◆ハングリーであり続けよ、愚か者であり続けよ
探し求め続けよ、今いるところにとどまるな
アップルの創立者で中興の祖でもあるスティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。56歳。いかにも早すぎる死である。
2005年6月にスタンフォードの卒業式で来賓として「死」について語ってから6年余、「あと20〜30年は(去年のように)死に直面したくない」と言いながら叶わなかった。
氏は、2004年に膵臓ガンの手術を受けている。
「われわれすべての目的地は死であり、かつてそれを逃れた者はいない」
そう、望みうるどんな治療でも受けられただろうジョブズでも、50代という若さでの死から逃れられなかった。
今年のノーベル生理学・医学賞受賞の報に間に合わなかったラルフ・スタインマン氏も、受賞理由となった樹状細胞を使って自身の膵臓ガンを治療中だったという(ただし、ジョブズのそれとはタイプが異なるようだ)。
いかな天才でも大金持ちでも、死を逃れることはできない。それどころか、たった10年か20年、遅らせることすらできない。いや、受賞の報までの3日でさえも。
死からは逃れられない。だから、「もっとも重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。心と直感は、自分が何になりたいかをなぜか既に知っているものだ。その他のことはすべて2次的なことに過ぎない」とジョブズはいう。
しかし、その勇気を持てる者がどれだけいるだろう。そして、持ち得た少数の者のうち、そうしてよかったと思える者も、どれぐらいいるのだろう・・・
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ジョブズはおそらく、だれもが一緒に働きたいと思うような人物ではない。私なら多分、アップルの取締役にしてやるといわれても断っただろう(もちろん、ジョブズがそんなことを言うはずもないけれど)。
それでも、「アップルが先見の明のある創造性豊かな天才を失い、世界が驚嘆すべき人物を失った」(apple.com)のは事実だ。
他に類を見ない美しいコンピュータでこうして追悼文を記せることに感謝している。
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