■入院・手術は月初めに
歯列矯正の仕上げ?に、上下の顎の骨を切ってつなぎ直すという大がかりな手術を、息子が受けた。
前日には麻酔科に呼ばれ、全身麻酔で死ぬ可能性について納得した上で、同意書にサインを迫られる。
いや別に実際「迫られ」たわけではないが、ここまで来てから説明されても、今さら手術しない選択肢はない。
知人から教えてもらってはいたのだが、手術後は聞きしにまさる悲惨さである。
当初は、よだれまじりの血が流れ放題(大げさ)、鼻にチューブを入れられて酸素マスクを装着し、手には点滴、トイレにも行けず導尿されている。
それらが外れても、下半分を中心に顔が腫れ上がった、見るも無惨な痛々しい様相で、ジュース状の食物を注射器で口中に入れるような生活がしばらく続くそうだ。
腫れが「それなりに」ひいてまともに食事ができるようになるには2〜3か月、完治には年単位の歳月を要するという。
さらに、手術中に使った薬が眼に入って炎症を起こしているとかで、そんな状態の息子を明日は別の病院の眼科に連れて行かねばならない。
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それはともかく。
今回の入院で一つ大失敗したのは、月末に入院・手術を設定したことである。
入院時に「高額療養費制度」の説明を受け、「ああ、そうだった!」と思い出した。
仕事関係の会合で「そんな愚かな制度があるんだったら、入院や手術は月初めに限りますね」とか言いながら笑い合っていたのを完全に忘れていた。
知っていたのに忘れて大損するとは・・・
みなさまは、今後のためにぜひ覚えておいて、けっして忘れないでください。
高額療養費制度は、暦月1か月間に私たちが支払う医療費に上限を設けるものだ。一般的な中年以上のサラリーマンなら、だいたい10万円くらいが毎月の医療費支払いの上限になる。
問題は、それが「暦月1か月」単位だということである。
息子は2週間程度の入院を予定しているが、これが2月1日からなら、手術や入院に何百万円かかろうと、支払いは10万円程度ですむ。
ところが、実際には1月末に入院して手術を終えたので、1月分の支払いが10万円、2週間近く入院する2月分の支払いも10万円・・・つごう20万円の支払いになってしまう。
支払いは倍! 差は10万円!
受ける治療はまっっったく同じなのに、入院・手術する日が2〜3日違うだけでそうなるのだ。もちろん、1日でもそうなる可能性がある。
こんな馬鹿な制度設計があるだろうか。
いつも思うのだが、こういう愚かな制度を作る連中は、なんのために東大を出たんだろう?
もちろん、急な怪我や病気で入院・手術になる場合に選択の余地はない。
だが、今回の息子のようなケースでは、少し日程をずらすだけで費用は半額、10万円の節約になる。
うちは失敗しましたので、みなさまは忘れないでくださいね。
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