■アマゾンに完敗
間違っても「アマゾンに乾杯」ではなく、完敗。
かつてここに、「(無理のない範囲で)個人的アマゾン不買運動」について書いた。
一番の理由は、アマゾンが日本に税金を納めていないことだ。
東京国税局が2009年に消費税だけでも支払えと求めたのがきっかけで上記のエントリを書いたが、2010年には引き下がっているという。法人税はもとより支払っていない。
その後有効な立法措置がとられたという話は寡聞にして知らないので、おそらく今もアマゾンは基本的に日本に税金を納めていないはずだ。
イタリアでは2013年12月、イギリスでも2014年12月に、amazonやGoogleやfacebookなどへの課税を可能にする法案を成立させている(いわゆるGoogle税)。
この種のグローバル企業が、実際に利益を上げているのとは別の、税金が安い国や州に本社・支店・営業所機能を置き、合法的に脱税しているのを防止するためだ。
日本もぐずぐずしていないで、早期に類似の立法を行うべきであろう。
いずれにせよ・・・
もはや、私が個人としてアマゾン相手に事を構えるのは無理になってしまった。
「♪早い・うまい・安いの三拍子」ではないが、「うまい」を「楽」に変えればその通りだし、品揃えも、現実の商店とは比べものにならないくらい豊富である。
先日注文したドライブレコーダー取付のための部品でも、カー用品店で買うより3割ほども安い。送料はもちろん無料、店に出かける時間も売り場で探す手間も不要。買う商品が決まっていれば、多くの場合、アマゾンが安くて早くて楽だ。
年末にはとうとう、蛍光灯まで2本、アマゾンで買ってしまった。現実の商店で価格を確認することすらしなかったが、安いに決まっているのである。
完敗だ。
もう、なるべくアマゾンで買わないように やせ我慢するレベルは超えてしまった。
買い物を楽しめるようなものや、日々の食料品なんかは、まだまだ本屋や商店やスーパーで買うことも多いが、もともと買い物は好きではないし、そういうものもどんどん減ってくるのではないだろうか。
アマゾンではないが、食料品だって金額ベースで半分以上は宅配で取っている。
税金のことだけではなく、アマゾンが種々の商売、特に個人レベルの商店をどんどん廃業に追い込むだろうことも「(無理のない範囲で)個人的アマゾン不買運動」の理由だった。
だがそれも、3割(以上)も安い価格を提示されたのでは、あえて高い方を選ぶのはさすがにつらい。
1月4日(日)に隣家に来た宅配のワンボックス車が後ろを大きく開けているのを目にしたのだが、目に入る限りの荷物はすべて!一つ残らずアマゾンの箱であった。
アマゾンの特約便かもしれない。しかし、そういう配送車が成立するくらい使われているのは間違いないのだ。
こうなってしまったら、素直に「アマゾンに乾杯」しながら、その安さと利便性に感謝して使えばいいと思うのだが、やはりそれはできず、後ろめたさと敗北感を抱えながら「カートに入れ」「注文を確定」している。
つくづく損な性分だと思う。
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