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2014.03.31

●こんな時期に

 1週間ほど前からか、冷蔵庫が虫の鳴くような音を出すようになった。

 うちの家電の例に漏れず、もう20年近く使い続けているご老体だ。いつ壊れるかわからないし、壊れたからといって、この古さでは修理という選択肢はない。

 折りからの消費増税なので、その前に買おうかとちらっと思ったのだが(何しろ、計算すると増税分だけで6千円くらいになる)、いわゆる駆け込み消費みたいに踊らされるのもイヤだし、のんびり冷蔵庫を物色している暇もなかったので放置していた。

 ところが、昨日になって、いよいよ音が耳につき始めた。まるで、今日買えば間に合うと訴えているようで、仕方なく、購入する方向で考えることにした。
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 ほんとに馬鹿だと思うのだが、うちの家は一応注文住宅の一戸建てなのに、冷蔵庫を台所へ搬入することが考えられていない。
 大型の冷蔵庫はもちろんのこと、よくある横幅685mmの冷蔵庫が「ぎりぎり」入らないのだ。

 ボトルネックとなる入口の幅が、なんと686mm・・・ ありえない。
 もうたった1cm広ければ、なんとか入ると思う。何を考えてこんな寸法にしたのだろう。それでも一級建築士なのか。
 それともまさか、1mmの余裕で冷蔵庫もなんとか通れると思ったか。

 カウンターを通してキッチンを見通せる窓の部分(名前があるのだろうか)の高さも実測677mm。ここも、あと2cmも広ければ、横倒しにした冷蔵庫を通せるのに、実際にはぎりぎりアウト。

 建築士というのは、台所に冷蔵庫を搬入することを考えずに家を建てるのだろうか。まあ、「台所は685mm幅の冷蔵庫が入るように考えてくださいね」と具体的に指定しなかったわれわれも悪いのかもしれないけれど(そうか?)。
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 というわけで、幸か不幸か、選択肢がすこぶる限られ、わりとさくさくと購入すべき機種を決めることができた。

 が、そうこうしているうちに、冷蔵庫の音がやむ。まるで、まだ働けるからもう少しご奉公させてくださいとでもいうように。

 もともと、増税前に駆け込みなんてしたくなかったし、家電製品だから3%くらいすぐに価格が上下する。めんどくさいので、後日に回すことにした。

 すると、冷蔵庫も安心したのか、また今日は鳴いている。

 今から30分以内にクリックしてもいいのだが(まだ昨日と同じ価格で買えることは確認した)、やっぱりそういうのって性に合わないので、2〜3週間経ってから買おうと思う。反動による需要の急激な落ち込みで、安くなっていればいいんだけれど・・・

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●春っ!

 昨日いろいろ書いたので短く・・・

 なんかもう、そこら中が春っ!

 バイクでどこかへ出かけたかったのだが、今年度最終日なのでそうはいかない。明日も新年度初日だし・・・
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 毎年繰り返すことなので深い感慨にふけるわけではないが、今年度は特に多くの方が退職する。

 そういう日がこんな天気でこんなに春っ!で、ほんとによかったと思う。

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2014.03.30

●わずか1週間で

 暖かくなるということだったので、先週末、久しぶりにバイクでツーリングに出かけた。

 10月末に曽爾高原で寒さに震えてからほとんど5か月ぶりだ。
 その間もなるべく乗るようにはしていたのだが、計1300kmほど。1か月で300kmにもならない。

 それが、今回は1日でも300km以上。やはりバイクは冬の乗り物ではない。

 紀伊半島半周ツーリング。
 最初は1周のつもりだったんだけれど、どう考えても無理なことに途中で気づいたので諦める。相変わらず、計画というものが立てられない。

 紀伊田辺までは高速道路で一気なのだが、そこを過ぎて驚いた。

 そこここに桜が咲いているのだ。

 最初はわが目を疑い、ついでに、わが知識も疑った。
 梅だか桃だか桜だか、自分に見分けがつくのだろうか。

 だが、次々に現れる桜に、さすがにこれは間違いないと確信した。ただ、ソメイヨシノはほとんど咲いておらず、山桜系が目立った。

 熊野大社は枝垂れ桜が満開。

 気温も空気も一気に春で、スキーウェアで代用しているジャケットを着てオーバーズボンを履いていると、バイクを降りている間は汗ばむほど。
 念のためにと持参した夏用のグローブも役立った。

