2024.09.02

■コルクとの新たな出会い

 ポルトガルに到着して車を走らせると、最初はずっと荒涼とした半砂漠のような風景が続いていた。
 植わっている木はオリーブかブドウだけだと思っていたのだが、ガイドブックを読んでいた家人が「コルク樫も多い」と教えてくれた。

 今でもワインの栓などでなじみ深い、あのコルクを採取する木である。

 コルクには、幼稚園のころにはすでになじみがあった。
 日本酒の瓶の蓋に使われていたコルクを削り取り、金属の蓋をおはじき代わりにして遊んだりしていたのである。
 今でもときどき、ワインの栓のコルクを抜くのには苦労させられている。

 にもかかわらず、今回旅行に来るまで、コルクとかコルク樫とかについては考えたこともなかった。

 なんでも、コルクというのはコルク樫の樹皮を剥いで作るのだそうで、その樹皮は再生するため、昨今 はやりの持続可能性を備えているのだそうだ。
 そして、驚いたことに、そのコルクで作った財布やカバンや帽子!などがそこここで大量に売られているのである。コルクは、ここポルトガルの特産品であるらしい。

 コルクと言えばほとんど栓とかコースターしか知らなかったので、あらためて自分の無知を再確認した。

 最初は、ドン・ルイス一世橋のたもとのドウロ川の岸辺の露店で、綺麗なデザインの小銭入れのようなものが1€で売られているのを見て、軽い気持ちで買った。
 次の日、さまざまなコルクのカバンを見た中で、自分が使えそうなものとしてウエストポーチが気に入り、露店ではなくちょっと高級そうな土産物屋に、わざわざ戻って購入した。

 そのときは別に何も期待していなかったのだが、店員が「皮革と同じくらいの耐久性があるし、皮革とは違って耐水性もある」と説明するので、「まあ、都合のいい売り文句だよな」と思いながら話半分で聞いていた。
 でも、買ってから調べると、どうも実際にそのとおりのようなのだ。

 皮革と同じくらいの耐久性??

 まだ信じられないのだが、実際、ヴィーガンレザーとも呼ばれ、環境意識の高い人々に人気なのだという。

 たまたま気に入って衝動買いしたようなものなので、なんだか得をしたような気分になった。

 ただ、予想もしなかった問題点があった。

 腰に回すベルトが長すぎ、いくら縮めてもフィットしないのだ。結局、これ以上は無理というところまで短くして、やっと何とか使えるくらいにはなった。それでも、まだかなり余裕がある。
 いったい、どんなウエストを基準にしているのか。これが家人や息子だったら、まったく使いものにならなかったところだ。

 ともあれ、皮革と同じ耐久性、皮革にはない耐水性・・・

 信じて長く愛用したいと思う。

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2024.04.30

★今年は能登へ

 ありがたいことに、ゴールデンウィークはいつも○連休という形にできたので、東日本大震災後は毎年のように東北に出かけていた。

 コロナの3年間は行けず、昨年4年ぶりに訪れたときには、ハード的な復興はほぼ終わっていた感があった。
 原発周辺にはまだまだ立ち入れない広い地域が残り、部分的に除染されたところにも人が戻ってなかったりしているし、津波に洗われたかつての生活の場所にはもう戻れない人々も多く、いろいろ困難で複雑な事情や課題は残されたままではあっても、ひとつの区切りは感じられた。

 今年は珍しく、明日(もう今日だが)仕事があり、10連休というわけにはいかない。
 それに、東北もおそらく、昨年と大きくは変わっていないだろう。
 今年は遅かった桜がたぶんこれからあちこちで満開を迎えるのを見られないのは残念だが、東北には行かないつもりだ。

 気になるのは能登である。

 最近はそれほどニュースにも取り上げられなくなってしまったが、明日で発災から4か月になる。

 4か月にもなるのに、能登の背骨(基幹道路)である「のと里山海道」には、派手に通行止めのマークがついたままだ。
 (みなさんも Google Maps で交通状況を表示してみてください。拡大すると、それ以外にもあちこちに通行止めが見られます。)

 初めて大震災後の東北を訪れたときには、地震や津波や原発事故からまだ2か月も経っていなかった。さらに、そう言ってはなんだが、能登半島地震とは比較にならないくらい広範囲で大規模な災害だった。
 しかし、報道から見聞きするかぎり、倍以上の時間が経った能登半島のほうが、当時の東北より、復旧(それどころか片付け!)が進んでいないようなのである。

