2024.08.19

★マイナーなポルトガル

 自分自身が何も知らなかったくせにこういうことを言うのもあれなのだが、ポルトガルって思った以上に観光地としてマイナーなようである。少なくとも、日本からの旅行者にとってはそうらしい。

 楽天マガジンというのを契約しているのだが、「8,000冊以上いろいろなジャンルの雑誌が読み放題!」という謳い文句にもかかわらず、「ポルトガル」で検索すると、観光の記事は1つ!しかない。
 しかもそれは、『航空旅行』という、飛行機オタク向けのマイナーな季刊誌(だと思ったが、今年からは年2回のみ発行らしい)が「国際線フライトを楽しむ!」という特集の中で触れているだけなのである。
 あとは、サッカー・ラグビー・車・バイク・ワイン・猫!、それに、通訳翻訳と経済財政の関連で言及されているに過ぎない。

 昨年行ったニュージーランドなら『るるぶ』が、雑誌丸ごと一冊あったのだが、ポルトガル版の発行は2020年3月が最後のようだ。コロナ以降、復刊されていないのである。いま見ると、ニュージーランドはやはり、2024年3月にも発行されている。

 ポルトガルってそんなにマイナーなのかな?

 いやまあ、私もこれまで行ったことがなかったから今回行くことにしたのだが・・・
 確かに、旧東ヨーロッパや、旧ソ連のバルト三国、それにアイスランドよりもあとになってしまった。

 でも、さすがに『地球の歩き方』はあって、2023年12月に出版されている。ただ、これとて「2024〜2025」をうたっており、毎年は発行されていないようだ。
 「今、世界も注目している”サウダーデ”の国を徹底リサーチ!」と表紙にあるのだが、サウダーデって何だよ・・・と思った。
 しかしなんと、『大辞林』と『大辞泉』には、「サウダージ〖ポルトガル saudade〗」として載っており、それぞれ「昔のことをなつかしく思いだすこと。郷愁。」「遠い昔や失われたものにひかれる気持ち。郷愁。」という語釈がある。「ノスタルジー」とはちょっと違うのだろうか?

 ニュージーランドに行ってちょっと残念だったのは、やはり文化や文明の歴史が浅く見えることだった。言葉にはイギリスを感じるのに、街や文化は基本的にアメリカ的だったように思う(もちろん、マオリは別)。

 日本に生まれ育った私が、ポルトガルに出かけて郷愁(サウダーデ)を感じるというのもヘンなのだが、これまでの経験からすると、確かにヨーロッパにはそういうものを感じさせる古い伝統・文化・文明がある。
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 いま、ふと気づいて調べてみると、かつて栄華を誇った旧西ヨーロッパの国に行くのは、2012年のウィーン(オーストリア)を除けば、なんと20年ぶりだ。えっ!?
 あ、違った、2010年にフランス、2014年にイタリアへ、それぞれ仕事で行っている。それでも10年ぶりなのである。

 いろいろ面倒で杞憂(に終わるはずのこと)も多く、なんとなく憂鬱だったのだが、なんだか少し楽しみになってきた。

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2024.03.13

●DTP(Desktop Publishing)

 仕事柄というか、若いころからDTP(Desktop Publishing ≒ 机上出版)というものにそれなりに親しんできた。

 それこそ35年以上前、パソコンの性能もプリンタの表現力も今とは比較にならぬほど劣っていた時代から、細く長く付き合ってきた気がする。

 しかしながら、本当の意味での DTP を経験したことはまだない。完成データは渡すものの、結局は印刷所や出版社と打ち合わせをしながら書籍の形にするのが常であった(というほど出版の経験があるわけではないが)。

 そうこうしている間に、Amazon が Kindle Direct Publishing というのを運営するようになり、タブレット端末やスマートフォンで読める電子書籍が個人で簡単に出版できるようになったので、以前、試しにやってみたことがある