 ここ大阪北部へ帰ってくると、やはり桜はぜんぜん・・・という感じだった。先週は。

 それからわずか一週間・・・

 もはや、こちらでも満開に近い木が目につき始めた。それもソメイヨシノ。
 今日はあいにくの大雨だが、明日からは十分桜が楽しめそうだ。

 だが、それもたぶんまた一週間。
 この時期の季節の移り変わりの速さにはいつまでも慣れない。

 冬はあんなに長かったのに。

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2014.03.21

●愚かな市長と教育長

 「愚かな市長」というと、すぐにあの人(リンク自粛)が思い浮かぶが、今回は別人である。

 「差別的表現」を問題視して小中学校図書室から『はだしのゲン』を回収していた大阪府泉佐野市長のことだ。
 ああ、でも、また大阪か。ほんとうに恥ずかしい。

 報道された市長の発言を信じるならば、「「きちがい」など不適切な表現があることに気づいた」から回収したという。直接回収することを指示したのは教育長らしい。

 この愚かな二人は、自分たちが何をやっているのか理解しているのだろうか。

 この件が報道される以前に、複数の教育委員から「回収すべきでなかった」「早く学校に返すべきだ」という指摘があったとされる。校長会も「市教委が一方的に蔵書の閉架や回収を行うことは校長として違和感を禁じ得ず、到底受け入れられない」という抗議文書を教育長に手渡しているという。
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 「市教委が「ゲン」全10巻を見直して、差別的要素を含む「不適切な表現」だとしたのは、「乞食(こじき)」24カ所、「きちがい」14カ所、「ルンペン」4カ所など5語計45カ所」だそうだ(『朝日新聞』)。
 計算すると、あとの2語は2カ所と1カ所ということになる。

 全部で5語しかないことにむしろ驚くが、いずれにせよ、忙しいのにそんなチェックをやらされた市教委に同情する。他にもっと大事な仕事が山積しているだろうに。

 『はだしのゲン』以外にも同様の表現があれば同様の要請をするのかと問われた市長は、「今回はゲンの問題に気づいたから指摘した。ほかの本にも同様の問題があれば、気づいたところから変えていったらいいと思う」と答えたという。

 この人は、そもそも本というものを読んだことがあるのだろうか。「本」が言い過ぎなら、近代の文学作品をと言い換えてもいい。

 「青空文庫」を検索すると、物乞いの意味での「乞食」は、たとえば、森鴎外・夏目漱石・樋口一葉・有島武郎・与謝野晶子・寺田寅彦・芥川龍之介・堀辰雄・鈴木三重吉・小川未明・太宰治・泉鏡花・中島敦・石川啄木・宮澤賢治・・・の作品でも使われていることがすぐわかる。
 というより、使っていない作家を見つけるのが難しいくらいではないだろうか。「ルンペン」の頻度は下がるが、「きちがい」は「乞食」と大差ない。
 日本の作品ではないが、『王子と乞食』(マーク・トウェイン)はどうするのだ?

 こうして、「ほかの本にも同様の問題があ」ることに「気づ」かされた泉佐野市長や教育長は、これら作家の作品も「回収」することを視野に入れ、教育委員会に「差別的要素を含む「不適切な表現」」をリストアップさせるというのだろうか。
 もしそんなことをすれば(とてもできないけど)、膨大な数の作品から夥しい語がリストアップされることになる。そんなことも知らないのか。

 言うまでもなく、ほとんど読んだこともないから知らないか、「ゲン」回収に別の意図があったかのどちらか(というより、たぶん両方)であろう。

 市長も教育長も「漫画を読んだ子への個別指導が必要」だと考えているというのだが、それならば、鴎外や漱石や・・・を読んだ子どもにも個別指導が必要になる。
 それ以前に、だれがどの本を読んだかを追跡調査することの怖さに気づいていないことが恐ろしい。

 校長会は「大量の蔵書から不適切な表現が含まれる作品を拾い出し、語句を逐一訂正指導するようなことは不可能」などとする文書を教育長に提出している。おそらく、本を読んだことがある人たちなのだろうと思う。
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 もう一人の愚かな市長や安倍政権は、教育委員会を無力化して首長や教育長(≠教育委員長)に教育行政の権限を与えようと腐心している。
 教育委員会がその機能を十全に果たしていないとすれば、処方箋は教育委員会の改善であって、行政の長とその取り巻きに教育を私物化させるような「改革」ではない。

