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2019.08.18

★Over Siberia vol. 1 ──官僚たちと人々の悲哀

 2011年8月、アメリカ出張の帰りに、Over the Pacific という一連の投稿をしたことがある。

 今回は、Over Siberia、シベリア上空の機中で書いたブログをアップしていく。まずは最初の到着地、フィンランドのヘルシンキから。
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 お盆に、血のつながっていない甥たちと久しぶりに会った。

 国家公務員の総合職試験(いわゆるキャリア官僚向け)を受ける可能性があるということで、弟の方が昔の電話帳のような巨大な問題集を持ってきていた。
 その本を見ただけで、大昔、受けようなんて気を起こさなくてよかったと思わされた。

 内容がまた、英語・国語・数的能力から統計資料解釈や時事問題に至るまで、実に幅広い。
 それだけではなく、まあ当たり前のことだが、かなり難易度の高い問題ばかりである。

 数的能力や統計資料解釈の問題なんかをやってみると、高度な数学の知識は必要ないものの、なかなかに骨の折れる難問だった。
 ただ、所詮は22歳とかの学生が受ける試験である。仕事柄、英語や国語ならまあなんとかなるかもしれないと考えたとき、ふと頭に浮かんだのは、政治家たち(特に、今のトップ2)のことであった。

 22歳でこんな問題をそれなりにさくさくと解いていく能力のある人(でなければ中央官庁に採用されない)の最上位に位置する上司(トップ2の政治家)が、2人とも外国語もできず、漢字すらまともに読めないというのはどうなんだろう。

 幸い、官僚である上司なら、同じ関門をくぐり抜け、仕事でも研鑽を積んできた人たちだろうから、まだいいかもしれない。
 だが、偉くなればなるほど、外国語も漢字もできない政治家の下命を拝し、その意を忖度して働かなければならなくなる。

 「下吏となって長く膝を俗悪な大官の前に屈するよりは、詩家としての名を死後百年に遺そうとしたのである」「彼が昔、鈍物として歯牙にもかけなかったその連中の下命を拝さねばならぬことが、往年の俊才李徴の自尊心を如何に傷つけたかは、想像に難くない」という『山月記』の記述が脳裏に甦った。

 もちろん、外国語も漢字もできなくても、尊敬すべき人物は多く存在する。
 心からそう思う。

 だから、より大きな問題は、彼らトップ2に、政治的・経済的大局観がなく、人々の生活を向上させようという情熱も見えないことであろうと思う。
 それに、どう見ても、偉大にも立派にも人格者にも見えない。

 あるのはただ、代々政治家で金持ちの家に生まれた上に、確かに立ち回りは上手だったという事実だけである。
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 一流大学を出て高級官僚になれば、やりようによっては人々のために尽くすことも少しは可能かもしれない。
 しかし、最上位の上司があの体たらくでは、多くは期待できない。

 それに、事務次官まで務めた(おそらくは)良心的な官僚すら、面従腹背を座右の銘にしながらほとんど何もできなかったという苦い事実を、私たちはすでに知ってしまっている。

 たとえ間接的にではあれ、選んだのは有権者なのだから諦めざるをえないのかと思う一方、いくらでも選び直せる可能性を追求していかねばならないとも考える。

 もっとも、外国語も漢字もできず、人格的にも見るべきところのない人物が史上最長の総理を務めることになるような政府と、それを選んだ国民とに、大きな期待はできないと思ってしまうんだけれど。

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