころなのに、いっこうにその気配がない。おそらくは、2020年になってもそう変わらないのではないだろうか。

 この映画で逆洗脳されたわけではないけれど、考えてみれば水素を使うというのはデメリットが大きすぎることに気づく。
 自分たちの利益と販売網を守りたいために、石油会社が後押ししているというのも、容易に想像できる。

 まもなく実用化されるプラグインハイブリッド、そして、ハイブリッドですらないプラグイン電気自動車が、おそらくは次の本命となるのだろう。

 その「未来の車」たるプラグイン電気自動車が、すでに10年以上前、実際にアメリカの路上を走り、トム・ハンクスやメル・ギブソンを始めとするユーザたちに愛されていたという事実には驚くし、それを自分が知らなかったことにも驚かざるをえない。

 今の車にできるだけ長く乗り続けたいと思う。次に買う車は、一度(正確には二度らしいが)殺されてから甦った、プラグイン電気自動車になることを願いつつ・・・

(Who Killed the Electric Car?, 2006 U.S.A.)

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2009.11.22

●最高の人生

 邦題が何のことやらわからない。だれがつけたんだろう?

 モーガン・フリーマン、ホリー・ハンター、キルスティン・ダンスト、ビリー・ボブ・ソーントン。

 なのに、劇場公開されていなかったらしい。もう驚かないけど。

 でも、そのせいで、彼/女らのフィルモグラフィーをネットで見ると、ことごとくこの映画が無視されている(日本語サイトの話)。何だかなあ、と思う。

 贖罪、がテーマだと思うがよくわからない。あるいは原題通り、軽挙妄動、がテーマなのだろうか。
 私のいう「文学作品」だが、退屈せずに見られる。

(Levity, 2002 U.S.A.)

 ※「最高の人生」と「モーガン・フリーマン」で検索すると、別の有名な映画「最高の人生の見つけ方」ばかりがヒットしてくる。まさかとは思うが、後者と絡ませることを狙った邦題なのだろうか。だとすればあまりにもひどい。

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2009.11.21

●「遺体から脂肪取り出し化粧品に? ペルーで大量殺人か」

 「遺体から脂肪取り出し化粧品に? ペルーで大量殺人か」(asahi.com)

 何でも、「脂肪1リットルあたり1万5千ドル(133万円)で欧州の化粧品製造会社に売りさばいていた」(同)というのだが、死体から取った脂肪がそんな値段で売れるなら、そんな輩も出てくるだろうことは容易に想像される。
 牛や豚の脂肪ではダメなのだろうか? だとすれば、ヒトの脂肪だとわかって買っていたのか?

 欧米(特に米)によくいる、すごく太った人を一人殺せば、7千万円とかになるのではないか。対象は誰でもいいのだから、保険金殺人よりもアシがつきにくい。
 「被害者は60人にのぼる」というから、数十億円を荒稼ぎしたのだろうか。

 それにしても60人・・・

 それを買った化粧品会社があり、それを使った人々がいると思うと・・・

(後記:この事件、警察の不正から目を逸らすための、警察によるでっち上げだった可能性が高いそうです(2009.12.3日付asahi.com)。ヒトの脂肪が高額で取引されるなんてありえないという専門家からの指摘があり、発覚したようです。やはりというか、そんなものがそんな金額で売れるわけはないんですね・・・
 でも、だとしたら、そんなすぐばれるような嘘をでっちあげる警察も相当なものですよね。人のことは言えませんが、なんて頭が悪いんだろう・・・)

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2009.11.20

●「自民、田母神氏に参院選出馬を打診 本人は拒否」

 「自民、田母神氏に参院選出馬を打診 本人は拒否」だそうである(asahi.com)。

 田母神俊雄・元航空幕僚長といえば、不穏当な問題発言がもとで、当の自民党政権が更迭した人物である。
 現在は身軽になったためか、日本全国で気軽に核武装論を展開している。

 自らがクビにした人物を、国会議員にしようというのか・・・

 「野党に転落した自民党は参院選の目玉候補探しに躍起になって」いるのだそうだが(同)、こういうのをまさに「なりふりかまわず」というのだろう。

 そういう節操のなさが先の大敗につながったのかもしれないと、少しは考えてみてほしいものである。

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2009.11.13

●「軽い怪我をしました」

 ニュースで毎日のように聞く表現に、「〜人が軽い怪我をしました」というのがある。
 通常は気にもとめない。

 「〜人が腕を骨折するなど重傷」でも、それほど気にすることはない。
 ___

 昨日の朝、洗濯物を干していてベランダと室内を往復する際、サッシ戸の端で膝をしたたか打った。
 思わず叫んでうずくまるぐらいの痛みで、1分ほどはまともに立てなかった。