 今回の件は、市長や教育長がこれほど愚かであり得るということ、そして、そういう一握りの人たちに教育を左右されることがどれほど危険なことかに警鐘を鳴らしたという点では、意義深いできごとであったと言えるかもしれない。

 皮肉なことだが。

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●Safariのココログ管理画面で表示幅が狭くなってしまう問題

 Safariのココログ管理画面で表示幅が無茶苦茶狭くなってしまい、苦労していた。
 「管理ページ」そのものは時々直ったりもするのだが、新規記事を作成しようとすると、必ず画面の左端5cmほどに文字が重なって表示されてしまう。いろいろ試みてもなかなか解消されなかった。

 備忘を兼ねて解決方法だけを記す。

・Safari を終了する。
・Finder で option を押しながら「移動」メニューから「ライブラリ」を選ぶ。
・「ライブラリ」フォルダの中の「Safari」フォルダを開く。
・「WebpageIcons.db」ファイルを削除する(↓でまたすぐ作成されます)。
・Safari を起動する。

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2014.03.16

●「真綿」の衝撃

 ◆"business" の衝撃から約1か月。また衝撃を受けるできごとがあった。今度は日本語。

 皆さんは、「真綿(まわた)」が何か、ご存じでしょうか。「♪真綿色したシクラメンほど……」の「真綿」です。

 「真綿で首を絞める」くらいしか用例を思いつきませんが、今までほとんど意識したことすらありませんでした。

 ひょんなことから、「真綿」が実は「絹」であることを知りました。コットン、すなわち綿(めん)ではないのです。

 え、そんなことは常識ですって? それはもしかしたら、ご高齢だからではありませんか?

 もしかしたら、小椋佳氏も(作詞当時は?)ご存じじゃなかったりして・・・

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2014.03.14

●だれも申告納税していないのか?

 事情があって確定申告しなければならなくなり、期限も迫ってきたので観念して昨夜申告書を作成した。
 ネットでできるようになって、作成自体はものすごく楽になった。まあそれでも、ややこしくて戸惑ったりするのは相変わらずだけれど。

 できあがった申告書自体は税務署に郵送すればよい。だが、追加で納税する必要があるので、そのお金はどうやって払うんだろうとは思っていた。
 国税庁のサイトが確定申告書と同時に打ち出した公式の「納付方法」を見ると、「納期限までにお近くの金融機関又は所轄の税務署の納税窓口で納付してください」とある。「納付書の送付や納税通知等によるお知らせはありません」とも明記されている。

 なあんだ、そんなに簡単なんだ。じゃあ銀行へ行って振り込めばいいや。

 でも、納期限が3月17日(月)だということは、要するに今日か月曜日かしかない。お金は申告が認められた後だと思ってのんびり構えていたのだが。
 まあ、朝一番で銀行に行けば午前の仕事にも十分間に合いそうなので、今日行くことにした。

 いつも固定資産税やら自動車税やらを納付している銀行に着き、案内の係の人に「確定申告の申告納税をしたいんですけど・・・」と言うと、ちょっと怪訝な顔で、「納付書はお持ちでしょうか?」と聞かれた。
 「いえ、持っていません」と言うと、「納付書もなしに納税できるわけないでしょうが、あんた」みたいな表情を一瞬浮かべた後、「納付書なしで、でございますか?」と聞く。「ええ」。
 困りましたね、どうしましょう、みたいな表情なので、例の国税庁の書類を見せた。
 「お近くの金融機関《中略》で納付してください」
 「納付書の送付や納税通知等によるお知らせはありません」

 「妙ですね」とは言わなかったが、不思議そうな顔をしてカウンターの向こうに入り、別の人に何やら聞いている。それも2〜3人に。
 やっと戻ってきたと思うと、「○○税務署への納付でしょうか」と聞く。
 「いえ、△△税務署です」。
 「うちでは、○○税務署への納付しかできませんので・・・」。
 なるほど、○○税務署ならできるらしい。それを知らなかったのか?
 「いや、でもここに、「お近くの金融機関で」と書いてあるんですが・・・」
 「申し訳ありません」
 「わかりました。じゃあ、△△支店へ行けば大丈夫ですね?」
 「いえ、ちょっとわかりません。確認して参りますので少々お待ちください」

