■はじめて買う低コスト双眼鏡
実にひさしぶりに双眼鏡に関するご質問をいただきました。
最初に記事を書いてから15年!あまり、需要が少なく儲けも少なく、したがって進歩も少ない双眼鏡ですが、さすがに「ひと昔」感はあります。
この間に一番大きく変わったのは、防振双眼鏡の地位が上がった(それに伴い選択肢が増えた)ことと、いわゆる「価格破壊」が起こったことでしょうか。
15年前には、間違っても7千円以下の双眼鏡はお求めにならないようにと書きましたが、今なら実質7千円程度で買える素晴らしい双眼鏡(YF30-8)も(たぶん)2011年に発売されました(発売当初はそんなに安くはなかったでしょうが)。
このような状況を踏まえ、ごく低価格(いちばん高価なものでも1万5千円未満)で購入できる双眼鏡のリストを作成しました。
おもに、はじめて「まともな」双眼鏡を購入なさる方が対象です。
とはいえ、いちおうはベテランである私も、YF30-8 と 遊 4x10D CF は実際に購入して使用しております。
特に前者は、3万円5万円の「ふつうの」双眼鏡をお考えなら、それをやめて買うくらいの価値はあります。なにしろ、1万円未満で同等の(としか思えない)性能が手に入るのですから。
ただ、残念ながら、防振(手振れ防止機能付き)双眼鏡はこの価格帯にはありません。
低価格防振ですと、5万円前後で売られている 8x20 IS や 10x30 IS II(いずれもキヤノン)がお勧めです。ただ、前者はリチウム電池 CR123A ×1を使用しますので、ランニングコストがかかりそうです。後者なら充電式の単三電池 ×2が使用可能です。
すでに製造を終了している 8x25 IS(キヤノン)も3万円程度でまだ販売されていますが、これも電池は CR123A です。それほど頻繁にお使いにならないのなら、在庫のあるうちにお求めになるのも一案かもしれません(もちろん、予算に余裕があれば、新製品の 8x20 IS でも)。
さて、いよいよ本題、「はじめて買う低コスト双眼鏡」のリストです。
残念ながら?お勧めトップの YF30-8(KOWA)は、先月!YFII30-8 に衣替えし、その新型は現在の実売価格が旧型の倍くらいになっています(それでも1万5千円未満ですが)。
変更点は、ほぼ色のみです。
それ以外に、3000円以上するアダプタを使えば三脚が使用可能(プラス、5000円以上する別のアダプタを使えるスマートフォンを持っていれば写真撮影も可能(三脚を使用しないなら旧型でも一応は可能です))になっていますが、対応するスマホを持っていて写真撮影を重視するという方を除けば、それほど意味があるとは思えません。
色にこだわりのある方(ベテランはこだわるでしょうね・・・)以外は、在庫のあるうちに旧型を買うことをお勧めいたします。
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・オールラウンド:YF30-8(KOWA)
欠点は最短合焦距離5m。6倍のもあります。
・小型軽量:SV25-8(KOWA)
コンサート・観劇などにもお勧め。
10倍のもあります。
:UP 8x25 WP(ペンタックス)
同上。10倍のもあります。
:UP 8x21(ペンタックス)
子ども用・眼鏡不可
・超小型軽量:遊 4x10D CF(ニコン)
博物館・美術館などにお勧め。おしゃれ?
・超近距離:Papilio II 6.5x21(ペンタックス)
花や虫の観察にお勧め。8.5倍のもあります。
・天体(星)観察:BK-7050(ミザール)
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