 少し労力はかかるが、まさに DTP そのもので、個人の机上(パソコン)で作業が完了する。費用もかからない(どころか、売れれば印税が入る)。

 先日、仕事の本を KDP(Kindle Direct Publishing)から電子書籍(Kindle 版)として出版しようとして、ひさしぶりに KDP にログインしてみると、なんと、紙の書籍も同様に(つまりはちょっとした手間だけで)出せることがわかった。同じように、費用もかからない。

 これにはさすがにびっくりした。たぶん、以前はなかったと思うのだが、どうなんだろう。

 電子書籍として出そうとしていた仕事の本も、とりあえずはやっぱり書籍として出版することにし、さっそく予行演習を兼ねて、かつて Kindle 版を出したものを書籍として出版してみた。

 短編一つだと薄すぎて本にならないので、書きはじめてすぐに挫折していた小説もどきの断章を4つ加え、なんとか体裁を整えた。
 現在審査中だが、うまくいけば2〜3日中には Amazon で購入できるようになる。

 文字どおりの DTP で、やっと時代がここまで来たかと、ちょっとした感慨がある。

 それにしても、ここまで長かったなあ・・・

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 世に「自費出版」というものがある。何十万円か何百万円かを出版社に支払って、数十部から数百部の本を出版してもらうのがふつうだろう。

 しかしながら、KDP(Kindle Direct Publishing)を使えば、一円も使うことなく、一冊からでも出版できる。オンデマンド(注文が入ってから)印刷なので在庫はゼロ、売れ残りの心配もない。
 億万が一、百万部売れても、増刷の手間すらない。
 定価は、印刷費用の1.67倍以上であれば自由に決めることができ、高く設定すればそれだけ自分の収入にもなる。できるだけ安く設定して自分で購入し、友人知人に配ることもできる。

 こんないい話があるだろうか。

 自費出版したい方は、ぜひ KDP の検討をお勧めする。
 もし、「私には難しそう・・・」ということであれば、代わりに私がやってあげてもいい(実際には無理です、すみません)。

 あ、ひとりで出版仲介業が運営できるではないか。けっこうなビジネスチャンスかも(笑)

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2021.10.17

◆「手良乎」の謎

 追記:下記に関して、『日本国語大辞典(第2版)』に記載があるとの懇切丁寧なご教示を賜りました。ありがとうございました。
 「辞書にないのに」と繰り返しておりましたが、単なる私の見落としでした。お恥ずかしい限りです。
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 本日付の「朝日歌壇」に、

  「手良乎」とう『色葉字類抄』にもある言葉今も津軽の地には生き延ぶ

という作品が掲載されていた。選者は馬場あき子である。

 馬場によると「手良乎は蝶のこと」だそうだ。
 『色葉字類抄』は、平安時代末期、12世紀半ばに成立したと言われる古辞書。

 最初は「なるほどなあ。方言周圏論(中央の言葉が同心円状に地方に波及していくという考え方)はここでも有効なのだ」と思っただけだった。

 だが、気になって「手良乎」(新聞には「てらこ」と振り仮名がある)を辞書で調べてみても、手元で見られるあらゆる辞書に載っていない。
 「手元で見られる」とはいってもネット時代、日本最大の『日本国語大辞典(第2版)』(書籍だと全14巻、23万1000円)まで含むのに、である。

 『色葉字類抄』そのものは家で見られないが、そこに載っている語であれば、辞書に載っていてもよさそうなものなのに。

 そもそも、馬場はどうして「手良乎は蝶のこと」だと知っているのだろうか。辞書にないのに。
 馬場あき子ほどの人であれば、自宅に色葉字類抄くらいは置いているのだろうか。
 あるいは、作者がハガキに書いていたのか。
 もしかすると、一流の歌人には常識なのか。辞書にないのに(しつこくてすみません)。

 辞書にないどころか「手良乎」を漢字でネット検索しても、ヒットするのは朝日歌壇だけなのである。
 「"てらこ" "蝶"」で検索しても、関連のありそうなのは「つがる弁」について述べた1つのみ

