◆Boyhood(少年時代)
久しぶりに映画の話。
といっても、芸術は饒舌を嫌うと思うので(と言い訳をして)、どうでもいい話を少し(ネタバレ注意)。
ある現代アメリカ的「家族」の12年間を描いているのだが、見ていて、子役本人がどんどん大きくなっているとしか思えなかった。
たとえば、題名から主人公と知れる、映画の最初で6歳の設定だった少年本人が、そのまま大きくなっていく。
最初、「Boyhood っていう題名なのに、どうして6歳?」とか言っていたのだが、長い映画の間に8歳10歳12歳15歳・・・と成長していき、18歳で大学に入学して寮に入り、ルームメイトやそのガールフレンドなんかとハイキングに行ったところで終わる。
その間、6歳だった子役その人が、どんどん大きくなっているとしか思えないのだ。
その子には姉もいて、そちらも同様である。
父親であるイーサン・ホークも母親役の女優も、12年分年を取っていく。
まあ、大人の方は「若作り」とか「老けメイク」なんかもあろうが、どう頑張ったって、6歳の子どもにティーンエイジャーは演じられない。
似た子役を探してくる? まさかのCG?
いや、これは実際、12年間をかけて撮影された映画なのだという。
うわあ・・・
それを知っていたら、「まさかまさか」といらぬことばかり考えながら見ずにすんだのに。
12年間かけて撮影する価値のあった映画かと言えば、あったと思う。
フィクションや芸術を信じないわけではないが、12年の実時間を費やさなければ生み出せない、何か重いリアルなものが、この映画では描きだされていた。
(邦題:6才のボクが、大人になるまで。2014 U.S.A.)
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