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2021.03.14

●愚かな e-Tax

 キカイに疎い家人の確定申告を一緒にやった。
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 「スマートフォンで確定申告ができます」
 「確定申告はスマートフォンで」
 「スマートフォンでの申告がさらに便利に!」
 「e-Taxをご利用ください」
 「e-Taxならこんないいこと」

 国税庁のサイトでもテレビCMでもかまびすしく、税務署から送られてくる書類にもそう書いてある。

 ところが・・・

 マイナンバーカードが必要だし、iPhoneなら7以上が必要ということで、ハードルがかなり高い。

 幸いクリアしているので、昨年度のデータの読み込みから始めると、まず「パソコンで保存したデータは利用できません」という先制パンチ。

 マイナンバーカードを何度も読み取らせるのにも辟易する。
 ただ、その甲斐あって、住所や氏名などが自動入力されたのにはちょっと感動した。

 にもかかわらず、申告書作成画面では結局また手入力させられる。パソコンと違って入力が面倒だ。
 さっき読み取ったデータは使わないのかよ !?

 やりたかったのは譲渡損失の繰越が中心なのだが、どこまで入力しても譲渡所得も損失も入力できないまま、最後まで行ってしまって提出寸前になった。
 間違ったことはしていない。が、どうしても譲渡所得が入力できそうにない。

 ネットで調べると、なんと、譲渡所得(損失)がある人はそもそもスマホでは確定申告できないというのだ!

 何だよそれ。

 それでよく

 「スマートフォンでの申告がさらに便利に!」

なんてバカなことを言うよなあ・・・

 株でちょっと損を出したとか、その程度の人すら、スマホでは確定申告できないのである。
 事業所得や不動産所得があってももちろんダメ。
 利子・配当所得すらダメ。

 それで、「スマートフォンでの申告がさらに便利に!」なったんだったら、これまではどれほど不便だったのか。

 サラリーマンならふつうは職場で年末調整するから確定申告は不要だし、確定申告するような人は株の譲渡所得(損失)や配当所得などがある人が多いはずだ。
 どんな狭い層をターゲットにしているのか。
 ___

 さて、あきらめてパソコンでやろうとする。

 今度は ICカードリーダーが必要だ。もちろんそんなものは持っていない。
 パソコンにスマホをブルートゥース接続して ICカードリーダーとして使うことができるというので、それなら・・・とぬか喜びすると、iPhone にも Mac にも対応していないという。
 Mac はともかく、日本にあるスマホの6割ほどが iPhone だというのに、どこまでやる気がないのか・・・

 結局は、パソコンにしこしこと入力していき(去年のデータが使えたのは幸いだったが)、最後は紙に印刷してハンコまで押さなければならない。
 河野さん、平井さん、何とかしてくださいよ。

 さらには!

 マイナンバーカードの裏表をコピーして、台紙に糊付けする必要がある。

 ICチップのついたカードのコピーをハサミで切り取り、糊を塗って貼り付けたりしていると、情けないやら可笑しいやら腹立たしいやら、なんとも言えない気分になる。

 うちにはマイナンバーカードも、その読み取りに対応したスマートフォンも、最新に近いパソコンもあるのである。それでもこれしか方法がないのだ。

 申告書は8枚もある。これにまた、社会保険料控除と生命保険料控除(必要があれば小規模企業共済等掛金控除・地震保険料控除・寄附金控除関係など)の書類を糊付けして封筒に入れ、郵送しなければならない。

 なんというバカバカしさだ。これが2021年の日本なのである。

 仕方ない、郵送はやめて税務署で提出し、ついでに直接税務署員と対面して ID とパスワードを発行してもらおう(対面しないと発行してもらえないのだ)。

 それでやっと、来年から e-Tax が可能になる。

 それでもなお、スマートフォンでは申告できない! orz

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