  諸賢のご教示を賜れれば幸いです。

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2020.12.19

★『Barnshelf の妖精』無料キャンペーン(笑)

 直前の記事に書いた、私の初めての商業電子出版による書籍?『Barnshelf の妖精 ──12月のある晴れた午後に100パーセントの女の子と出会うことについて』の無料キャンペーンを行います。

 しつこいようですが、ほんとはずっと無料で出したいと思うものの、Kindle の制限で5日間のみになります。

 日時は、日本時間12月23日の17時から12月28日の16時59分まで
(中途半端なのは、アメリカの太平洋時間が基準になっているためです)

 原稿用紙13枚くらいのすぐ読めるお話ですので、ブログをご覧くださっているよしみで、ちらっとでもご笑覧くだされば幸いです。

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2020.12.15

★はじめての?商業電子出版

 Amazon が運営している Kindle ストアに、電子出版の本?を出しました

20201215barnshelf-crop

 「よくもまあ、恥ずかしげもなくそんなことを・・・」というご批判は甘んじてお受けいたしますが、お許しくだされば幸いです。

 きっかけは、コンテンツさえあれば(それがなかなかないのですが)、だれでも簡単に商業電子出版ができることをたまたま知ったことです。
 自費出版ではありませんので、お金はかかりません。むしろ、読まれれば印税が入ります。

 「え? そんなことができるの?」という方と、「え? そんなことも知らなかったの?」という方にきれいに分かれると思うのですが、私は前者でした。

 半信半疑で出版手続きを進めていくと、当初考えていた「10分で」というのはさすがに無理でしたが、まあ小一時間もあれば、何もないところから電子出版までが完了しました(実際に売り出されるまでには、審査のために30時間ほどかかりました)。

 最初(最後にならないことを祈る)として、小手試しに、すでにここに掲載していた短編小説?を選びました。

 400字詰原稿用紙換算で13枚くらいなので、ぎりぎり短編小説を名乗れるようです(小説の体をなしていればですが)。

 漫画は無料のものを出版できるのですが、それ以外は有料のものしか出せません。仕方ないので10円にしようかと思ったのですが、キンドル側の制約があり、その下限の99円で出すことにしました。
 あのお話にそんな高価な値段をつけることには忸怩たるものがありますが、しかたありません。

 面白かったのは、あくまでも商業出版なので、印税にかかる税金の申告書類を、アマゾンの本社があるアメリカの税務当局!にまで出さなければならないことです。
 もちろん、住所や氏名やマイナンバーを入れるだけで、実際の手続きはアマゾンがやってくれるのですが、アメリカに出す実際の書類ができあがったときには、「おいおい、本気でこれを提出するのかよ」と驚きました。
 アメリカへ納める税金を免除してもらうための書類であり、当然のことながら、税率は0%です。しかし、万一売れた場合、日本への税金は発生します。まあ、免税範囲を超える心配は皆無ですが。
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 仕事関係では、少ないながら、出版とは昔からそれなりに縁がありました。DTP(Desktop Publishing)や電子出版が言われはじめたころも、その現場の隅っこのほうから様子をうかがったり参加させていただいたりしていました。

 しかし、まったくのプライベートな電子書籍を、しかも商業出版の形で出すのは初めてです。もろもろの登録手続きは終わったので、次回はほんとに10分で出版することが可能です。次回があれば、ですが。

 いやあ、それにしても、自分の書いたものが最初に活字になってからン十年・・・ ほんとに、「思えば遠くへ来たもんだ」ですね。

 『ちびまる子ちゃん』の さくらももこ は、エッセイストになるために漫画家になったそうですが、私はエッセイストになるために小説家になりたかったのです(ならべるなよ)。

 小説家もエッセイストも99%諦めておりましたが、誰も読まなくてよいならば、著書数十冊?のエッセイスト(小説家は無理)になれる可能性が出てきました。
 時代がやっと、私に追いついてきたのかもしれません(笑)