 とりあえず今年は能登に足を運び、できれば東北と同じように、今後の復興を見届けたいと考えている。

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2023.09.19

■ニュージーランドで見た鳥

 ニュージーランドはけっこう鳥が豊富だった。街場でも公園でも野原でも、その辺の野山に入っても、日本の探鳥地より明らかに鳥影が濃いと感じた。
 朝食時などにも、宿の窓からいろんな鳥を観察することができた。

 ニュージーランドの鳥といえば、なんといってもKiwi(キーウィ)が有名だし、飛べない鳥が多いというような誤った?イメージがある。

 『地球の歩き方』にも、「New Zealand Bird」というページが巻頭特集にあり、飛べない鳥を中心に9種が紹介されている(うち3種はペンギン)。
 「ニュージーランドで見られる珍しい鳥たち」と銘打っているのだが、その中で見られたのは Pukeko(セイケイ)のみであった。

 もうひとつ、見開き2ページで「ティリティリマタンギ島でバードウォッチング」という特集もあるのだが、これは極端に言えば「舳倉島でバードウォッチング」のようなものである。まあ、オークランドからそれほど遠くはないのだが。
 (なんのことかわからないかたのために解説すると、珍しい鳥が集まっている特別な島にわざわざ出かけてバードウォッチングをする、ということです。)

  その計3ページで紹介されている、ほとんど見られない鳥ではなく、実際に旅行者がよく出くわす鳥も(いや、鳥こそ)紹介してくれればいいのにと思う。
 小鳥から猛禽に至るまで、けっこう多種多様な鳥がふつうにいる。

 というわけで、特に鳥を見にいったわけではないのだが、2週間ほどの間に自然と観察できた鳥の一覧を以下に記す(図鑑掲載順)。
 すべて飛べる鳥で、すべて写真も撮れた。
 (後記:すみません、8番のハヤブサだけ写真がありません。お詫びして訂正いたします。)
 28番のカモは、おそらくマガモとGrey Duck(マミジロカルガモ)との交雑種。

 1 Black Swan コクチョウ
 2 Canada Goose カナダガン
 3 Feral Goose ハイイロガン
 4 Paradise Shelduck クロアカツクシガモ
 5 Black Shag カワウ
 6 White-Faced Heron カオジロサギ
 7 Swamp Harrier ミナミチュウヒ
 8 New Zealand Falcon ニュージーランドハヤブサ
 9 Pukeko セイケイ
10 Spur-Winged Plover ツメバゲリ
11 Red-Billed Gull アカハシギンカモメ
12 New Zealand Pigeon/Kereru ニュージーランドバト
13 Rock Pigeon カワラバト
14 Eastern Rosella ナナクサインコ
15 Welcome Swallow リュウキュウツバメ(亜種オーストラリアツバメ)
16 Silvereye ハイムネメジロ
17 Tui エリマキミツスイ
18 Bellbird ニュージーランドミツスイ
19 Fantail オウギビタキ
20 Starling ホシムクドリ
21 Australian Magpie カササギフエガラス
22 Tomtit ニュージーランドヒタキ
23 Blackbird クロウタドリ
24 Song Thrush ウタツグミ
25 House Sparrow イエスズメ
26 Chaffinch ズアオアトリ
27 Yellowhammer キアオジ
28 Wild Duck sp. カモ sp.

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2022.12.17

★モンゴイカはモンゴウイカ(紋甲烏賊)だと思っていた

 先日和食店で食べたイカがもっちりねっとりとしておいしかったので、「お造りのイカは何イカですか?」と伺ったところ、「モンゴイカです」という答だった。
 モンゴイカなら子どものころはずっと食べていて、イカと言えばモンゴイカだったので、「ああ、やっぱり」という感じの答え合わせになった。

 今日ふと気になってモンゴイカを調べてみると、標準和名がカミナリイカだというので驚いた。そんなイカ、見たことも聞いたことも食べたこともない(のではなくて、正確には「聞いたことがない」だけだが)。
 モンゴイカは方言で、モンゴウイカ(紋甲烏賊)が標準和名だと漠然と思っていた。
 実際には、後者は西日本の「市場名」であるらしい。

