2020.12.15

★はじめての?商業電子出版

 Amazon が運営している Kindle ストアに、電子出版の本?を出しました

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 「よくもまあ、恥ずかしげもなくそんなことを・・・」というご批判は甘んじてお受けいたしますが、お許しくだされば幸いです。

 きっかけは、コンテンツさえあれば(それがなかなかないのですが)、だれでも簡単に商業電子出版ができることをたまたま知ったことです。
 自費出版ではありませんので、お金はかかりません。むしろ、読まれれば印税が入ります。

 「え? そんなことができるの?」という方と、「え? そんなことも知らなかったの?」という方にきれいに分かれると思うのですが、私は前者でした。

 半信半疑で出版手続きを進めていくと、当初考えていた「10分で」というのはさすがに無理でしたが、まあ小一時間もあれば、何もないところから電子出版までが完了しました(実際に売り出されるまでには、審査のために30時間ほどかかりました)。

 最初(最後にならないことを祈る)として、小手試しに、すでにここに掲載していた短編小説?を選びました。

 400字詰原稿用紙換算で13枚くらいなので、ぎりぎり短編小説を名乗れるようです(小説の体をなしていればですが)。

 漫画は無料のものを出版できるのですが、それ以外は有料のものしか出せません。仕方ないので10円にしようかと思ったのですが、キンドル側の制約があり、その下限の99円で出すことにしました。
 あのお話にそんな高価な値段をつけることには忸怩たるものがありますが、しかたありません。

 面白かったのは、あくまでも商業出版なので、印税にかかる税金の申告書類を、アマゾンの本社があるアメリカの税務当局!にまで出さなければならないことです。
 もちろん、住所や氏名やマイナンバーを入れるだけで、実際の手続きはアマゾンがやってくれるのですが、アメリカに出す実際の書類ができあがったときには、「おいおい、本気でこれを提出するのかよ」と驚きました。
 アメリカへ納める税金を免除してもらうための書類であり、当然のことながら、税率は0%です。しかし、万一売れた場合、日本への税金は発生します。まあ、免税範囲を超える心配は皆無ですが。
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 仕事関係では、少ないながら、出版とは昔からそれなりに縁がありました。DTP(Desktop Publishing)や電子出版が言われはじめたころも、その現場の隅っこのほうから様子をうかがったり参加させていただいたりしていました。

 しかし、まったくのプライベートな電子書籍を、しかも商業出版の形で出すのは初めてです。もろもろの登録手続きは終わったので、次回はほんとに10分で出版することが可能です。次回があれば、ですが。

 いやあ、それにしても、自分の書いたものが最初に活字になってからン十年・・・ ほんとに、「思えば遠くへ来たもんだ」ですね。

 『ちびまる子ちゃん』の さくらももこ は、エッセイストになるために漫画家になったそうですが、私はエッセイストになるために小説家になりたかったのです(ならべるなよ)。

 小説家もエッセイストも99%諦めておりましたが、誰も読まなくてよいならば、著書数十冊?のエッセイスト(小説家は無理)になれる可能性が出てきました。
 時代がやっと、私に追いついてきたのかもしれません(笑)

 次はどうしよう・・・と思いながら、次がないのがこれまでの私の人生ですが、もしかすると次があるかもと、ほんの少し、明るい気分になりました。

 ありがとう Amazon、ありがとう Kindle。

 「できるだけアマゾン不買運動」は、本日をもって(いったん?)終了させていただきます。

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 なお、今回上梓した(というより「上雲」した)「本」は、間違ってもお求めにならないでください。
 商業電子出版が本当にそんなに簡単にできるのかを実際に試してみた結果に過ぎませんし、かつてここで公表した文章でもあります。もちろん、価格相応の価値もありません。

 ただし、Kindle Unlimited をご契約の方は無料でダウンロードできますので、知り合いのよしみでちらっとでもご笑覧賜れれば幸いです。
 なお、それ以外の方にも(恥ずかしげもなく)ご披露できるように、来週あたり、クリスマスセールとして無料でダウンロードできる期間を設けたいと思います(ほんとはずっと無料にしたいのですが、Kindle 側の都合で、それは叶いません)。設定が終わりましたら、ここかツイッターに書きこみます。よろしくお願いいたします。

