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2024.09.09

■ポルトガル ドライブ旅行事情

 ポルトガルのドライブ旅行で心配したのは、高速道路料金の支払い方法と駐車場所の確保とだった。
 案ずるより産むが易し、ほとんどというか、結果としてはまったく問題なかったのだが、これから旅行しようという方のために、簡単に記しておく。

 まず、高速料金についてはまったく心配ない。

 ポルトガルのレンタカーには Via Verde(直訳すれば「緑経由」)というシステムの搭載が義務付けられているそうで(その機器利用料を貸出時に請求される)、料金ゲートのあるところでは左側に1〜3つ程度ある、緑の「V」マークが書かれた車線を60km/h以下で走行すると、自動的に料金が計上され、レンタカー会社に請求されるようになっている。日本のETCにあるようなバーはない。
 また、北部を中心に、ゲートもなく減速の必要もなく、ふつうに本車線上を走っているだけで請求されるシステムもある。
 車を返却したときに、どの地点でいくら払ったかの一覧をレンタカー会社からもらったが、ゲートのあるなしでは区別されずに、ずらっと時系列に並んでいた。その合計額をレンタカー会社にクレジットカードで支払うのだが、返却日に近い請求はまだレンタカー会社に届いておらず、後から別に請求されることになる点には留意する必要がある。

 スペインでは、ふつうの料金所の係員がいる(人の絵のアイコンがある)レーンに向かい、クレジットカードで支払った。無人のブースしかない料金所もあったが、クレカで大丈夫だった。

 次に駐車について。

 これは、「ほとんど」心配ない。

 ポルトガルは、路上駐車天国というか地獄というか、基本的に道路はほとんど駐車場である(笑)
 駐車禁止のところには、比較的わかりやすく黄色の表示があるので駐めてはいけない。
 それ以外に、Pマークがあっても、Residentes(居住者)の単語には注意したい。そこに住んでいる人用で、観光客は駐められない。典型的には、Estacionamento Reservado a Residentes(Parking Reserved for Residents)と表記されている。

 一部にパーキングメーター的な、お金を払って出てきたチケットをダッシュボードに置いておくタイプがある。Pの看板の下に pago とあればそれだ。一度だけ、マフラ宮殿の駐車場で使ったが、1€で1時間半駐めることができた。故障してそうな機械が多いし、コインが必要なのでご注意を。
 また、結果的にどうなるのかは知らないが、どこでも、払っていない車が大多数のようだった。

 ここまで読んで心配になった方も多いかと思うが、基本的には上記に書いた以上に楽だ。
 ポルトガルの観光名所の街は、多く城壁に囲まれていたりして、城壁内は歩いて観光できる程度の大きさがほとんどなのだが、その城壁のすぐ外に、広大な無料の駐車場が確保されている場合が多い。
 狭い村なんかだと、広大とまでは言えなくても、なんとか観光客の駐車を捌けるほどの台数はだいたい確保されている。よほどのトップシーズンでなければ、駐車に苦労することはまずないだろう。
 Google Maps で航空写真を表示させると、観光地の周囲に乗用車が多数駐車している様子を見ることができる。そこをナビの目的地に設定すればいい。

 2週間以上、たぶん20数都市を車で訪れて、駐車にちょっと苦労したかなというのは、コインブラとナザレだけだった。その2つにしても、結局は5分ほどで駐車場所を見つけることができたので、結局、今回の旅行で駐車に苦労したことは1度もなかったということになる。
 スペインを含め、ショッピングモールの駐車場に駐めたことは2回あるが、通常の、お金を払って駐めるような屋内型の駐車場に駐めたのは、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラだけであった。この時だけは駐車料を2200円も払ったが、それ以外で駐車料金を払ったのはマフラ宮殿の1€だけだったと記憶している。

 ただし、ポルトとリスボンには車を乗り入れていない。ポルトでは郊外に宿を取り、中心部へは片道4€ほどのUberで往復した。
 リスボンは、空港近くの営業所にレンタカーを返却してから、地下鉄駅にほど近い宿を取って、地下鉄で中心部へ移動している。
 ポルトやリスボンの市街地を車で走ることはお勧めしない。特にリスボンは大渋滞で大変そうな場面を何度か目撃した。ただ、少し中心地を離れるといくらでも駐める所はあるので、そこから公共交通機関なりUberなりを使えばなんとかなるとは思う。
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 最後に、慣れているつもりではいても、右側通行で左ハンドルのマニュアル車というのは、ときどき落とし穴がある。今回の旅行でも、2〜3度、左側を逆走し(そうになっ)た。1度などは、「なんでこいつ、正面から来るねん」と、自分の逆走を棚に上げる心理に陥ったことすらある。
 一車線ほどの幅しかない交通量の少ない道を走っていて、たまに対向車が来たりした時に譲ろうとすると、とっさに左に寄ろうとしてしまう点にも注意したい。

 また、多くの交差点がロータリー方式になっているのはヨーロッパほぼ共通だが、そうではない交差点では右折と左折のレーンが交差点の手前で分かれていることが多く、どちらに進入すればいいのかたまに戸惑った。ほとんどの場合、前車(右折)は徐行で、後者(左折)は一時停止となっている。
 (後記:そうそう、ロータリー方式でも、右折車だけを先に曲がらせてしまうタイプもあった。ロータリーの手前に右折専用車線があり、ロータリーに進むのは右折車以外、というタイプである。これも少し戸惑った。)

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 細かいことはいろいろありますが、もし何か疑問があればわかる範囲でお答えしますので、コメントをいただければ幸いです。

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