 魚介類にはこういうことはよくあって、あるお寿司屋さんで食べたハリイカと別の寿司屋のスミイカがどちらも標準和名コウイカだった・・・という経験もある。
 その辺にまで配慮して名前を教えてくれる寿司屋というのは少ないが、ネットで簡単に調べられるようになったのは福音である。
 ___

 鳥の世界にも似たようなことがあり、「カラスやハトという鳥(種)はいないが、ツバメやスズメはいる」とか、「シラサギというサギはいない」とか、いろいろある。
 カラスやハトというのは種名ではなくグループ名(≒総称)、シラサギというのもそれに近いだろう。

 でも、方言や市場名がやたらに豊富な魚介類とは違って、そんなにバリエーションがあるわけではない。
 昔からそれぞれの地方でほぼ独立して重要な食糧とされてきた魚介類と、それほどは関心を持たれなかった鳥類との違いであろうか。

 そういえば、サルという猿もいなければ、ゴリラというゴリラもいない。チンパンジーはいるが、オランウータンは総称。
 キリンもゾウもサイもいないのかと思ったら、キリンだけはいる(アミメキリンやマサイキリンは亜種だそうである)。


 そんなどうでもいいことを調べていると、どんどん時間が過ぎていく冬の昼下がり・・・

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2022.11.13

●ひさしぶりに写真を更新いたしました

 しょっちゅう同じことを申し上げているような気がしますが「ひさしぶりに写真を更新いたしました」ので、ご笑覧くだされば幸いです。

Look ! Up in the Sky(リンク先が新しいウィンドウで開きます)

戸惑う被写体(同上)

 これも「ひさしぶり」にドローン撮影をしたものと、あたらしく買ったカメラで撮影したものです。

 後者は、EOS R7 というミラーレス一眼と RF100-400mm F5.6-8 IS USM の組み合わせです。

 光学系はともかくとして、その他は結局電子回路というかコンピュータなので、この数年の進歩にはすさまじいものがありますね。
 特に、動物(中でも眼!)を追従してずっと焦点を合わせつづけてくれるのには驚きました。

 だからといって撮れる写真に大きな違いがないのは、撮影者の実力不足によるものです ^^;

 400mmのレンズを持つのは初めてですが、これまで使っていた EF70-300mm F4-5.6 IS II USM と比べると、大きさはほぼ変わらず、むしろ75gほど軽量になっています。
 カメラ本体は、一眼レフである EOS 7D Mark II よりかなり小型・軽量(マイナス300gほど)になっているので、トータルでの取り回しがすごく楽になりました。

 何ごとにも飽きっぽい性格ではありますが、まだ購入して数週間ということもあり、家人に笑われるくらいには楽しんでおります。

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2022.03.27

●春を求めて

Img_9864

 今ごろになってしまったが、シジュウカラ用の巣箱を自宅に設置した。
 20年ほど前に自作のものを設置して以来である。前回は数年経ってもずっと空振りだったが、今回はどうだろう。

 明日からは、この時期恒例の「桜を求めて南方へひとり旅」に出る。写真は4年前、偶然出会えた景色(クリックで拡大)。

 さて今年は。

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2022.01.01

■頌春

 本年こそ、みなさまにとっても私自身にとっても素晴らしい年となることを祈念いたします。

(下の写真がぼけているのはココログの仕様のようです。
 クリックしてご覧くだされば幸いです。)

20220101

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2020.07.10

●とにかく被害の少なからんことを

 水害が続いている。

 わりと旅行が好きなので、今ではすべての都道府県を訪れたことがあり、必然的に、被災地を知っていることが増えた。
 東北の津波の時には、かつて泊まった東松島のペンションが跡形もなく流されたりしている。現地に行って場所を探し当てても、そこがそうだとはどうしても確信できなかった。

 今回特に気になったのは、熊本県の人吉市である。

 泊めていただいた古い旅館はテレビで見かけなかったが、被害状況から察するに、無事であるはずがない。
 新型コロナ禍のあとにこれでは、存続すら危ういのではなかろうか。

 4年前の九州旅行で唯一の贅沢をした老舗の鰻屋の方は、無惨な姿を何度か画面で見ることになった。
 不幸中の幸いで人的被害はなさそうだが、お店は滅茶苦茶、秘伝のタレも使えなくなってしまっている。
 たったいちど訪れただけのご縁ではあるが、人生で2〜3回しか経験のない老舗の鰻重であり、思い入れは浅くない。
 一日も早い再開を祈る。
 