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2007.06.15

◆浮世の風景

 こんな話題に触れるのはたぶん初めてだと思うのだが・・・

 Jリーグ、ジュビロ磐田の菊地直哉選手(22)が、静岡県警に県条例違反で逮捕された。いわゆる「淫行」である。

 この選手については聞いたこともないので、どういう人なのかはわからない。ただ、2004年、19歳のときにアテネオリンピックに日本代表として出場したというから、相当な選手なのだろう。

 だが、ここで書きたいのは彼のことではない。

 報道を総合すると、要するに、彼は浜松市内で自転車に乗っていた女子高生(15)をナンパし、その後、車の中で性行為に及んだらしい。

 不思議なのは、女子高生が彼のことを知らなかったという点だ。

 いやもちろん、わたしも知らないのだから知らないこと自体は不思議ではない。衝撃を受けたのは、15歳の女子高生が見ず知らずの22歳の男にナンパされ、その日のうちに性行為に及んだという事実である。

 強制猥褻とか強姦とかではないようだし、あくまでも合意の上の出来事らしい。それに、この女子高生は彼が忘れた財布を警察に届け出るような正直な女の子である。

 まあ、それが菊地選手の逮捕につながってしまったわけだが(なんで?)、そういう女の子(15歳!)が、見ず知らずの男にナンパされてその日のうちに・・・というのがどうしても納得できない。

 わたしの方が古すぎるとか浮世離れしているとか、やっぱりそういうことなのだろうか・・・

 実はかなり強引に無理矢理・・・というのであれば(つまりはもっと凶悪な犯罪であった方が)、むしろまだ救いがあるような気がして、妙な気分になってしまう。

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2006.04.23

★ひと目ぼれ・・・

 「ひと目ぼれをしたことがありますか?」みたいなアンケートをたまに目にする。こういう質問が成立するのは、「ひと目ぼれをしたことがない」人がけっこういることが前提として存在するからだ。

 まさか、と思う。

 自慢じゃないが(ほんとに何の自慢にもならない)、ひと目ぼれ以外はほとんど経験したことがない。「ほとんど」と書いたのは、具体的にすぐ思い出せる経験がとりあえず一つもないからであって、もしかするとほんとにぜんぜんないかもしれない。

 何週間か前の新聞に、日本人は世界でもひと目惚れ率の際だって高い国民だという調査が掲載されていた。個人的なことだと思っている自身のふるまいも、こうして「国民性」の一部に位置づけられてしまうのはあまり嬉しくない気がするのだが。

・・・

 さて、息子の自転車を調整するために久しぶりに立ち寄った自転車屋で、たまたま店の奥にあった自転車に目が止まってしまった。なんかもう、文句なしにかっこよく、細部に至るまで美しい。運命的な邂逅、好きな言葉で言えば、必然的偶然だ。そしてお決まりのひと目ぼれである。

 2週間ほどの間、悶々とする。最終的に2日連続自転車屋に行って、2日目に注文する。予定調和だ。最初から買っておけば良かった。

 買う前に少しだけ試乗させてもらう。予想はしていたのだが、今乗っている自転車よりも格段に固い乗り心地で、お尻も痛くなりそうだ。坂だらけの自宅周辺と頼りない脚力を考えれば、変速機がロード用なのもいただけない。
 だが、試乗する段階では、もはや購入は決定している。「あばたもえくぼ」でも「恋は盲目」でもない。欠点は欠点として理解していても、ひと目ぼれには勝てないのだ。

 困るのは、相手が人間の場合とは違って、ちょっとしたお金を出すだけで、ひと目ぼれが簡単に成就してしまうことだ。それを「喜ばしいのは」と思えないところが性格の暗さである。

 いずれにせよ、まだ手にしていないこの自転車とは苦労をともにしそうである。決して多くはない、成就した本当のひと目ぼれが、やはりそうであったように・・・

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