★Welcome to HEL(L)
あらゆる障害を乗り越えて、フィンランドのヘルシンキまではたどりついた。
東日本を襲った台風はむしろ、われわれには味方して、フライトがキャンセルになった乗客でホテル(日航関西空港)があふれたために、望外のアップグレードを得、ワンフロアに1部屋しかないスイートに泊めてもらった。
台風の被害を受けた方々には申し訳ないが、それはちょっとした僥倖だった。
しかしその時、すでに「運を使い果たしたのではないか」という不安がまとわりつきはじめていた。
定時運行率世界一だか欧州一だかを誇るフィンランド航空は、定刻より10分早く出るというので喜んでいたが、関空での離陸許可が遅れ、結局定刻くらいの出発になった。
順調なフライトで、定刻にヘルシンキに着く。
着陸前、フライトアテンダントがやってきて、「乗り継ぎ時間が短いので機の前方に移動してください」と配慮してくれた。お蔭で、15分ほどだけではあったが、ビジネスクラスの旅ができた。
そこまではよかったのだ。
だが、単にアイスランドのレイキャビクへと乗り継ぐだけなのに、降機後にセキュリティチェック・入国審査・税関と一通りの洗礼を受けなければならなかった。
(入国審査は、日本人と韓国人だけはVIP扱いの別レーンでスムーズ、税関は申告なしで素通りしたが、セキュリティチェックで人の話を聞かない家人がひっかかり、数分をロスした)。
当初からわかっていたのだが、乗り継ぎ時間は40分しかないのだ。
しかも、実際には出発の15分前にゲートが閉め切られたので、25分しかなかった。
降機後の一連の洗礼に、バスでのターミナルへの移動、遠くのゲートまでの必死の競歩を加え、アイスランド行きのゲートにぎりぎり滑り込んだ(と思った)。
ゲートの係員は、われわれを待ち受けていて名前を呼ぶ。
おお、よかった、間に合った!と思ったのも束の間、ゲートは7分前に閉めきったのでもう搭乗できないという。
その時点でまだ出発時刻まで8分もあった。少しは食い下がったがやはりどうにもならない。
教えられたフィンランド航空の乗り継ぎ案内窓口の場所も間違っていた。途方に暮れていたとき、降りてきたパイロットに聞くと親切に連れて行ってくれたのは本当にありがたかった。
関空からヘルシンキまでの飛行機は満席だったのに、そこからアイスランドへ行こうなどという酔狂な物好きはわれわれ3人だけだったらしい。
乗り継ぎ窓口の係員は親切にいろいろ対策を考えてくれるのだが、結局のところ、
1.コペンハーゲン経由レイキャビク 21時着の2択になった。
2.ベルリン経由レイキャビク真夜中着
もちろん1がいいのだが、コペンからレイキャビクへの座席が確約できないという。もしダメだったら、もう次の日のフライトになってしまう。
最終的に、2番にせざるを得なかった。
手続きにものすごく時間がかかったので、その間に電話を借り、レンタカー会社に連絡した(「無料のWifiがあるので、公衆電話はもうどこにもないだろう」と言われた)。
終わってから、今日の宿にメールした。空港近くの宿なのでこういうことには慣れていて、何時になってもセルフチェックインができるシステムのようで、助かった。
___
今ごろは、もうアイスランドに着いているころだ。だが、いまだにヘルシンキの空港にいて、さらに1時間後のベルリン行きのフライトを待っている。
それにしても、どうしてベルリンなんかに行かなければならないのだ??
KIX(関西国際空港)からHEL(ヘルシンキ・ヴァンター国際空港)へ。
Welcome to HEL(L)という声が聞こえてきた。
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