 これまでもこれからも、あそこもそこもここも、とにかく被害の少なからんことを祈るしかない。無駄な祈りとは知りつつも。

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2020.05.06

■はじめて買う低コスト双眼鏡

 実にひさしぶりに双眼鏡に関するご質問をいただきました。

 最初に記事を書いてから15年!あまり、需要が少なく儲けも少なく、したがって進歩も少ない双眼鏡ですが、さすがに「ひと昔」感はあります。

 この間に一番大きく変わったのは、防振双眼鏡の地位が上がった(それに伴い選択肢が増えた)ことと、いわゆる「価格破壊」が起こったことでしょうか。

 15年前には、間違っても7千円以下の双眼鏡はお求めにならないようにと書きましたが、今なら実質7千円程度で買える素晴らしい双眼鏡(YF30-8)も(たぶん)2011年に発売されました(発売当初はそんなに安くはなかったでしょうが)。

 このような状況を踏まえ、ごく低価格(いちばん高価なものでも1万5千円未満)で購入できる双眼鏡のリストを作成しました。

 おもに、はじめて「まともな」双眼鏡を購入なさる方が対象です。

 とはいえ、いちおうはベテランである私も、YF30-8 と 遊 4x10D CF は実際に購入して使用しております。
 特に前者は、3万円5万円の「ふつうの」双眼鏡をお考えなら、それをやめて買うくらいの価値はあります。なにしろ、1万円未満で同等の(としか思えない)性能が手に入るのですから。

 ただ、残念ながら、防振(手振れ防止機能付き)双眼鏡はこの価格帯にはありません。

 低価格防振ですと、5万円前後で売られている 8x20 IS や 10x30 IS II(いずれもキヤノン)がお勧めです。ただ、前者はリチウム電池 CR123A ×1を使用しますので、ランニングコストがかかりそうです。後者なら充電式の単三電池 ×2が使用可能です。
 すでに製造を終了している 8x25 IS(キヤノン)も3万円程度でまだ販売されていますが、これも電池は CR123A です。それほど頻繁にお使いにならないのなら、在庫のあるうちにお求めになるのも一案かもしれません(もちろん、予算に余裕があれば、新製品の 8x20 IS でも)。

 さて、いよいよ本題、「はじめて買う低コスト双眼鏡」のリストです。

 残念ながら?お勧めトップの YF30-8(KOWA)は、先月!YFII30-8 に衣替えし、その新型は現在の実売価格が旧型の倍くらいになっています(それでも1万5千円未満ですが)。

 変更点は、ほぼ色のみです。
 それ以外に、3000円以上するアダプタを使えば三脚が使用可能(プラス、5000円以上する別のアダプタを使えるスマートフォンを持っていれば写真撮影も可能(三脚を使用しないなら旧型でも一応は可能です))になっていますが、対応するスマホを持っていて写真撮影を重視するという方を除けば、それほど意味があるとは思えません。

 色にこだわりのある方(ベテランはこだわるでしょうね・・・)以外は、在庫のあるうちに旧型を買うことをお勧めいたします。
 _____

・オールラウンド:YF30-8(KOWA)
           欠点は最短合焦距離5m。6倍のもあります。

・小型軽量:SV25-8(KOWA)
        コンサート・観劇などにもお勧め。
        10倍のもあります。
     :UP 8x25 WP(ペンタックス)
        同上。10倍のもあります。
     :UP 8x21(ペンタックス)
        子ども用・眼鏡不可

・超小型軽量:遊 4x10D CF(ニコン)
         博物館・美術館などにお勧め。おしゃれ?