 次はどうしよう・・・と思いながら、次がないのがこれまでの私の人生ですが、もしかすると次があるかもと、ほんの少し、明るい気分になりました。

 ありがとう Amazon、ありがとう Kindle。

 「できるだけアマゾン不買運動」は、本日をもって(いったん?)終了させていただきます。

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 なお、今回上梓した(というより「上雲」した)「本」は、間違ってもお求めにならないでください。
 商業電子出版が本当にそんなに簡単にできるのかを実際に試してみた結果に過ぎませんし、かつてここで公表した文章でもあります。もちろん、価格相応の価値もありません。

 ただし、Kindle Unlimited をご契約の方は無料でダウンロードできますので、知り合いのよしみでちらっとでもご笑覧賜れれば幸いです。
 なお、それ以外の方にも(恥ずかしげもなく)ご披露できるように、来週あたり、クリスマスセールとして無料でダウンロードできる期間を設けたいと思います(ほんとはずっと無料にしたいのですが、Kindle 側の都合で、それは叶いません)。設定が終わりましたら、ここかツイッターに書きこみます。よろしくお願いいたします。

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2020.10.03

◆下半期がスタートして

 いくつか細かいことを備忘録的に書きたかったのだが、思い出せない。

 とりあえず適当なタイトルをつけて、思い出すままに書きたい。

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 そうそう、ちょうど、加藤陽子さん(東京大学教授)の本を買ったところで(読んでいない)、例の「日本学術会議会員任命拒否問題」が浮上した。
 加藤さんは拒否された6人のうちの1人だ。

 Twitterの方で、さんざん人の褌で相撲を取ったので、ここで詳しくは書かない。
 だが、これがとんでもない大事件だということはあらためて強調しておきたい。

 こんなことをすればどれほどの大騒ぎになるかが予想できなかったこと自体が、この政権がいかにダメかということを雄弁に物語っている。

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 新しいブルーレイディスクレコーダーを購入した。主な理由は、古いのを息子に譲るためである。

 おそらく10年近く経つが、それほど革命的には進歩していない。それでも、4Kチューナを搭載していたり3番組同時録画ができたりする。
 ドラマだけ・映画だけ・スポーツだけみたいな番組リストを自動で作ってくれ、使い込んでいくうちに見たい番組ほど上位にリストアップされる機能なんかもあるようだ。

 あ、いちばん驚いたのは、取扱説明書をいっさい見ることなく、あらゆる設定がほどんど自動で完了したことである。面倒だったのは、自宅のWi-Fiパスワードの入力だけだった。

 うちのテレビは2Kだが、テレビ本体で見るよりも、レコーダーを通して見た方がきれいな(気がする)のも面白い。同じメーカー(SONY)なので、おそらくは、画像処理技術が上がっているのだろう。

 あっ・・・いま、『探偵!ナイトスクープ』の録画予約をし忘れていたことに気がついた(手遅れ)。

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 トランプが、米国史上最低最悪の大統領であることは論を俟たない、という気がしていた。
 いや、ただの人間としてでも、はなはだしく軽蔑・唾棄すべき人物である。
 安倍さんや菅さんがマシに見えるくらいひどい。

 でも、考えてみると、奴隷制度やその後の人種差別を維持し続けた歴代大統領、民間人を対象に絨毯爆撃を指示した大統領、都市への原爆投下を(2度にわたって!)命令した大統領、第二次大戦全体で使われた爆弾の3倍ともいわれる量をベトナムに落とした大統領、ありもしない大量破壊兵器の存在をでっち上げ、一方的に他国を侵略した大統領・・・等々、やったことでいえば、トランプよりはるかにひどい殺人者などはたくさんいる。

 それでもトランプは最低最悪の大統領なのか・・・ 直観は、そうだと告げる。

 簡単に答えは出ないが、他の大統領たちの多くは、人間としてはそこまで悪い人物でなかっただろうことがヒントになるかもしれない。
 彼らに決定的に欠けていたのは、想像力ではないだろうか。