 しばらくして戻ってきて「お客様のご住所は・・・」。「△△市××ですが」。
 かなり待たされた後、「△△支店へ問い合わせましたがちょっとわかりかねますので、どこで納付できるかは△△税務署へお問い合わせください。連絡先はご存じでしょうか」

 確かに、「お近くの金融機関で」と書いてあるのは国税庁の勝手だ。しかし、この○○支店で○○税務署に納付できるなら、△△支店で△△税務署に納付できないとは思えない。それに、△△支店に問い合わせてもわからないとか、いったいどうなっているのだ。

 だいたい、もう確定申告の期限直前である。これまで、この支店で申告納税をしたいという客は一人も来なかったのか。来ていたとしても、この案内係にとっては初めてであるほど稀な存在なのか。
 ちょっと信じられない。

 しかたないので、近くの別のメガバンクに行って、同じことを聞いてみた。案内係とのやりとりは、さっきのを録画していたのではないかと思うほど同じであった。
 ただ、「うちでは、○○税務署への納付しか」という答が返ってくるのがさっきよりは早かった。しかも、その用紙を見せてくれて、「税務署の名前と口座番号がおわかりになればこの用紙を書き直して納付できるかと思うのですが・・・」と言う。

 なるほど、どの税務署へ納付できるかというのは、結局、銀行の支店があらかじめ印刷した用紙を用意しているかどうかだけの差なのだ。
 だが、税務署名はともかく、口座番号などわかるはずがない。電話して聞けば教えてくれるのかもしれないが、こんな時期に税務署にかけて電話がつながると思う方がどうかしている。

 仕方ないので、△△市の銀行へ向かう。この辺は市境が入り組んでいて、すぐ近くに4つの市が隣接している。生活域と行政域とが一致していないので、こんなことが起こるのだ。

 △△市の銀行へ行くのなら、いっそのこと税務署まで足を伸ばそうかとも考えたが、相当な渋滞である。平日のこの時間にこんなに混むのは珍しいので、税務署へ行く人たちの車も多いのだろうと思う。だとすれば、納税窓口の混雑は恐ろしいことになっているに違いない。

 3つめの銀行へ向かう途中、ゆうちょ銀行の△△市本局があったが、無駄足が予想されたので見送る。
 大渋滞の中、苦労して駐車場に車を駐める。今度は△△市なんだからスムーズに行くはずだと思っていたのに、やはりというかまさかというか、同じことの繰り返し・・・
 「納付書はお持ちでしょうか」「いえ」「そんなはずは・・・(という顔)」「ここにも納付書の送付や納税通知等はありませんと書いてあるんですが・・・」

 やっぱりカウンターの奥まで問い合わせに行く間、座って待たされる。なんでこんな面倒な思いまでしてお金を払わなければならないのか。もうやめようかなあとか思っていると(やめると脱税になるんだろうなあ)、「この用紙でよろしいでしょうか」と持ってきてくれた。
 そこには「△△税務署」「所得税」「確定申告用」とはっきり書いてある。ちゃんと用意されてるんじゃないか。

 不思議なのは、窓口の人がその用紙を初めて見たらしいことだ。繰り返すが、確定申告の申告納税は、今日を含めて残り後2日だけなのである。

 そんなにも、だれも申告納税していないのだろうか。

 どんなに少なくても、大銀行の支店一つあたり数百人くらいは来るはずだと思うんだけど。
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 結局のところ、国税庁の書類に「お近くの金融機関」ではなく「確定申告による所轄の税務署への納付を扱う金融機関」とでも書いてあればよかったのだろう。それなら事前に銀行に確認した。