 それでも、夕刻には、「よく見れば青くなってるかな」程度になり、今日はもう何ともなくなっている。

 要するに、「軽い怪我」すらしていない、ということだ。

 他人の痛みはわからない。久しぶりにそのことを思い出させてくれたとしたら、あの痛みも無駄ではなかったかもしれない。

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2009.11.09

●小型車のいない国

 ソウルを走っている車を眺めていて、違和感を持った。

 それがなぜだかはわからない。おそらく、色々な要素が絡み合っているのだろうと思う。

 車の色なんかは、日本に近い。白い車が一番多く、次はシルバーだろうか。
 どの車も小綺麗で、古い車はほとんど走っていない。
 いわゆる「ワンボックス」を見かけないのは日本と大きく異なる。もっとも、あのタイプの車はガラパゴス的に日本で流行っているだけなので、それはまあ当然だろう。

 一つ思ったのは、小さい車がほとんどないことである。車ばかり見ていたわけではないが、はっきり小型車だなと思ったのはたった1台であった。

 新車販売台数の4割を軽自動車が占める日本と比べると、路上をぱっと見るだけで小さい車がいないことに気がつく。
 いや、軽自動車もガラパゴスなので、かの国に軽自動車がないことを言っているのではない。そうではなくて、フィットとかマーチとか、ルポとかポロとか、206とかC3とかのことである。
 いや、それより大きい、往年のカローラとかサニーとかみたいな車もほとんどない。バスやトラックを別にすれば、走っているのは「中型セダン」みたいな車ばかりである。

 輸入車は、メルセデスだってBMWだってアウディだって走っている。だが、それらはEクラスであり5シリーズであり、A6であって、Cだの3だのA4だのは、ついに1台も見なかった。まして、Aだの1だのA3だのにおいてをや、である。

 これはどうしてなんだろう?

 日本と違って、どんな車でも税金は一律とか、小型輸入車の関税が特に高いとかいうような事情があるのだろうか。それにしたって、都会で大きい車は取り回しが悪いし、燃費だって余計にかかるはずだ。

 私の勝手な想像にすぎないが、クルマがまだ(というべきか)強烈なステータスシンボルとして機能しているのではないかと思った。

 ドイツ車を例に取ると、日本で圧倒的に売れているのはもちろん、Cであり3でありA4だ(調べたわけではない)。おそらくヨーロッパでもそうだろう(アメリカは違うのかな?)。
 しかし、そんなクルマではステータスを誇示できないので、さらに高価なグレードを買いたがるのではないだろうか。
 あるいはまた、「小ベンツ」あたりに手が届く層がまだ薄いのかもしれない。もっと金持ちはけっこういるんだろうけれど。
 ___

 数年前、韓国人の大学教授が「韓国はまだ発展途上国だと思われてますから」と皮肉を込めておっしゃっていた。ご本人はもちろん、韓国は先進国だという強烈な自負をお持ちだった。

 ソウルを歩いているとそこここで昔の面影を目にするものの、韓国は実際、先進国にしか見えない。
 また、風景からはわからないが、たとえば、インターネットへのブロードバンド接続率などは、黎明期から一貫して世界トップ(レベル)であり、日本は常に後塵を拝している。

 だが、先進国「らしく」なったなあと思うのは、おそらく、ポロやルポや Mini やA3や206やC3(や韓国産の小型車)が街に目立つようになったときではないだろうか。

 たまにフェラーリが走っているより、その方がたぶん、重要なんだろうと思う。

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2009.11.08

●どんでん返しもほどほどに

 24(Twenty Four)を見ている。シーズンいくつだっけ?

 そろそろ終盤にかかり、またも新たなどんでん返しが来た。

 死んだはずの者が生き返ったり、味方が敵になったり、敵が味方になったりと、どんでん返しはいいのだが、もはやそれ自体が目的になっている感があり、ちょっといただけない。

 こんな調子では、最後のどんでん返しは、

 「実は、ジャック・バウアーこそ、最大最悪のテロリストだった!!」

なんてことになりかねない。

 まあ、それはないと思うけど。

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2009.11.07

●地下鉄でワンセグ

Dsc06860_vga 最終日、金浦空港へ向かうために地下鉄に乗ると、途中から左右をワンセグの利用者に挟まれた。アンテナを伸ばしてテレビ放送を受信している。

 膝に目を落とすと、両方からワンセグの画面が目に入ってくる。目を上げると、向かいでもテレビを見ている。だが、地下鉄の中まで電波が入るとは思えない。

 画面はとても綺麗である。テレビが見られるように、わざわざトンネル内にも電波を飛ばしているのだろうか。さすが、IT大国の韓国である(と思ったが、もしかして日本でも常識なんでしょうか?)。