 そういう人たちを当時の時代背景におけば、現在なら「人道への罪」と断罪されるようなことであっても、免罪はされないまでも「あの時代ならありえた」のだという気がする。

 トランプは、現代の(いや、おそらくどの時代でも)大統領としてありえないのだ。だから最低最悪の大統領だと言われるのだろう。


 そのトランプも新型コロナウイルスに感染する。ウイルスは忖度してくれない。

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2018.10.06

◆「白黒やん!」

 自分が高校生だった50年前の写真を、現役の女子高生である孫娘に見せたところ、「白黒やん!」と驚かれたという投稿を新聞で読んだ。

 50年前というのは、ちょうど庶民にカラー写真が普及し始めたころである。このおばあさん(といっても68歳)も、高校を卒業してからはカラー写真が増えたことだろう。

 今はもう、芸術写真でもなければ、白黒写真を見ることはまずなくなった。
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 そう思ってからふと、「新聞も白黒やん!」と気づいた。写真ですら。

 確かに、カラーページは増えた。

 試しに今朝の朝日新聞の紙面を数えてみると、白黒:カラーの比率は、21:15であった。全体の4割ほどがカラーページだということになる。

 とはいっても、15のうち、5ページは全面広告なので、実質的には10ページしかない。他のカラーページも「部分カラー」とでも言うべきものが多く、写真とワンポイント的なところだけがカラーである。

 カラー面なのに、紙面の1/4〜半分を占める広告は白黒というのも案外多い。カラーにすると広告料が跳ね上がるからだろう。
 もちろん、見出しを含め、文字はほぼ全部が黒だ。

 なので、直観的には4割ではなく、あまり〜ほとんどカラーではないという印象を受ける。
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 考えたのは、新聞は将来フルカラーになるのか、ということだった。

 写真の方は(芸術的・趣味的なモノクロームを別にすれば)50年前から急速にカラー化し、40年前にはもうカラーしかないといってもいいような状況になった。

 新聞だってそうなっていいと思うのだが、果たして将来、そうなるだろうか。

 これが2000年なら、おそらく今ごろにはそうなっているだろうと予想されていたと思う。

 だが、今後新聞がフルカラー化される可能性は限りなくゼロに近いのではないか。
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 私はたまたま、恵まれた時期に恵まれた場所に生を受け、少なくとも人生の半分以上は、成長する経済と発展する文明の中に身を置いてきた。

 ところがこの20数年、この国の経済はほとんど成長を止めている。なんと、2017年の名目GDPは、1995年のそれより低いのだ!
 この間、アメリカは3倍以上、韓国は3倍近く、ドイツやフランスでも2倍ほど、中国に至っては十数倍に成長しているというのに。

 それでも文明は発展していくだろう。だがそれは皮肉にも、紙のメディアを時代遅れにするのに寄与している。

 経済的に苦しい国の、時代遅れのメディア・・・

 残念なことに、フルカラーの全国日刊紙を見ることは永遠にないだろうと考えた、生々流転・諸行無常の秋の朝であった。

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2018.08.24

★ひょんなことから『サラダ記念日』

 高知を旅行中、若い女性と話していて『サラダ記念日』を紹介したくなった。

 俵万智がちょうど彼女たちの年齢のころに編まれた歌集でもある。

 データがどこかに眠っていたよなあ・・・とハードディスク(違った、ソリッドステートドライブ(SSD)だ)の中をあさるも、見つからない。

 仕方ないので、以前購入したエクスパンドブックからデータを引っ張り出して、自分でデータベースを作ることにした。
 一点だけ、目を通しながら手動でやらざるをえない工程があったので、結局全歌を読み直すことになった。

 こんなのあったっけ・・・という歌(数は少ない)から、完全に暗唱できるものまで、懐かしく読み返した。

 ものはついでと、次の日に『かぜのてのひら』、その次の日に『チョコレート革命』も同様にデータベース化した。
 データベースとは言っても、ワンレコードに一首ずつ、それぞれに歌集名と小見出しをタグとしてつけた程度のものである。