・超近距離:Papilio II 6.5x21(ペンタックス)
        花や虫の観察にお勧め。8.5倍のもあります。

・天体(星)観察:BK-7050(ミザール)

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2020.05.02

■いきなりの初夏 ──近況のご報告

 「うわっ、もう5月だ」と思ったのが昨日。

 夜にはニュースで「熱中症にご注意ください」とか言っていて、4月30日の晩は冬用のパジャマに羽毛布団、上から毛布まで掛けて寝たのに、いきなり熱中症なのか、と驚いた。
 確かに、1日の昼に買い物に出たときにはすでに、夏の格好でも汗ばむほどであった。

 ちょうど5月1日から初夏で、わかりやすくていいんだけれど。
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 4月中に何か一つくらいは書かなければと思っていたのだが、とうとう飛ばしてしまった。
 このブログを始めてから16年あまりで、おそらくは初めてのことである。

 桜だって、見にいったのは1回だけだ。
 3月の下旬には紀伊半島や四国南部まで桜を迎えにいき、その後4月中旬の京北まで、ほとんど毎週のように花見をするのが通例になっていたのに、今年はできなかった。

 今だって、本来なら、東北のどこかの道の駅で車中泊をしているか、当日見つけた安宿でくつろいでいるかのいずれかであったはずだ。
 今年は早かったからどうかわからないが、年によっては平地でも、たとえば八郎潟や角館や弘前などの桜がみごとだし、山に登れば確実に満開の桜に出会える。
 そうして、「今年の桜」に別れを告げるのが恒例になっていた。

 思えば、2011年に加え、2015年からは5年連続で、ゴールデンウィークは東北に出かけていた。その記録?がこんなことで途切れるとは、もちろん、予想だにしていなかった。
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 4月はご多分にもれずてんやわんやではあったが、例年の年度初めに比べて特に忙しかったという実感はない。
 ただ、ルーティーンではないことが多かったので、いろいろとばたばたしていたような気はする。

 まあ、何であっても慣れないことをするのは新鮮で楽しいので、特に負担は感じなかった。
 基本的にすこぶる面倒くさがり屋でものぐさなのだが、新しい経験ならいちおうは歓迎である。

 困ったことといえば、ただでさえふだんから多いメールの数がさらに増えたことくらい。ときどきは職場のサーバにつながらないレベルで増えた。
 イレギュラーなことばかりなので、いろんな部署から種々のメールが雨あられと届くのだが、そもそも読む必要があるのか見極めるだけでも → 読むだけでも → 返信するだけでも → それで仕事が増えればなおさら・・・という感じで、例年ならやらない仕事量はたしかに増えた。

 一方で、この1か月で職場に出たのはせいぜい3〜4回なのだが、それでほとんど何の不自由もない。

 なあんだ、そもそも仕事になんて行かなくてもよかったんじゃないか、というくらいのものである。

 連休明けにはこの状態は解消するか・・・という感じで始まった新年度だったが、もはや夏まではこれが続くことが決まり、新たな日常をデザイン(すみません、ちょっと使ってみたかっただけです)しなければならなくなってしまった。

 息子がいなくなって微妙なバランスが崩れたところへ、夫婦2人ともほとんど在宅みたいになったので、老後の予行演習みたいなところがある。
 なんだかんだ言っても、いつもとは違うストレスも(気づかなくても)抱えているだろうし、世間でコロナDVやらコロナ離婚やらが取り沙汰されているのも故なしとしない。

 意識して気をつけなければと思う。
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 某地方公共団体に勤めはじめた息子は、お蔭さまで上司や同僚にも恵まれ、わけがわからないままとりあえずやってみなさいとの指導方針の下、意味のわからない単純作業にいそしんでいる(らしい)。
 私と同じく、じっくりと頭を使うのがきらいで、単純作業ならいくらでもやっていられるというタイプなので、ぜんぜん苦にならないようだ。

 食事のことを心配していたが、地下の安物の職員食堂が「どっちゃうまい」と喜んでいて、しかも昼休みですら混んでいないらしく(そんなことがありうるのか)、ひと安心である。
 顎はまだまだ元通りとはいかないが、もうふつうのものは食べられるようになっている。今日はカナダ産のポークフィレ(安い!)カツをがつがつと食べていた。
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 たいへんな思いをしていらっしゃる方々も多い中、桜が見られなかったり東北に行けなかったりするくらいのことで、なんだか申し訳ない限りである。

 ・・・ただ、私が生涯でたった3回、ひとなみに投資を始めたタイミングで、3回とも!、バブル崩壊・リーマンショック・コロナショックと、すべてたいへんな目に遭っている(しかもその都度、損失が増大している)ことに免じてお許しいただければと思う(違うか)。

 それはそれとして、いろんなことでお困りの皆さまには、ほんとうに心よりお見舞い申し上げます。

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