 だが、確認しても「ちょっとわかりかねますので、どこで納付できるかは△△税務署へお問い合わせください」とか言われかねない(現に面と向かって言われた)。

 国税庁も税務署も金融機関も、もっときちんと仕事をしてほしいと思う。ただでさえ乏しい納税意欲がますます削がれてしまわないように。

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2014.03.08

●必然的偶然

 このブログの10年は、鳥見を一応の趣味としてきた10年と重なる。

 先日、トイレに置いた本やら雑誌やらを家人にせっつかれて整理させられ、捨てられずに残ったものの置き場を開けるために、本棚に置いていた鳥見関係のパンフ類を泣く泣く捨てた。
 そのまま捨ててしまうのが惜しくなり、いつどこへ行ったかだけをエクセルに記録すると(3時間くらいかかった)、少なくとも200回くらい、鳥見に行っていることがわかった。
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 やっと?仕事に一区切りついたので、伊勢志摩に一泊だけしてきた。神宮に参るのは30年ぶりか40年ぶりかみたいな感じなのだが、あの、五十鈴川で手を洗った場所はここか!というのがわかってちょっと嬉しかった。
 40年近く前にはなかったと思う石段があった。

 驚いたのは、神苑へと渡る宇治橋のたもとの落葉樹に120羽ほどのレンジャクが止まっていたこと。
 最初はスズメかムクドリくらいに思っていたのだが、見事なヒレンジャクの群れである。キレンジャクは確認できなかったが、参拝後にもう一度見ると、それも一定数混じっていた。

 もちろん、というべきなのか、悲しいことに、というべきなのか、そんなものを見ているのは私たち2人だけである。寒風吹きすさぶ平日とは思えないものすごい数の人が行き交う橋の上で、鳥を気にしている人などだれもいない。
 双眼鏡を手にちょっと興奮している奇妙な2人連れを見ても、興味すら示さない善男善女がほとんどだ。

 唯一の例外は、「ムクドリや」「ムクドリ」と言いながら通り過ぎた男性たちだけ。

 いや、ヒレンジャクなんですよ。10年バーディングをやっていても、初めて見る数なんです。
 もちろん、口には出さない。

 そう、レンジャクを見たのは、たぶんまだ5回目くらいだ。そして、100羽を超える数を見るのは初めてである。
 橋を渡っていると、右斜め後ろから群れが私たちを追い越し、左斜め前の木に止まって赤い実を食べ始めた。そして、渡り終えると、またその木を離れてどこかへと飛んでいった。

 神や仏とは無縁の衆生だが、レンジャクたちが神苑へと導いてくれたと思っても罰は当たらないだろう。
 あれだけの人がいる中で、少しでも鳥に注意を払っているのはほんとにわれわれだけだったように思う。

 200回以上、熱心に?鳥を見に行ってもこんな機会には恵まれなかった。

 鳥なんか見ようと思っておらず、したがって一眼レフも持っていないときに偶然、こんなことがあるのだ。
 だが、鳥がいれば少しは気にする心はある。そして、われわれの視力では鳥か葉っぱかもわからないような影をヒレンジャクだと教えてくれる双眼鏡を持ち歩いている。

 やはり、こういう偶然は必然的にしか起こらない。

 別にレンジャクの群れを偶然目にしたからってどうってことはないのだが、迎える準備ができている者にしか幸運は訪れないのも確かだ。

 もっとすごい幸運が訪れるような準備をぜんぜんしていないことが、ちょっと悔やまれるけれど。

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2014.03.01

●春だと思ったら3月

 あいにくの曇り空だが、雨が降らないうちにとバイクで走りに出る。

 玄関を出ると、黒々としていた土の一部が黄土色に変わっていて、何かと思ったらアリが3つほど大きな巣穴を作っていた。
 今までどこで何をしていたんだろう。

 昨日と違ってそれなりに寒い。

 大規模な土砂崩れがあったという豊能町木代へ向かう。
 ニュースによると、先日私が通った直後に崩れており、「巻き込まれて死んだかも」というのも空想次元の話ではない。ほんとうにだれも被害に遭っていなければいいんだけれど。

 現場はもちろん通行止め。どこかから様子が見られるかと思ったが、とりあえず無理だった。

 ぜんぶで60kmほど走って家の近くまで帰ってくると、枝垂れ梅が満開のお宅があった。自宅までにもう一軒。

 「ほころんだ」「咲き始めた」というのを飛ばしていきなりの満開。これまで目に入っていなかったのだろうか。

 あ、今思い出したが、家人の実家でも私の実家でも、盆栽の梅は満開だった。
 でもやっぱり、それらとはインパクトが違う。

 屋外に咲き誇る満開の枝垂れ梅・・・

 「バイクで走ると体は冷え込むけど、もうすぐ春なんだなあ」と思っていると、今日はもう3月であることに気づいた。

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