 これら2つの歌集も、同じように、全歌おさらいすることになった。
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 俵万智の著作はたくさんあるが、純粋な歌集は5つしかない。

 第1から第3歌集までを一気に検索できるようになったのだから(ちなみに、全1267首に「愛」は72回、「恋」は45回出てきます)この際、第5歌集までぜんぶ作りたくなったが、手元に本もデータもないのでまた後日に回すことにした。

 もし娘がいたら、その年齢にあわせて順番に俵万智の歌集をプレゼントしていくのもいいなあ・・・とちらっと思った。

 まあでも、現実問題としては、子持ち男と不倫されたりシングルマザーになられたりしてもちょっと困るんだけれど。

 娘がいなくてよかった・・・のか?

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2018.08.07

★『ノジュール』

 『ノジュール』という雑誌がある

 過去に数回見たことがあった・・・ような気がしたが、書店売りはしておらず、直販だけだというので勘違いかもしれない。
 ただ、バックナンバーならネット書店等でも手軽に買えるようだ。

 その雑誌が今月号で「楽して愉しむ百名山」という特集をやっているのを知ったので、ちょっと食指が動いた。

 いや、そもそも、百名山を追いかけること自体が、心ある方々から冷ややかな目で見られているのも承知しているし、ましてや、自分で頂上まで登りもしないで「楽して愉しむ」などもっての外だというご意見には十分首肯できる。

 それでもなお、私のような運動不足でぐうたらな男が、現実に心を動かされてしまうのはどうしようもない。

 そういう人物が少なくないからこそ、こういう特集が成立するのだろう。
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 さて、これを書きたいと思った動機は、「ノジュール」を "Nos Jours" だとこれまで勝手に思っていたのに、違っていたことである。
 "Nos Jours" だと、フランス語で「私たちの日々」みたいな意味、英語で言えば "Our Days" だ。

 年を取って余裕ができ、日々を前向きに愉しむ人々のための雑誌として、悪くないネーミングだと思っていた。版元も “50代からの旅と暮らしの情報誌” をうたっている。

 ところが、今回の件で、実は "Nodule" だということを知った。「団塊」である・・・

 いやいや・・・
 日本語で『団塊』などというタイトルの雑誌があったとして、誰が買いたいと思うだろうか。

 まあ、他の多くのこの種の雑誌と同じように、確かに団塊の世代をターゲットにしているのだろう。
 だが今や、彼(女)らは「アラ古稀」なのである。1948年生まれが今年70歳だ。

 “50代からの旅と暮らしの情報誌” が「団塊」を名乗るのは、ぜひやめてほしい。

 この手の雑誌のタイトルはフランス語が多いし、そろそろ、 "Nos Jours" に変えてはいかがだろうか。どうせ表紙の題字はカタカナだ。

 「ノジュール」のロゴも気に入らないので、この際あわせてリニューアルしてくれれば、購読を考えないでもない(上から目線ですみません)。

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2018.08.05

★村上RADIO ~RUN&SONGS~

 村上春樹が初めてラジオに出演するというので、Mac で聴いたり録音したりできるのかを調べると、あっさりできたことに驚いた。

 それにしても、ラジオ初出演というのがすごすぎる。私ですら出たことがあるのに。
 テレビにはまだ出たことがないのだろうか。

 村上春樹の声は英語でスピーチしているときにしか聞いたことがなかったので、こんな話し方をするのかと、最初は違和感があった。
 しかし、聞いているうちにその声に慣れてしまって、もう村上春樹にしか聞こえなくなってきた。

 脳というのは単純だ。すぐに説得されてしまう。
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 ラジオ録音を調べる過程で、Mac の画面をムービーとして録画できることも知って驚いた。まあ、常識に属することを知らなかっただけかもしれない。

 「やりたいこと」があれば、Mac でけっこういろんなことができる。iPhone でもそうだろう。
 それほどやりたいことがないのが一番の問題かもしれない。

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