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●傍若無人

 関西空港に向かうバスの中で、すぐ後ろの席に座った小さな子どもが大声を出したり時には泣いたりわめいたりしていた。親の膝に乗っているので、下手をすると耳元から30センチぐらいの距離である。午前1時ごろに寝て4時半に起きたので、バスの中では寝ようと考えていたのにぜんぜん寝られなかった。
 でもまあ、子どものことだから仕方がない。両親だって静かにさせようと苦労していた。それで腹を立てるほど人間ができていないわけではない。

 困ったのは飛行機に乗ったときに右隣に座ったカップルだ。

 棚にないのがわかっているのに日経指定で新聞を持ってきてくれと頼み、そのせいで、アテンダントが何度も来て、
「ただいまはすべて出払っておりまして」だの
「空きましたらお持ちします」だの
「産経がございましがよろしければ」だの
「代わりに週刊誌をお持ちしましたがいかがでしょうか」だの
「ご希望に添えなくて申し訳ありませんでした」だのと
何度もやってきては私の顔越しに話をする。迷惑なことこの上ない。
 何か注文した客に親切にするのはわからないでもないが、明らかに過剰である。クレームが出るのを恐れているのだろうか。おとなしくて何も要望しない客は、ひたすらに迷惑を蒙るばかりだ。もうすぐファイナルアプローチだというころになって
「やっと空きましたのでお持ちしました」というおまけまでついた。

 まあしかしそれは、客の問題ではないからいい。このカップル、食事の時には夫婦そろってサントリーのプレミアルモルツを注文し、男の方は食前食後にコーヒーやら何やらを注文し、終わってしばらくしてから、わざわざコールボタンでアテンダントを呼びつけて、今度は赤ワインを注文している。
 ものすごい匂いに驚いて右を向くと、隣の女性がなんとハッサク?を剥いている。やっとの事で見つけ出した小綺麗な服にピッピッと鋭く黄色い汁が飛ぶ。エコノミークラスのほとんど密着した座席で、隣に他人が座っているときにこんなことをするなど言語道断である。仕方がないので寒いふりをして毛布を肩まで引き上げ、防御した。

 ハッサクが終わると、連れらしい後ろの女性もアテンダントを呼びつけて「赤ワイン2本」とか言っていた。降りるときの台詞がふるっている。
「ゆっくり飲まれへんかったわ」。
当たり前だ。たかだか1時間あまりのフライトで食事まで出るのに、その後からワインを2本も注文して、どうしてゆっくり飲めるのか。

 日本航空も日本航空である。会社がつぶれそうだというのに、こんな短時間の朝のフライト(しかもエコノミークラス)でワインなどを出す必要はない。プレミアムモルツとエビスしか積んでいなかったようだが、第3のビールで十分である(というか不要だ)。
 傍若無人な客がタダだと思ってあつかましく注文する酒の値段までチケットに含まれていると思うと、情けなくなってくる。
 ___

 空(あ)いた時間に片付けようと持って行った仕事に、まったく手を着けることすらできなかった出張を終え、やっと家に帰れると思って乗り込んだ帰りの空港バス。

 空(す)いていてよかったと思ったのも束の間、乗ってきただけでバス中がタバコ臭くなるオッサンがすぐ前に座った。とてもこの場所には座っていられない。バスが禁煙でもほとんど無意味である。
 幸いガラガラだったので、ただちに最後尾まで避難した。そこでも臭ってはくるが、いくらかはましだ。ただし、乗り心地はすこぶる悪い。揺れる座席で膝の上にパソコンを載せて、出張中の資料の整理。我慢我慢・・・
 ___

 他人のいるところに出て行くと、さまざまな迷惑を蒙る。もちろん、「お互い様」な部分もあるのだが、収支は決して均衡していない。傍若無人な奴ほど得をするシステムになっている。嘆かわしいことである。

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2009.11.02

●寒すぎる

 現在のソウルの気温、氷点下2℃。時差はない。

 夜、街を歩いていると、耳と手がどうしようもなく痛くなる。

 大阪では一冬に一度あるかないかというぐらいの寒さである。

 日本を出る日の朝5時、念のためにと天気予報を調べ、急遽バッグに詰め込んだアノラック?とズボン下が役に立った。入れてなかったらどうなったことか。買う暇はない。

 明日は少し緩むらしい。

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